● ちょっと便利な、ステンレス製のメッシュ付き鍋ぶた
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アーネスト「アク取り落とし蓋」
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「アク(灰汁)」とは、野菜などを煮たときに浮いてくるもので、「渋み」や「苦み」、「えぐみ」の元になってしまうものです。野菜から出るアクのほか、肉類から出る脂質のアクもあり、この場合はあまり取り去りすぎると脂分も取り去ってしまうことになるので、アク取りは「みきわめ」が難しいものでもあります。
アクはたいてい鍋のフチなどに固まって出てくるのですが、お玉ですくっていくのは案外面倒なものです。この面倒くささを解消してくれるのが、今回の「アク取り落とし蓋」です。
「アク取り落とし蓋」はメッシュ付きの鍋ぶた。アク取りと落としぶた、両方の役目を果たします。中央に穴があるため、ここからアクがメッシュに流れ出して、うまみを残しつつ、アクだけをうまく取り去れるしくみ。
材質は一般的なステンレス製で、サイズはお鍋に合わせて使い分ける20cm用、22cm用、24cm用の3種類。見た目の印象はごく実用的な調理器具という感じで、サビにつよく、繰り返し使っていても痛みもなく、丈夫です。
基本的には、中央からアクが流れ出てメッシュ部分にたまるのですが、ある程度鍋にあったサイズでないと使えません。もちろん鍋よりも大きいと入りませんし、落としぶたの意味をまったくなさなくなります。サイズを1つだけ購入するときは、よく使う鍋の大きさを測ってみて、いちばん小さい鍋に合わせて購入するといいでしょう。
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フチは立ち上がっていて、うまく煮汁がメッシュを通ります
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重ねると、取っ手がじゃまになってしまうのが少し残念
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裏面は、メッシュを折り返して溶接されていて、全体的にていねいな作り
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取っ手もねじ止めではなくしっかり溶接されています
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● アク取りがスピーディ!毎日のアク取りにイライラしている人におすすめ
実際の使い方は、鍋に素材を入れたら、その上から「アク取り落とし蓋」を置いて火にかけるだけ。沸騰してアクが出始めると、中央からアクがあふれてメッシュにたまっていきます。ある程度アクが出たところで、鍋から「アク取り落とし蓋」を取り出せばアク取り終了。さらにアクをとり続けたいときは、軽く洗って戻します。
何度もおたまですくう面倒がなく、残したいうまみはメッシュを通して流れるので、アクだけがうまく取れるのが便利なところ。余分な煮汁を蒸発させながら煮込めるので、落としぶたにも便利です。フタと違ってメッシュ状なので中の様子もある程度わかります。また落としぶたとして煮くずれ防止にも使えます。
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水炊きで使ってみた例。中央からアクが流れて、メッシュにたまっていきます
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取り去ると、外側に少し残るものの、一度でアク取りがほぼ終了
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● 取っ手は必要なし? フリーサイズだったらさらに幅が広がりそう
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鍋から取り出すときは、結局ここにひっかけるので、収納を考えると取っ手は不要かもしれません
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使ってみると、思ったよりも便利で煮込み料理をするたびに使っていますが、1つだけ気になるのが「取っ手」の部分。
中央の穴から湯気が上がるため、使用中にココは熱くて持てません。ミトンをはめて取るのも面倒なので、結局ハシで取ることになるのですが、ハシだと取っ手はつかみにくいので、本体の穴に刺すことになります。つまり、使うのは火にかける前に、鍋にセットするときだけ。正直、この取っ手はいらないのでは? と感じながら使っています。その上、この取っ手があるばっかりに、収納がものすごくしづらいのです。サイズ違いで持っていても、取っ手がじゃまで収納スペースを取るのがかなり残念。
また、この落としぶた、使い慣れると便利なだけに、できればいろいろな鍋で使いたいものです。蒸し料理が簡単に作れる、扇状に広がるフリーサイズの底板がありますが、この落としぶたもフリーサイズだったらものすごく使い勝手が広がるのではないでしょうか。
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シチューの下ごしらえ。ただ煮込むとアクがたくさん
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最初に置き忘れても、あとから乗せるだけで中央からアクがでてきます
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少しして取り去ると、こんなふうにすっきり。材料が細かくてアクが取りにくいときにも便利
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実際に使ってみると、案外普段から無意識にアクを取っていたんだなぁと実感しました。1度引き上げるだけでほぼアクが取り終わるの確かに便利。何度もお玉ですくわなくてすみますし、鍋料理でアク取りをかって出る人がいなくてもスピーディに料理できます。
中央の穴からアクが出てきてメッシュに残るようすは、見ていてちょと楽しくもあります。煮物などの鍋料理が多く、毎日お玉でのアク取りにイライラしているようならこの製品はおすすめです。
■URL
アーネスト株式会社
http://www.ar-nest.co.jp/index.html
製品情報
http://www.ar-nest.co.jp/shouhin/tyouri/akutori.html
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