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家電製品ミニレビュー
三洋電機「RSF-VW13A」

~“ウイルスウォッシャー"搭載の加湿セラミックヒーター
Reported by 本誌:伊藤 大地

三洋電機「RSF-VW13A」
 数カ月前の猛暑がウソのようだ。寒風吹きすさび、暖房器具を引っ張り出す時期になってきた。

 個人的な話になるが、“快適な暖房”としてまず頭に浮かぶのは、床暖房やこたつなど、足下からじんわり暖まるタイプの器具だ。「頭寒足熱」とはよく言ったもので、足を暖かくしていると、不思議と寒さを感じないものだ。

 一方、エアコンやファンヒーターによる暖房は、あまり好きではなかった。ただでさえ湿度が低いのに、顔付近に乾いた温風が当たると、あっという間に唇や目が乾き、肌もカサカサ。頭上から温風吹き出るエアコンでは、頭が温められて、なんだかボーッとしてしまう。

 こういった声が多いのか、エアコンでは近年、足下を中心に温風を当てる気流制御がトレンドになっている。だが、ファンヒーターも負けてはいない。加湿機能を搭載したモデルが徐々に増えてきているのだ。そんな製品の中で、今回は三洋電機の「RSF-VW13A(W)」を紹介したい。メーカー希望小売価格はオープンプライス。Amazon.co.jpでの購入価格は18,080円だった。


本体正面
本体側面

 セラミックファンヒーターは、下は3,000円、上は2万円超からと価格帯が広いが、最も高級な部類に入るこの機種を、なぜ選んだのか。

 まず、1つ目の理由はウイルスウォッシャー機能があることだ。これは水を電気分解した際に生じるイオンで、空気中のウイルスやカビ菌などを抑制する機能だ。三洋と第三者機関との合同調査により、鳥インフルエンザウイルスやノロウイルスにも効果があると発表されている。

 イオンというと目で見えないだけに「眉唾だろう」と思う人も多いだろう。私もどちらかというと、そのクチだった。ところが去年、子供が生まれたこと、ノロウイルスに感染したことをきっかけに、ウイルスウォッシャーを搭載した空気清浄機を購入した。

 冬の間中、ずっと付けっぱなしにして運転したところ、誰も風邪をひかずに、冬を乗り切ることができたのだ。もちろんいろいろな要因があるので、ウイルスウォッシャーのおかげだ、とにわかに断言することはできない。だが、その“実績”は評価してもよいのではないか――そう思ったのだ。

 だが、最も大きな理由は加湿機能を備えていることだ。この加湿機能はセラミックヒーターと同時に使うだけでなく、加湿機能単体で利用することも可能だ。加湿機能は水を含んだフィルターに温風を通して加湿するハイブリッド方式。の水は、本体の向かって右側にあるタンクに水を貯める。加湿量は毎時520mlで、一般的な加湿機並の能力がある。容量は3.3Lで、満水状態から6時間強で水がなくなるという。タンクの水は、ウイルスウォッシャー機能のイオン生成にも用いられている。


本体に内蔵されている給水タンク。写真はカバーを外した状態 給水タンクの上にかぶせるカバー 給水タンク。容量は3.3L

本体上部にある操作パネル
 本体パネルには「温風」と「加湿」でそれぞれ独立したボタンが設けられている。温風に関しては、標準は「自動」に設定されており、ボタンを押すごとに「弱」→「強」→「切」と切り替わっていく。弱では約750W、強では約1,300Wのパワーで温風が吹き出す。自動モードでは室温21℃を境に、強と弱を切り替える。

 一方、加湿機能もボタンを押すごとに、60~65%と高めの湿度を保つ「のど しっとり」、湿度を60%に保つ「60」、湿度と関係なく連続加湿する「連続」、「切」と切り替わるしくみだ。

 このほか付加機能としては、ヒーターを使わず、空気の除菌効果を高める「パワーウォッシュ運転」のほか、運転音、室温を控えめにする「おやすみ運転」、最長12時間、1時間刻みで設定できるオンタイマー、オフタイマー機能がある。

 さて、実際に使ってみると、立ち上がりが速いのがなんといっても心地よい。スイッチを入れると数秒で温風が吹き出してくる。温風の出口は本体正面だが、加湿された空気の出口は本体上面となっており、潤った温風が直接くるわけではないものの、足下に置いた場合、常に顔付近には潤った空気が来るようになるため、加湿機能なしのファンヒーターに比べ、かなり快適だ。


本体の湿度計では常に50%以上の湿度を保っていた
 気密性の高い鉄筋マンションの8畳間において、強モードで使っているとすぐに室温が上がる。下から来る温風は、エアコンより快適。暖まるのも速い。エアコンと異なるのは、暖まる範囲が若干狭い点だ。もともと部屋全体の温度を調節するために作られたエアコンと比べてしまうと、この部分で劣るのは仕方のないところ。ソファの前など少人数でいるときなど、暖めて欲しい部分がハッキリしている場合は、かえってこちらの方が心地よい。

 加湿機能も満足いく性能で、常に部屋を50%以上に保ってくれる。湿度が高いと体感温度も高く感じるため、ヒーターの性能と相まって、寒さをしのぐという意味では、かなり有効な機器と言って差し支えない。

 性能面では何の不満もないのだが、あえて問題を挙げるとすれば、消費電力だろう。この機種に限ったことではなく、セラミックヒーター全般に言えることだが、弱で700W超、強にすると1,200Wオーバーというのはこの省エネ時代、いかにも消費電力が大きすぎる。加湿と組み合わせた場合、1時間の電気代は弱で約16.9円、強で約29円。1日8時間使うと、これだけで月3,000円超えてしまう。

 一方、エアコンの場合、年式にもよるが400~500Wでかなり暖かくなる。

 だが、エアコンだけあればいいとは私は思っていない。というのも、これ1台で済ますのではなく、エアコンと併用すると、両者の欠点を補い合い、実に具合がいいのだ。

 例を挙げよう。冷え込む朝方など、とにかく暖を取りたい場合はRSF-VW13Aを使い、リビングでくつろぐときはエアコンにする。エアコンの立ち上がりの遅さが気になるなら、RSF-VW13Aを弱モードで併用し、エアコンが効き始めたら、RSF-VW13Aをオフにすればいい。そして、RSF-VW13Aの加湿機能は常にオンにしておく。これにより、ファンヒーターであろうと、エアコンであろうと、部屋の乾きは気にならなくなる。いいことづくめだ。

 エアコン暖房が普及していると言っても、まだまだエアコンに不安を感じている人もいるだろう。旧式のエアコンユーザーならなおさらだ。そんな人にまず、併用をお勧めたい。もちろん、6畳間などさほど広くない空間なら、これ一台でまかなうことも不可能ではないだろう。即効性のある暖房を求める人にも推薦できる。





URL
  三洋電機株式会社
  http://www.sanyo.co.jp/
  製品情報
  http://www.e-life-sanyo.com/products/rsf/RSF-VW13A_W/index.html

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2007/12/12 00:15

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