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家電製品ミニレビュー
三洋「ECJ-AP30」

~小型ながら圧力機能を備えた炊飯器
Reported by 本誌:正藤 慶一

三洋「ECJ-AP30」
 正月に実家に帰った際の母親の一言「太ったね」にショックを受け、食生活を改善すべく自炊をしている。食事といえばインスタントやレトルト、コンビニ弁当に依存していた私だが、実際にやってみるとこれはこれで楽しい。気がつけば、ネットでレシピを探し、スーパーで材料を調達することが毎日の習慣になっている。

 しかし、自炊の肝となるごはんがうまく炊けなくて困っている。というのも、我が家の炊飯器は、5年前に購入した格安のマイコン式(本体のヒーターで加熱するタイプの炊飯器)。もうガタが来ているのか、蓋が開いたままでも炊飯の運転がスタートしてしまったり、釜の『炊飯』の目盛りに合わせて水を入れているのに、なぜかおかゆができてしまったり……と、満足に炊けなくなってきた。

 ということで、新しい炊飯器を買おうと思うのだが、せっかく炊飯器を買うのだから、おいしさにこだわった機能を備えている方が良い。また容量も、独身の私に5合炊き以上の大きいサイズは必要がないので、一番小さなサイズの3合で十分だ。

 そこで選んだのが、三洋の3合炊き炊飯器「ECJ-AP30」だ。三洋の炊飯器と言えば、器内にかけた圧力を加圧して米の旨みを引き出す「圧力炊飯」、加圧/減圧を繰り返し、かき混ぜ効果も高めてムラなく炊き上げる「おどり炊き」が特徴。本製品では、主に上位機種を中心に採用されているこれらの機能を、3合炊きながらも搭載しているのがポイントだ。比較的値段が高いIH式(釜全体を熱する炊飯器)ではなく、マイコン式ということもあって、購入しやすい価格設定も魅力に映った。今回はこれに挑戦するとしよう。Amazon.co.jpにて、11,270円で購入したが、一部の店舗では1万円を割る価格でも購入できるようだ。

 本体サイズは249×312×195mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約3.3kgと、炊飯器としてはごく一般的な数字だ。だが、白のボディにシルバーの表面というのは、炊飯器らしからぬオシャレさと清潔感がある。このあたりは近年、製品デザインに力を入れる三洋ならではといったところだ。付属品は、しゃもじ、米の計量カップの2点。しゃもじは両面にこびりつきを防ぐためのイボイボ付きなのがうれしい。


パッケージ内容は、本体としゃもじと米を量るカップの3点 フタ中央のボタンを押して開ける
フタを開けたところ

 圧力炊飯の肝となる機構は内蓋にある。内蓋を取り外した内側には、金属のボールが入ったユニットが確認できるが、これが「調圧弁」だ。ボールが炊飯中に発生した本体内の蒸気を閉じこめて、必要以上の圧力がかかる前にコロッと動き、蒸気を抜くという仕組みだ。

 なお、釜は厚さは4~5mmほどの「圧力専用厚釜」を採用している。ハイクラスの炊飯器では、素材に「炭」や「銅」を採用したりするものもあるが、本製品では説明書にも素材に関する記述は特に見られないことから、ごく一般的な金属を使用していると思われる。このあたりも価格の差として出ているのだろう。


内蓋は取り外し可能。使用後に毎回洗浄する 金属のボールが入っている箇所が圧力の調整弁
釜の厚さは4~5mm程度

 使い方は、米と水を釜の目盛りまで入れ、釜を本体にセットしフタを閉じる。炊飯モードは「ふつう/かため/やわらか/高速/玄米/発芽玄米/雑穀/おかゆ」の8通りで、それぞれに適した圧力で炊飯するとのことだ。「メニュー」ボタンを押して切り替え、その後「炊飯スタート」ボタンで調理開始となる。

 今回は「ふつう」モードで3合の米を炊いてみた。炊飯して10~15分くらい経つと、フタ上部の「蒸気ガイド」の穴から、“プシュー”という蒸気が発生する。本体内の圧力を減圧する工程に当たるのだろう。炊飯中はこれが何回も繰り替えされる。蒸気は高温なので、誤って手で触れることのないようにしたい。


【動画】炊飯中は、何度も本体内から蒸気が噴出する(WMV形式,約2MB) 残り時間13分を切ると、本体液晶に残時間が表示される

 約40分ほどで炊飯が完了した。フタを開けると、釜一杯にごはんができあがっている。食べてみると……うん、これはうまい! 米の一粒一粒がしっかりと炊きあがっており、歯ごたえも十分にある。冒頭で書いた格安の炊飯器とは味がまったく違っている。これが圧力の力か……同じマイコン式なだけに、その違いをまざまざと感じることができた。

 ちなみに、炊き込み御飯やリゾットといった調理も可能で、説明書にはレシピも掲載されている。その中のシーフードピラフに挑戦してみたが、まったく問題なく、おいしく作ることができた。何しろレシピ通りの具材を入れて、炊飯ボタンを押すだけなので、料理が不慣れな私でもミスしないというのがうれしい。なお、炊飯器にはケーキや豆腐、蒸し料理が作れる機種もあるが、本製品ではそういったものには対応していないのでご注意。


できあがり
味噌汁、焼き魚、納豆とともに食す。幸せのひととき 取扱説明書には圧力炊飯を使使った炊き込みごはんなどのレシピも付いている。写真はシーフードピラフを作ったところ。これがまた美味しい

内蓋に蒸気の跡が付くので、炊飯後は必ず洗う必要がある 本体上部の「蒸気ガイド」も取り外せる。内蓋同様、炊飯後に洗う必要がある

 気になる点としては、内蓋を外したままでも炊飯がスタートする点か。説明書では毎回洗うように指示されているが、洗ったまま本体にセットするのを忘れて、付けないまま炊飯ボタンを押し、そのまま炊飯が進んでしまううことが何回かあった。これは私が面倒くさがりなこともあるが、せめて音でアラートを出してくれても良いんじゃないかとも思う。

 また、これは当たり前のことでもあるが、「うまい」とはいっても、さすがに上のクラスの製品とは味に差がでてしまう。先日、三洋の最上位クラスの製品で作ったごはんを食べる機会があったのだが、やはり味は本製品よりも上だ。これは感覚の話になってしまうのだが、特に“モッチリ感”に差が出ているように感じる。味を一番に考える人は、素直にそちらの製品を購入されると良いだろう。

 とはいえ、3合炊きという小型サイズながらも、圧力炊飯という上位クラスでも搭載されている機能を備え、しかも実売1万円という価格とあれば、非常にお買い得な製品と言えるだろう。1~2人暮らしで、炊飯器を買い換えよう、または新しく買おうと思っている人には、自信をもってお勧めしたい商品だ。





URL
  三洋電機株式会社
  http://www.sanyo.co.jp/
  製品情報
  http://www.e-life-sanyo.com/products/ecj/ECJ-AP30_S/index.html

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2008/02/04 00:06

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