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家電製品ミニレビュー
カシオ「プリン写ル PCP-1000」

~一台で年賀状作成から印刷までできるポータブルプリンター
Reported by スタパ齋藤

プリン写ルシリーズのハイエンド機、PCP-1000。パソコン不要でデジカメ画像や年賀状等のハガキ印刷を行なえる。7型TFT液晶とテンキー付きキーボードを搭載する。実勢価格は47,000円前後
 家電Watch編集部より「年末ということで、試してみなはれ」というメッセージとともに、カシオの「プリン写ル PCP-1000」が送られてきた。むむ!! 年賀状印刷マシーンですな!! 渡りに船。こりゃ早速試すゼ!!

 プリン写ルは、カシオの“Photo Card Processor”シリーズ製品である。写真入りカード処理機!? ともかく、ハガキの宛名印刷をはじめ、写真入りのハガキ文面まで印刷できるポータブルプリンターだ。メーカー希望小売価格は59,000円。ヨドバシカメラのネット通販価格は49,800円となっている。

 で、このPCP-1000はプリン写ルのハイエンド機的存在。他機種と同様、パソコン不要でハガキ(の宛名や文面の)印刷が行えるほか、2L判、L判、ハガキ、A6サイズの用紙にデジカメ写真の印刷等が可能だ。年賀状印刷マシーンみたいにも使えるし、オリジナルハガキやカードが作れたりもするし、デジカメ用プリンタとしても使えるわけですな。


本体のキーボードから住所等を入力・保存すれば、年賀状の連続した宛名印刷も可能。もちろん一枚一枚の印刷もOKで、文面もイラストや写真入り、出来合のテンプレートから選べる。ラクして年賀状を作れるプリン写ルなのだ
デジカメで撮った写真を少ないステップでプリントできる。プリント可能な最大サイズは2L判(127×178ミリ)。デジカメと併用し、パソコン要らずでプリントを楽しめる
各種メモリカードに対応したカードスロットを搭載する。アダプタ無しで、メモリースティックとメモリースティックDuo(PRO含む)、コンパクトフラッシュ(Type IおよびType II)、SD/SDHC/マルチメディアカード、xDピクチャーカードを挿して写真を読み込める

 このジャンルにおいては最新世代の機種とも言えるPCP-1000だが、とりあえず使い始めてまず実感するのが、画面の見やすさ使いやすさである。

 画面は7型のワイドTFTカラー液晶(480×234ドット)で、デカく、わりと高精細。操作時にスクロール操作等があまり要らないこと、文字情報と印刷プレビュー表示を同時に行えること、それから文字が大きく表示されて読みやすいことなど、スタンドアロン・ポータブル機とは思えない良好な使用感だ。


7型TFT液晶(480×234ドット)を搭載。十分な情報量が大きめの文字で表示され使い勝手が良い。住所等と印刷プレビューの同時表示ができたりして便利
液晶画面はほぼ垂直から水平まで、角度をつけることができる 見やすい角度にできるので使いやすい

 液晶パネルに関しては総じて使いやすいが、一点、デジカメ画像を表示した時は階調の滑らかさにやや欠けるという印象が残った。てのも、この液晶、3万2,768色表示なんですな。使用しているデジカメによっては「なんかデジカメの画面で見た方がキレイに見える」てな印象になるだろう。PCP-1000にはデジカメ画像のスライドショー表示機能なんかもあるので、この表示色の物足りなさは若干残念だ。

 さておき、使っていての利便は、画面に加え、キーボードの打ちやすさにもある。入力はQWERTY配列を使ったローマ字かな入力と、独自のかな配列を使ったかな入力を行える。このテの機種としてはキーサイズが大きく、また、テンキーが付いているってのが快適である。


一般的なサイズのパソコン用キーボードと比べると小さいものの、この類の機器としては大きく扱いやすいキーボードを持つ
テンキーも搭載!! 郵便番号、電話番号等々をサクサク入力できて便利である
プリント時はキーボード上部から排紙トレイを引き出す。ちょいとカワイイし便利なギミックですな

 あと、コレ、前述したようにスタンドアロンで使える。つまりはパソコンとの接続は一切不要で、このPCP-1000のみで写真やハガキの印刷ができる。ポータビリティも高く、使用時は画面とキーボードを開くが、これらを閉じると箱状態。取っても付いており、好きな場所に手軽に持ち運んで使える。


使用時はワープロ専用機(って知ってます?)っぽいが、不使用時はスッキリとした箱状態になる 上面が平らなのも拙者的には嬉しいポイント(用紙とか小間物とか乗せられるので) 本体上部の取っ手は金属製で頑丈っす。付属ACアダプタもわりと小型で好感触

 画面デカいしキーボード使いやすいし、これで内蔵バッテリーで動いたりしたらスペック的に最強度が高いんだが(でも高価になっちゃいますな)、さておき、以降は実際の使用感なんかをヒトツ。

 俺の場合、PCP-1000を年賀状印刷に使ってみたが、結論から言えば、こんなにスンナリと年賀状印刷ができたのは近年希なる体験かもしれない。

 いつもはパソコンでヤッてんですけどね。パソコンだと、パソコン上の住所録をそのまま宛名印刷に使えたり、あるいは年賀状文面のかなり凝ったデザインなんかもできるんスけどね……でも、楽勝さ加減ではさすがソチラ方面の専用機、PCP-1000は実に超カンタンに綺麗な年賀状印刷ができまくりなのであった。

 年賀状印刷の手順は、まず相手(宛名)や自分(差出人)の住所氏名等文字入力から始まる。たぶん、PCP-1000での年賀状印刷時、最も時間のかかる作業となる。が、平成19年度版の郵便番号辞書機能があったりするので、名前と住所の一部くらいを入力していけば済む感じですな。なお、住所録は約460件程度、本体内に記憶可能だ。


PCP-1000のトップメニュー。全ての操作はここから始める。シンプルでわかりやすいですな
年賀状印刷をするためには、まず宛名や差出人の住所氏名等情報入力から始める
入力中の様子。郵便番号辞書機能(平成19年度版)を搭載しており、多くのケース、郵便番号を入力すれば市町村名まで自動入力される

 住所入力が済んだら、後はかなり楽勝。文面メニューから、年賀状のデザインを選んでいくが、例えば[カンタン作成]を使えば、作成するカードのタイプと用意されているデザインを選択するだけでほぼ完了。後は印刷するのみ、てな感じである。


[カンタン作成]を使えば、年賀状からクリスマスカードまで、カテゴリに合わせた既成のデザインを使ってハガキ等カードを作れる
干支(子年)に関連したものだけで24種類以上、毎年共通して使えるデザインが16種類以上用意されている。デザイン上に文字や写真を入れられるパターンもあるので、十二分な既成デザインが用意されていると思う
各デザインの詳細はプレビューボタンで拡大表示することができる

 ちなみに、本体内に用意されている([カンタン作成]系の)デザインは、カテゴリとして年賀状、残暑・暑中見舞い、結婚報告、出産報告、引越報告、喪中欠礼、クリスマスカード、バースデーカードがあり、合計数は294種類となっている。これらには、ユーザーオリジナルの写真やメッセージを入れ込めるデザインも豊富に含まれている。

 このほか、イラストや見出しや文章を好みで組み合わせられるレイアウトひな形を使えたり、あるいはオリジナルのハガキ(文面の背景)を作れる機能もある。ハガキでメッセージをよく出す人なら、一年中役立ってくれそうなプリン写ルですな。

 さて、最後の仕上げっていうか印刷だが、実は上記で住所録を作った直後、宛名面の印刷ができる。また、上記で作成する年賀状のデザインを選んだ直後、文面印刷ができちゃう。宛名と文面の同時印刷はできないが、各要素を入力or選択したら、直後、印刷できるというシンプルさがプリン写ルの良さ・ハードルの低さだと思う。

 なお、一度に連続して印刷できる枚数は20枚程度。給紙部は本体背面上部にあるが、ソコに入れられる用紙枚数はパソコンのプリンターほど多くはないのだ。


本体背面上部に給紙部がある。ココにプリント用紙(ハガキとかシール用紙とか)をセットする
インクカートリッジは、HP110を使用する。定番インクなのでどこでも手に入れやすい。カートリッジは本体前面から挿入するので、交換がラク

 で、肝心要の印刷結果だが、まずはサッスガの専用機って感じで、宛名印刷も文面印刷も一発でキマる───郵便番号等の位置がズレたりすることも、用紙が曲がって給紙されることも(拙者が使用時においては)皆無であった。また、使う用紙によって印刷品位が異なるものの、普通紙ハガキでもインクジェット用ハガキでも年賀状としては十分高品位~良好な印刷結果が得られた。


印刷時は、用紙の種類、差出人印刷の生む、書体等々を選べる。書体は、毛筆流麗体、毛筆楷書体、明朝体、ゴシック体、丸ゴシック体から選べる。どれもアウトラインフォントなので緻密&滑らかに印刷される 宛名面の印刷結果。ズレ一切ナシで非常にキレイですな 文面の印刷結果。これもキレイにフチなし印刷された。年賀状とかだと、来年の元旦の日付が自動的に入ったりして便利である。メッセージ等のテキストを入れるデザインを使うこともできる

 なお、年賀状1枚の印刷時間は、宛名面で約40秒、文面で約45秒かかるようだ。宛名を20枚連続で印刷すると13分少々かかることになる。プリンターとして考えると速くはなく、また、印刷中は他の作業ができない。

 が、住所氏名等さえ入力してしまえば、失敗もないし操作もイージーだしで、非常にラク。俺とかフツーに「年賀状ってこんなにカンタンに作れたっけか?」と拙者のこれまでの年賀状作成人生を複雑な気持ちで振り返ったりしている。てなわけで、PCP-1000、年賀状印刷マシーンとして非常に完成度が高いし使いやすいと感じた次第だ。

 このPCP-1000、先に書いたように実売で5万円前後の“高級機”ではあるが、年賀状だけではなく、各種年中行事に使えるハガキやカードを印刷でき、また、デジカメ画像を手軽にプリントできる常用プリンタとしても便利だ。とりわけ、パソコンを必要とせず多彩な印刷をこなせることを考えると、か~なりコストパフォーマンスが高いんではないだろうか。





URL
  カシオ計算機株式会社
  http://www.casio.co.jp/
  製品情報
  http://casio.jp/d-stationery/prinshall/pcp_200-1000.html

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2007/12/17 00:01

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