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インストール「ミロワール・ラボ」
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結婚式に招かれた時のことだ。披露宴の前に、友人とトイレで化粧直しをして、待合室に向かう。と、友人の化粧が驚くくらい濃い。よく見てみると目の下には隈が、そしてちょっと目をそらしたくなるくらいにきつくはいったアイシャドウで目の上は真っ黒に塗られていた。トイレでみた時は普通だったのに明るい照明の下でみると全く違う印象にできあがっていたのだ。もしや自分も、と思いあわてて化粧直しに向かった――こんな経験、女性なら誰でも身に覚えがあるのではないだろうか。
白っぽい蛍光灯の下と、オレンジ色のトイレの灯りでは、色の見え方が全然違う。「ミロワール・ラボ」は、鏡台のまわりに灯りがあるメイクミラーである。内蔵された5色のLEDで色を変化させ、シーンに合わせて異なる5種類の照明を作りだす。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpで、12,801円だった。
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外箱
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本体サイズは215×130×300mm(縦×幅×高さ)、重さは800g
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電源はACアダプタになっている。ケーブルの長さは175cm
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● 5色のLEDで、5種類のシーンに合わせた明るさ
ミロワール・ラボ本体の大きさは、215×130×300mm(縦×幅×高さ)、重さは800g。ACアダプタの電源で、コードの長さは175cm。
鏡は裏と表に2つついており、等倍と2倍の拡大鏡になっている。鏡の中央を軸にして上下に回転する仕組みだ。鏡の大きさは約19×12mm(縦×横)だ。本体を横からみると、後ろに倒れるように傾いているのだが、鏡は360度、どの角度でも自由に固定できる。
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上段が、照明モードのスイッチ。左からオフィスライト、自然光(曇り)、自然光(晴れ)、サンセット、キャンドルライト。下段は、電源と明りの強さの調節
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10個のLEDが鏡の左右に並んでいる
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鏡は360度に回転し、固定できる
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鏡は裏表で2つある。こちらは等倍の鏡の場合
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裏返して、拡大鏡にした場合
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鏡の左と右に、たて一列にライトが5つ並ぶ。このライト1つに1つに、赤・青・緑・黄・白の5色のLEDが内蔵される。5色のLEDで構成された全部で10個ライトで、色が異なる5種類の照明を作る。
照明の5つのモードは、オフィスライト、自然光(曇り)、自然光(晴れ)、サンセット、キャンドルライトだ。説明書に記載されている想定されている具体的な環境は、オフィスライトがオフィス・ショッピングモール、自然光(曇り)が野外・スポーツで、自然光(晴れ)が海辺・屋外、サンセットがバー、キャンドルライトがパーティ・劇場とある。
使い方は、本体の背面にACアダプタのコードを装着し、前面にある電源スイッチを押すと照明が点灯する。電源スイッチの左右には、明りの強さを調節する△と▽のスイッチがある。それらの上に並んでいる5つのスイッチは、照明モードを切り替えだ。左から順番に、オフィスライト、自然光(曇り)、自然光(晴れ)、サンセット、キャンドルになる。
明るさはもっとも明るい状態から、暗くした状態まで、17段階に調節できる。明るさの調節はどの照明モードの時でも可能。照明の状態を表示するようなものはなく、スイッチを押している途中で、明るさの上限または下限になると、LEDが1度、点滅して知らせるような仕組みになっている。
また本体にはメモリー機能があり、スイッチで電源を切っても、最後に使用した照明モードと明りの強さはそのまま、次回に電源スイッチを押した時に復活する。
● 白色系・暖色系で色合いの違いが、はっきり
さっそく顔の前に置いて、照らしてみる。
すると、顔と鏡の距離によって、照らされ方が違うようだ。試しに白い紙を鏡の前に置いて、少しずつ鏡から離していった。すると、鏡を覗き込んでいる状態である、鏡と紙の距離がくっついた状態では、真ん中に照明が当たらない。鏡から10cm離すと、照明は全体当たっているももの、まだ明るさにムラがある。15cm離してみると、今度はムラなくきれいに照らされた。
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鏡に一番近づいた場合、真ん中が暗くなってしまう
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鏡から10cm離れた場合、まだ照明の当たり方にムラがある
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鏡から15cm離れた場合、きれいに照明が当たる
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鏡を覗き込んでしまうと照明にムラができて、5つの照明モードはいかされないので、実際にメイクをするときは鏡から15cmほど距離をとったほうが良いようだ。アップで、顔の表面を確認したいときは拡大鏡を使用する。
次に5つの照明モードを使ってみよう。
目で見ただけでも、「オフィスライト」「自然光(曇り)」「自然光(晴れ)」の3種類と、「サンセット」「キャンドルライト」の2種類で照明の色が違うことがわかる。スイッチでいうと真ん中から左側の3つと、右側2つで傾向がわかれている。左側3種類は白色系の色あいで、右側の2種類は暖色系の色合いだ。
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写真は「自然光(晴れ)」のLED。「オフィスライト」・「自然光(曇り)」でも、LEDは青・赤・緑・黄・白の5つが点灯し、明りの強弱で照明が変わる
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「サンセット」のLED、赤・緑・黄・白が点灯する
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「キャンドルライト」のLED、赤・緑・黄が点灯する
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白色系の「オフィスライト」「自然光(曇り)」「自然光(晴れ)」は、5つのLED全部が点灯し、鏡に映る自分の顔は白く照らさる。3種類のモードの違いは、顔を見てもあまりわからない。しかし、LEDをじっと見ると、「オフィスライト」ではLED青と緑が強く、「自然光(曇り)」ではLED緑とオレンジが強く、「自然光(晴れ)」ではLED赤と白が強く光るようだ。
暖色系の「サンセット」「キャンドルライト」の違いはわかりやすい。「サンセット」は顔の色が肌色に映り、青を抜かした赤・緑・黄・白の4つのLEDが点灯する。「キャンドルライト」は、顔の肌色がもっと濃くなり、少し黄色味がかったように見え、青・白を抜かした赤・緑・黄の3つのLEDが点灯している。
真っ暗な状態で、鏡から15cm離れたところに花を置き、照らしてみる。白色系と暖色系の照明モードの違いは、はっきりとでた。白色系では、白い花が青色がかり、暖色系の「サンセット」は白い花がやや白が濃くなり、「キャンドルライト」では黄色がかかる。
次に、蛍光灯を点灯させ、部屋を明るい状態にしてから、花を照らす。すると、明るい部屋でも、花の色合いはちゃんと変わっている。ちゃんと白は白に、オレンジはオレンジだと、色合いだけが変化した。
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暗い場所で「自然光(晴れ)」にした場合、白い花が青くなる
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「サンセット」にした場合、白色が濃くなる
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「キャンドルライト」にした場合、黄色味かかる
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明るい場所で、「オフィスライト」にした場合
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「自然光(曇り)」にした場合
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「自然光(晴れ)」にした場合
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「サンセット」にした場合
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「キャンドルライト」にした場合
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暗い中「キャンドル」で点灯するとこうなる。インテリアとしては面白いが、実際の使用には向かない
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これは、明るい部屋でメイクをする時に効果が発揮されそうだ。明るい状態でも、ちゃんと鏡にうつる顔は色合いが変化する。逆に、暗い部屋で、鏡本体を補助の明りとして使いながらメイクをしようとすると、顔が極端な色になったり、メイクの色がわからなくなってしまいそうだ。補助のルームライトのような使用方法はできないだろう。
電源がACアダプタなので、使用する時はコンセントを使う。ケーブルが175cmあるので、床から机までの長さは十分だ。ただ、毎日化粧をする時、コンセントを抜き差しするのが、少々面倒。これが電池式になったらとも思うが、そうすると、本体が軽いという特徴が失われてしまう。
● いつも化粧をしている環境に、プラスアルファで使う
今までこのような製品を使ってメイクをしてこなかったのだが、しばらく使ってみると、色合いを変えて、シーンに合わせたメイクをする効果はありそうだ。シャドウや口紅の色にも変化がみられる。目の隈に関しては、「サンセット」ではちょっとしたものなのに、「自然光(晴れ)」にすると暗い三角形の形が現れた。
その日出かける場所の照明、明るさに合わせてメイクをすることができるほか、5つのモードの切り替えがスイッチ1つできるので、白色系、暖色系とシーンが変わっても、バランスが取れた化粧ができているかを自宅の鏡で確認することもできる。また、今日出かける先の照明は……と考えながらメイクすることでいつもよりメイクに気合いが入るというのも事実。
メイクはただ濃ければいいというものではない。状況やシーンに合わせて自分にあったメイクをしたいものだ。「ミロワール・ラボ」があれば自宅にいながらにして色々な場所を再現できる。メイクだけではなくて洋服やアクセサリーの色合いにも役立ちそうだ。色々な場所にでかけることが多い人、いつものお化粧をワンランクアップさせた仕上がりにしたい人には、オススメできる製品だ。
■URL
インストール株式会社
http://www.install-tokyo.com/
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