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家電製品ミニレビュー 三洋電機「HER-FA201」
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~ふくらはぎまで揉みほぐせるフットマッサージャー
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Reported by
元麻布 春男
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三洋電機「HER-FA201」
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世の多くの人々を悩ませることの1つが、肩こりや足のむくみといった症状だ。病気やケガではないものの、不愉快なことに変わりはなく、症状の重い人はさぞかし辛いことと思う。
実は、かくいう筆者、最近になるまで肩こりやむくみとは、無縁の人間だった。つらい肩こりや足がパンパンになる、といった話を聞いて、頭で分かったつもりにはなるものの、それがどういう症状であるのか、どんな風につらいのかは、サッパリ理解できない。太平洋便のように長時間、飛行機の中に閉じこめられていても、靴を脱ぎたいともあまり思わなかった。今考えると、とても幸せだったと思う。
それが変わったのは40歳を越えてからだ。初めて肩こりらしき症状を経験した時、あぁこれが世間でいう肩こりってやつだな、と初めて理解できた。飛行機に乗って、靴を脱ぎたくなる気持ち、そしてむくんだ足でまた靴を履かなければならなくなるつらさも、ほぼ同時期に分かるようになった(といっても、症状の重い人からすると、「はぁ? その程度で?」と言われるくらいの症状なのだろうとは思うが)。
こうした症状を自覚するようになって理解できたもう1つのことが、マッサージの気持ち良さだ。肩こりやむくみと無縁だった時代は、マッサージはくすぐったいか、痛いかのどちらかで、とても苦手だった。それがあら不思議、肩こりやむくみの症状が出るようになった途端、マッサージの気持ち良さまで分かるようになってしまった。いわゆる「痛きも」さえ分かるようになったのだから現金なもの。逆に、1日出歩いた後など、マッサージして欲しいとさえ思うのだが、わざわざマッサージの人を呼んだり、マッサージに出かけるのは億劫だ。
そう考える人が少なくないのか、現在、家電量販店には様々なタイプのマッサージ器具が並んでいる。つま先から首筋まで、全身をくまなくマッサージしてくれるチェアータイプはもちろん、肩や足裏など局部のマッサージに特化した製品まで、そのバリエーションは様々だ。もちろん条件さえ許せば、全身をケアしてくれるチェアタイプが良いのだろうが、大型で設置場所が必要になる上、価格も安いとはいえない。筆者のようなマッサージ入門者には敷居が高い。
というわけで購入したのが、三洋の「HER-FA201」というフットマッサージャー。すでに後継機(HER-FA50)が発表されており、同社のWebページ上では生産完了品扱いとなっている。確かに後継のHER-FA50には、マッサージ機全体がリクライニングする(HER0FA201はふくらはぎマッサージ部のみ)、リモコンが有線から無線になるといった改良加えられているものの、値引率は大きくない。旧モデルとなったHER-FA201は、値引率も大きく、筆者のようなマッサージ入門者には最適だ。メーカー希望小売価格は70,140円でヨドバシカメラのネット通販で39,800円で購入した。この原稿を書いている時点で、楽天市場を見ると2万円台で売っているところもある。
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ふくろはぎマッサージ部分は後ろに倒れる
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側面の支柱を軸にして、ふくろはぎマッサージ部分が倒れる仕組み
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本体側面の警告・注意の表示
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HER-FA201は、足裏(かかとを含む)マッサージ機能とふくらはぎマッサージ機能を備えたフットマッサージャー。ローラーによる指圧機能と、エアバッグによる包み込むような「もみ」の2種類のマッサージを行なう。さらに足裏を温める温熱機能も備えるから、冷房の効いたオフィスでの「冷え」に対する効果も期待できるかもしれない(今のところ筆者に「冷え」はないのでハッキリと効果があるのかどうかを述べることはできない)。足のサイズは、靴のサイズを目安に、21.0~23.0cm、23.5~26.5cm、27cm以上の3段階に設定できるから、性別や体の大きさに関係なく利用できる。
ローラーによる指圧は、足裏やふくらはぎをローラーでグッと押すもの。エアーバッグによるもみ(エアーマッサージ)は、足やふくらはぎ全体をギュッと握り込むような形のマッサージだ。本機ではこの2つを組み合わせて、足やふぐらはぎが逃げないように、エアーバッグで押さえた上での指圧も行なわれるから、より効果が高い。
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ケーブル式のリモコン。ここでコースの選択もする
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特にふくらはぎをエアーバッグで固定した上で、ローラーでグッと押されるのが「痛きも」で、結構やみつきになる。ふくらはぎマッサージ部は、上下に高さを調節することができるから、押して欲しいまさにそのポイントにローラーがくるよう調整が可能。このふくらはぎマッサージ部は、前後にリクライニングもするから、椅子に腰掛けた状態、ソファに座った状態、寝っ転がって膝を少し立てた状態など、様々なスタイルで利用することができる。そうした利用を前提にしてか、本機にはケーブル式のリモコンが付属する。
このふくらはぎマッサージ機能があることが、本機を購入する決め手になったのだが、逆にこの機能があるおかげで、単純な足裏マッサージ機に比べて本機は大きく重い(約12kg)。写真で見るだけでは、その大きさのイメージはつかみにくいから、可能なら店頭で大きさを確認した方が無難だ。チェアータイプに比べれば、簡単に移動できるとはいえ、棚の上などにしまうのは難しいと思っていた方が良いだろう。
さて実際の利用だが、2種類ある自動コースと、3種類ある手動コースの中から適当なものを選択することになる。手動の3コースは、エアーマッサージに足裏の一点を指圧する「指圧」、エアーマッサージに足裏全体を指圧する「ローリング」、エアーマッサージのみの「ほぐし」の3コース。「指圧」でどこをマッサージするかは、リモコンで位置を指定することができる。自動コースは、しっかりともみほぐす「疲労回復」とマイルドな「やすらぎ」の2コース。いずれも12~15分程度で、足裏とふくらはぎ全体をマッサージしてくれる。この5つのコースで、それぞれ強度を弱中強の3段階から選択することが可能だ。
筆者はベッドに腰掛けながら、自動コースの疲労回復の「弱」か、やすらぎの「中」あたりを利用することが多いが、コースが終了した後は足が軽くなる。足全体が暖かくなるような気もするのだが、本機の温熱機構は足裏のみであることを考えると、やはり血行が良くなったからに違いない。マッサージ機は欲しいけれど、チェアータイプを置く場所はないし、という人は、まずこのタイプのマッサージ機を購入してみてはどうだろうか。特に本機の場合、生産完了品とはいえ、まだ市場に流通在庫があるようで、見つけられれば極めて安価に購入することができるはずだ。
■URL
三洋電機株式会社
http://www.sanyo.co.jp/
製品情報
http://www.e-life-sanyo.com/pastmodel.php?module=SeisnEnd&action=Detail&dai_cd=05&chu_cd=06&sho_cd=03&seihin_cd=138325500
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2007/10/18 00:02
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