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三洋、純銅内釜で約13万円の炊飯器「匠純銅」

~同価格で350℃の高火力スチームオーブンレンジも

 三洋電機株式会社は、内釜に純度99.9%の純銅を使用した炊飯器「匠純銅 おどり炊き ECJ-XP10」を9月1日に、スチーム機能付のオーブンレンジ「デリスタ EXO-XS33」を9月21日に発売する。希望小売価格は、ECJ-XP10、EXO-XS33ともに131,250円。

 炊飯器、オーブンレンジともに、三洋電機にとって初の高価格帯製品。通常機能の炊飯器、電子レンジ、オーブンレンジ共に出荷量が横ばい状態であるのに対し、高価格帯製品の市場は上昇傾向にあることから、三洋電機でもこの市場に参入する。

 同社では、5万円以上の炊飯器の市場規模が年間50万台と試算し、新製品では初年度5万台を出荷する計画であることを発表。高価格帯炊飯器の10~15%のシェアを狙う。

 スチームオーブンレンジも初年度5万台出荷を目標に、高価格のスチームオーブンレンジ市場で15%程度のシェア獲得を狙う。


炊飯器「匠純銅 おどり炊き」シリーズ オーブンレンジ「デリスタ EXO-XS33」




「匠純銅 おどり炊き ECJ-XP10」

内釜には純度99.9%の純銅を採用した
 ECJ-XP10は、ステンレスよりも約13倍の熱伝導性を持つ、純度99.9%の純銅を内釜に採用。三洋電機の炊飯器の特徴でもある可変圧力をかけた「おどり炊き」によって、米のひと粒一粒にうまみを浸透させる「うまみ循環・うまみ蒸らし」機能を搭載している。

 「当社は1992年、他社に先駆けて圧力IH炊飯器を発売し、2002年には特許を取得した『可変圧力おどり炊き』機能によって、撹拌炊飯という新しい炊飯方法を確立した。三洋電機の炊飯器は美味しいという評価を多くのお客様、販売店の皆様に頂いており、新製品も美味しいご飯を炊くことを追求したものとなっている」(三洋電機株式会社 国内マーケティング本部・大庭功本部長)

 内釜の素材には、熱伝導スピードが速く、土鍋などに使われている珪藻土素材と同等の蓄熱性を持つ銅を採用。内釜の重量は約1,300gで、従来製品よりも50%重くなったものの、火の通りが良く、炊きムラのない炊飯を実現するという。

 「素材別に比較すると、銅は金よりも熱伝導率が高い。その証拠にプロが利用する調理器具には、銅を採用しているものが多く、例えばカステラを焼く時に利用する純銅製の型は、他の素材の型で焼いた時に比べ、ふわっとした食感をもつ柔らかいカステラ作りには欠かせないといわれている。これまでは価格が高いこともあって、素材の良さは理解していても製品に採用する決断は出来なかった。が、私のような団塊の世代の人間が望む、本物の商品が欲しい!ということで2年前から商品開発をスタートした」(鳥取三洋電機株式会社 事業推進部 下澤理如部長)


三洋電機株式会社 国内マーケティング本部 本部長 大庭功氏 鳥取三洋電機株式会社 事業推進部 部長 下澤理如氏。通称“飯炊きおじさん”としても有名 高機能炊飯器市場への参入を決定した背景

銅やアルミなどの素材を圧延したクラッド材 これを内釜の形状にプレスする これに内面フッ素加工、外側塗装を施すことで、純銅内釜が完成する

銅とそのほかの素材との熱伝導効率の比較。金・アルミニウム・炭素と比べても、銅は高い数値を示している 従来製品の内釜と、純銅釜との熱伝導率の差を赤外線サーモグラフィカメラで撮影して比較 上蓋部分に「うまみ循環ユニット」を搭載することで、蒸らし行程においてもうまみを全体に行き渡らせる構造としている

 また、筐体の清潔さを保つために、本体フレームの上部はアルミダイキャストを採用。従来製品の樹脂のフレームを鉄板で支える構造に比べ、形状がフラットになったために手入れがしやすくなった。

 操作性については、天面に操作ボタンを集め、バックライト付きのホワイトW液晶、音声ガイド機能を搭載するなど、高齢者にも使いやすい仕様としている。

 本体サイズは266×335×226mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約7.1kg。

 なお、本製品からホワイトW液晶、音声ガイド機能を省いた下位機種の「ECJ-XV10」も、同時に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は80,000円。

 本体カラーは、ECJ-XP10がプレミアムホワイトと、プレミアムブラックの2色、ECJ-XV10がシャンパンゴールド1色となっている。


本体フレームの上部はアルミダイキャストを採用。堅牢性、凸凹のない形状で掃除をしやすくした 操作ボタンは天面に集中。ボタンのサイズを大きくすることで、高齢者でも操作しやすい仕様となっている 「おどり炊き」機能を搭載した製品は、今年2月に出荷数が100万台を突破。それを記念して作られた黄金の炊飯器も公開された




「デリスタ EXO-XS33」

デリスタ EXO-XS33
 スチームオーブンレンジ「デリスタ EXO-XS33」は、「業務厨房用オーブンレンジでは、高いシェアを持っている」(大庭本部長)という三洋電機が初めて発売する、プロ用製品並の高火力を実現したスチームオーブンレンジ。業務用で培ったノウハウを生かし、オーブンの高温化、スチームの大量化、レンジの大出力化を実現し、オーブンは業界最高の350℃、スチームでは400℃の加熱水蒸気を利用できる。

 高温を実現しているのは、新たに開発したジェットヒートエンジン。以下の4つの技術がジェットヒートエンジンを実現させた。

 (1)ヒーターの表面積を従来の8倍にして、出力を高めた高放熱ファン付きヒーター

 (2)羽を大きく、8枚から16枚と枚数を2倍増やして、高熱をきめ細かく庫内に送るバックファン大型ウイング

 (3)余熱などは約900回転で高温を庫内に送り込み、素早く温度を起ち上げ、調理中は約2100回転で約5倍の風量を庫内隅々まで熱を送り、焼きムラを抑える回転制御

 (4)2枚の反射板を設けることで、コンパクトな空間で熱を溜め、熱を背面に逃がさず効率よく庫内に送り込むW反射板

 また、5層の高断熱ボディを採用することで、高温を逃がしにくい構造としている。


三洋電機株式会社 生活家電本部 生活家電課 課長 原田英和氏 新開発のジェットヒーターエンジン

ジェットヒーターエンジンの4つの仕組み 高温レンジを支えるため、ボディは5層構造となった

 また、スチームの量を増やすために、「Wジェットターボスチーム」という機構を採用した。スチームヒーターを従来の600Wから1,200Wにパワーアップして2倍となったスチーム量を、ジェットヒートエンジンによって再加熱することで、400度の加熱水蒸気を実現する。


400度のスチームを実現するWジェットターボスチーム 1200Wのスチームユニットを搭載したことで、噴出するスチーム量は従来製品の2倍となった

 電子レンジ機能についても、アンテナを2つ搭載することで電波を効果的に撹拌し、加熱村を抑える拡散モード、ご飯一杯のみを温めるといった場合に利用する電波を集めてスピード加熱を行なう集中モードなどを搭載している。

 「高熱で、しかも熱が逃げにくい構造をもったレンジとすることで、家庭でもプロが調理するようなチキンの丸焼き、ピザといった製品の調理を可能とした。本物志向、健康志向にこたえた機能を持った製品となった」(三洋電機株式会社 生活家電本部 生活家電課 原田英和課長)

 本体サイズは、510×460×403mm(同)で、庫内サイズは404×325×242mm(同)。重量は25kg。最大消費電力は1,450W。電子レンジとしての出力は1,000W。本体カラーは、マテリアルシルバー、プレミアムホワイトの2色。付属品として、料理研究家の藤井恵氏が監修したレシピ本が同梱される。





URL
  三洋電機株式会社
  http://www.sanyo.co.jp/
  「匠純銅 おどり炊き」 ニュースリリース
  http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0707news-j/0719-1.html
  「デリスタ EXO-XS33」 ニュースリリース
  http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0707news-j/0719-2.html


( 三浦 優子 )
2007/07/19 18:31

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