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テンピュール「トランジットピロー」

~低反発素材のトラベル枕
Reported by 本誌:伊藤 大地

テンピュール「トランジットピロー」
 どれだけ回数を重ねても、出張とは疲れるものだ。

 実際にやっていることと言えば、人と会い、打ち合わせし、取材する、という流れでだいたい4~5時間もあれば終わってしまう。普段、オフィスで働いている時と比べると、別段、仕事量が多いわけではない。では、なぜ疲れるかといえば、当たり前のような話だが、慣れない場所への移動があるからだ。

 特に、新幹線、飛行機などでの移動時間の過ごし方は、その疲れの度合いに大きく左右する。乗り物の中で、変な姿勢で寝てしまったがために、首、肩、腰が痛くなるというのは、多くの人が経験するところだろう。

 イスに寄りかかった状態で、首をしっかり固定するためには、首を支える枕が必要だ。ただのトラベル枕を購入してもつまらないので、低反発素材で有名なテンピュールのトラベル枕を試してみることにした。メーカー希望小売価格は8,400円。楽天市場での購入価格は6,580円(送料込み)だった。

 パソコンのディスプレイで見たときはわからなかったが、届いた実物を手に取るとけっこう、大きさがある。しかも、低反発素材は普通の素材に比べて、みっちりと生地が詰まっているせいで、ずっしりとした重みが感じられる。表面はやわらかな起毛素材で、しっとりと肌に吸い付く感じ。色は濃いグレーで、汚れが目立たないようになっている。手触りや見た目からは、価格相応の高級感が伝わってくる。


表面は肌に吸い付くような起毛素材 テンピュールのタグがついている
装着イメージ

外側のカバーは外れるようになっている 中のテンピュールは真ん中で別れている

 だが、気になるのは肩にずしっとくる重みだ。実測値で564gあり、長時間、装着していると軽い肩こりに襲われる。また、こうしたトラベル枕は、ちょうど浮き輪のように、使うときは息を吹き込んで膨らまし、持ち運ぶときは空気を抜いて折りたたむ、という製品が多いが、この製品はもちろん、折りたたみはできない。こうしたものと比べると、テンピュールのそれは、いかにも大きすぎるし重すぎる。飛行機で使うことを想像すると、エコノミークラスでは置き場所にまず、困ってしまいそうだ。ただでさえ荷物が多くてフゥフゥ言っている国内出張でも、これを持ち出す余裕はない。

 寝心地はいいだけに、どうやって活用すべきか。

 簡単に思いつくのは、クルマの中だ。特に帰省ラッシュに巻き込まれるような、年末年始やお盆のときには重宝するだろう。ちなみに、外箱を見るとクルマを運転しているとおぼしき女性が、装着している写真が載っているが、多少なりとも首の回転が制限されるので、運転者の使用はおすすめしない。


職場の椅子を倒してリクライニングにして装着するとかなり気持ちいい 気になるのは本体の重量。実測で564gあり、長時間の装着は肩こりの原因になりそう

ちょっとした昼寝にうつぶせで使用するにはぴったりだ
 もう1つの使い道は、昼寝用だ。休憩室のテーブルで腕を枕に、うつぶせで寝入っている人をよく見かけるが、腕の代わりにこの枕を机の上に置いて、その上に顔を載せるように寝ると、これまでの机上の昼寝とは、ワンランクもツーランクも上の昼寝が楽しめる。口と鼻が、ちょうど枕の穴に対応するので、息苦しくなく、かつ顔全体は低反発素材でしっかりと支えられ、しかも、程よい暗さになる。最高だ。

 全体的には、繰り返しになるが、重さと大きさがそれなりにあるので、公共交通機関は使える場面が限られる。気持ちの良さは折り紙付きなので、飛行機のビジネスクラスなど、利用シーンが想定できる人ならば、ぜひお勧めしたい製品だ。





URL
  有限会社テンピュール・ジャパン
  http://www.tempur-japan.co.jp/
  製品情報
  http://www.tempur-japan.co.jp/t_goods/travel/travel001.html

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2008/03/05 00:03

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