● イギリス最大の小型家電メーカーから真打ちのアイロンが登場
|
モーフィーリチャーズ「コンフィグリップ 40712JPN」
|
ヨーロッパに旅行に行くと、レストランやホテルはもちろん、一般家庭でもシーツはぴしっと、シャツはパリっと、アイロンがけされていることに驚きますいますし、。友人の家にしばらくお世話になっていたとき、片っ端からアイロンをかけているのを見て本当にびっくりしました。
普段、アイロンをかけるのが面倒で、なるべくアイロンがけしないで済むように形状記憶ワイシャツとかストレッチシャツなんかを選びがちな私としては、ただただ驚き。ひんぱんに洗うテーブルクロスやシーツのアイロンがけを考えると、ヨーロッパの家庭の主婦がアイロンがけに費やす労力は、日本の比ではないと思います。
そんな、アイロンにこだわるヨーロッパだけあって「しっかりかけられる」タイプの高性能のアイロンにはヨーロッパ製が多いようです。今回の「コンフィグリップ」も、イギリスのブランド「morphy richards(モーフィーリチャーズ)」の製品です。メーカー希望小売価格は13,800円。Amazon.co.jpで13,110円で購入しました。
このモーフィーリチャーズというブランドの製品は、日本では2006年から販売が開始されたばかり。これまではあまりみかけませんでしたが、実はオイルヒーターで有名なDimplex(ディンプレックス)の関連会社で、アイロンや電気ケトル、調理器具などを扱うイギリス最大の小型家電メーカーなんだそうです。モーフィーリチャーズで特に有名なのがアイロン製品。70年間もアイロン製品を発売し続けているだけあって、期待が持てます。
● ステンレススチール製の広いかけ面と安定感のある重さが魅力
「コンフィグリップ 40712JPN」は、一般的な日本製のアイロンと比べると一回り大型のスチームアイロンです。かけ面は最近主流のテフロン加工ではなく、しっかりしたステンレススチール製です。
見た目の印象は、グレーと黒の本体デザインが、ぴかぴかのステンレススチールのかけ面とよくマッチ。表示ランプも青く光ってなんだかサイバーな雰囲気です。このブラックのコンフィグリップは、昼間に主婦が使っている姿より、「男の一人暮らし」の部屋で、男性が使っている姿の方が似合いそうです。女性には、白とグレーが基調でさわやかな印象の「ホワイト(40715JPN)」の方が似合うのではないでしょうか。
実際にアイロンがけしてみると、すべり具合のなめらかさと、かけ面の広さが実感できます。重量は1.7kgと重めなのですが、この重さが逆にいい圧力になって、しわ伸ばしには効果的。上から強く押さえつける必要がないので、かえって腕は疲れませんでした。
また、自動停止装置付きのため、アイロンがけしている状態だと30秒で「ピッピ」とアラームがなって温度を下げ、そのうち自動的に電源が切れます。縦に戻せばすぐ解除されるので、広い面をかけているときはときどき縦に起こしながらかけていきます。
|
|
本体の左右。基本的に左右対称で、右手でも左手でも同じように使えます
|
本体左側には、左端に水位表示の「MAX」の目安があります
|
|
|
|
ドライアイロンのときは本体上面のスチーム量調整ツマミを「○」にセット。黒いボタンはスプレーボタンとショットボタン
|
設定温度は、ハンドル下にある上下の矢印ボタンを使って選択します
|
電源を入れて選択すると、青いランプが光ります
|
|
|
かけ面は、ぴかぴかのステンレススチール製。広いかけ面なので大物のアイロンがけもスムーズです
|
かけ面は、ぴかぴかのステンレススチール製。広いかけ面なので大物のアイロンがけもスムーズです
|
● 連続で使える“ショットスチーム”でハンガースチームにも便利
コンフィグリップの最大の特徴は、パワフルな「ショットスチーム」の威力です。かけ面の内側はアルミ製で、「バンクアップ構造」と呼ばれるつくり。細い通路ができるよう、内部に「壁」を作ることでスチームに一気に圧力がかかり、かけ面全体に開いた79個の孔から勢いよくスチームが出続けます。
圧力をかけて作られたスチームは、さらっとした軽く質の高いスチームで、衣類がベタつかず、すぐ乾くため「再度シワ」が防げます。アイロン台の上に衣類を置いてショットスチームを使うと、アイロン台を通り抜けてアイロン台の裏側からもわっとスチームが上がってくるぐらいのパワフルさです。本体には、あまりほかでは見ない「400cc」もの大量の水が入るので、ひんぱんに水をつぎ足す必要もなく、大きなシーツもスチームを存分に使いながら一気にアイロンがけできます。
最近ではアイロンのスチーム機能もかなり高機能になり、スチームが売りの機種も多くなってきましたが、実際にその性能を比べるとまだかなり差があるようです。コンフィグリップのショットスチームのような機能を備えているモデルもあるのですが、実はたいてい2~3回しかショットが出ず、しばらく普通のスチームしか使えなくなります。このあたりは実際に使ってみて気がつくことも多く、パッケージからは判断しにくいのですが、よく見ると「連続して使えない」ことが注意書きで書かれていますので、気になる方は購入前にチェックしてみてください。
一方で、コンフィグリップのスチーム量は、通常時で25g/分、ショットスチームで75g/分とスチーム機能が特長のモデルのなかでもトップクラス。ショットスチームも連続して使えて、今まで使ってきたアイロンのなかではショットスチームの機能はいちばん実用的に感じました。
一時期、スチーム機能だけに特化した小型の製品がTV通販でブレイクしましたが、コンフィグリップのようにスチーム機能が充実したモデルだと、その機能を兼ね備えているのと同じです。服をハンガーにかけたまま、本体を縦に持って「ショットスチームボタン」を押してスチームをあててやれば、スーツのシワも、化繊のシャツのシワも簡単に伸ばせます。セーターやニットなどの場合は、アイロン台に置き、本体を少し浮かせてスチームをあててやればシワもしっかり伸びますし、アイロンをあてたときのようにテカテカに光ってしまうようなこともありません。アイロンがけが嫌いな方の場合は、普段はこのショットスチームをシワ伸ばしとして使って、必要なときだけアイロン台を使ってしっかりアイロンがけをする、という使い方もアリかもしれません。
|
|
|
付属の注水容器。本体に入る400ccがはかれます
|
本体先端にある注水口から水を入れます
|
スチーム量調節ツマミを右に回し、スチーム量を調整します
|
|
|
セーターやニットのシワは案外頑固
|
少し浮かせてスチームをあててやると、見事にシワが解消できます
|
● 3mの長いコードで、コードレスではないものの、取り回しは楽
スチームだけでなく、ドライアイロン時に使う「スプレーボタン」もかなり高性能。細かいスプレーが遠くまで飛ぶので、えりやテーブルクロスなど、シワなくぱりっと仕上げたいところを仕上げたいときにはとても便利です。
|
|
本体先端にあるスプレーノズル。上面にある「スプレーボタン」を押すと霧吹きとして使えます
|
スプレーボタンからはかなり遠くまで勢いよくスプレーが出ます。写真のように1回のスプレーでティッシュ3枚分以上遠くまで届き、広い面にスプレーするときも楽に使えます
|
また、コンフィグリップのコードの長さは3m。一般的には2mのモデルが多く、実際、いつもよりかなり長く感じます。普段からアイロンをかけている方なら経験があるかと思いますが、アイロンのコードがじゃまで衣類にまたシワがついてしまうようなことも結構あります。コードレスが一番便利ですが、やはりパワフルさはコード付きのタイプにはかないません。コードが長くて取り回ししやすいと、衣類に影響がないように大回りに配置して安心して使えます。
|
|
3mの長いコードも特長の1つ。長いと衣類から離して使いやすいので、衣類のシワも防げます
|
コードは本体の下部に巻き付けて、ケーブル付属のクリップでまとめればすっきり片付きます
|
メンテナンスの面では、給水した水を「イオン交換樹脂」に付着させるため、水垢でスチームの目が詰まってしまうのを防ぐ効果がありますし、「ジェットクリーニング」を普段使っているだけで、スチーム吹出口をセルフクリーニングする機能も搭載されています。個人的には、スチームでのアイロンがけに慣れてしまってからは、ドライアイロンよりもシワが伸びやすいスチームばかり使うようになってしまったので、安心して給水が繰り返せるのは助かります。
そもそも今のような形のアイロンは、明治時代の終わり頃、イギリス製の「炭火アイロン」が日本に伝わったのが最初だったようです。100年近く経ち、イギリス製のアイロンはパワフルで高機能なスチーム機能を搭載した1台に進化。コンフィグリップは、そんな伝統あるイギリス製のアイロンです。もう一度ちゃんとしたアイロンがけにトライしたい! という方におすすめの、充実の1台です。
■URL
株式会社グレン・ディンプレックス・ジャパン
http://www.glendimplex.co.jp/
morphy richards(モーフィーリチャーズ)
http://morphy-richards.jp/
製品情報
http://morphy-richards.jp/morphy/1.1/543/
■ 関連記事
・ morphy richards、モノトーンデザインのスチームアイロン(2007/12/17)
・ 家電製品ミニレビュー ティファール「スチームアイロン プログラム8 400」(2007/08/27)
・ 家電製品ミニレビュー 東芝 ハンガースチーマー「TAS-2」(2006/10/17)
2008/01/29 00:01
- ページの先頭へ-
|