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家電製品ミニレビュー
アピックスインターナショナル「ARD-520」

~ペルチェ素子を使ったコンパクトな除湿器
Reported by 本誌:伊達 浩二

アピックスインターナショナル「ARD-520」
 関東地方も梅雨明けしたが、蒸し暑い夏を控えて、除湿器が活躍する時期はまだ長い。

 アピックスインターナショナルの「ARD-520」は小型の除湿器として人気のある製品で、Amazon.co.jpのホームアンドキッチンコーナーの売上げランキングの常連だ。

 梅雨入りの前から1カ月ほど使用してみたので、その経験をレポートしよう。なお、Amazon.co.jpでの購入価格は7,840円だった。

 到着したパッケージは、幅と高さが30cmほど、厚みが20cm弱のコンパクトなものだった。

 ARD-520は、ほとんど真四角なデザインで、ボディはABS樹脂製で、白が主体、一部にクロームが使われている。本体サイズは、295×130×270mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.5kgだ。昔のラジカセぐらいの大きさと思えばよい。


持ち運び用に折りたたみハンドルが用意されている 本体背面には2つの排気口がある。中にはファンが透けて見える

 電源はAC100Vで、この手の製品にはめずらしくACアダプタではなく、電源コードが直接生えている。

 操作は簡単で、電源ボタン1つだけだ。ボタンを1度押すごとに「強」「弱」「切」と切り替わる。ボタンの脇には、満水を知らせる赤いLEDと、「強」と「弱」の青いLEDが並んでいる。


シンプルな操作ボタン
「強」「弱」を知らせる青いLEDライト

排水タンクは本体の左側面から取り出す
 ARD-520の最大の特徴は、除湿の方法にある。コンプレッサーや除湿剤ではなく、ペルチェ素子を使っているのだ。ペルチェ素子は通電することによって、素子の両面に温度差を作る部品で、パソコンの冷却などにも使われている。簡単に言えば、素子の片側が冷たく、その裏側は熱くなる半導体だ。

 ARD-520では、本体前面から取り入れた空気をペルチェ素子で冷やし、結露した水分をタンクに溜める。除湿された空気は、高温になったペルチェ素子の裏側の冷却を行なって、本体背面から排気される。したがって、排気の温度はかなり高い。

 ペルチェ素子を使うことによって、構造が簡単になり、コンパクトな筐体を実現している。ただし、ペルチェ素子の特性により、室温15℃以下、湿度40%以下では使用できない。つまり、四季を通じて使うのではなく、梅雨や夏場に使う製品になっている。

 また、使用されているペルチェ素子の性能により、除湿能力は、気温27℃、湿度80%の状態で、約780ml/日とされている。

 我が家のあちこちで使ってみた印象では、3畳間ぐらいまでが有効な限界だと思う。押し入れやクローゼット、洗面所などには対応するが、4畳半以上の部屋では効果が感じられなかった。6畳間で洗濯物を乾かそうという用途には、力不足で、3畳間程度のウォークインクローゼットの除湿あたりが最適な使い道ではないかと思われる。


転倒するとスティックがバネで飛び出し、自動的に運転が止まる 押し入れに設置した様子、排気口があるので壁にぴったりつけることはできない

 ファンの音は、強で37dB、弱で35dBとされており、さほど大きくはない。ただ、枕元などに置いておくと気になる程度の音はする。

 それよりも意外だったのは、排気温度が高いことで、押し入れに入れて、「強」で運転していると、ふすまを開けたときに、かなりの熱気が感じられる。ちょっと心配になるほどの暑さなので、狭い場所で使うときは「弱」運転をお勧めする。

 排水は、本体の側面から引き出す排水タンクに溜まる。排水タンクの要領は約1.6Lで、状況にもよるが2~4日程度で満水になる。満水時は運転が自動停止されるので、3日おきぐらいには水位をチェックしなければならない。せめて1週間ぐらいは放置できる容量がほしい。

 また、排水タンクのフタにはフロートなどがあるためか、フタを外すことができない。フタをはずして、タンクの中をきっちりと洗えないのは不満に感じる。

 1カ月使って感じる長所は、コンパクトなこと、吸湿剤などの消耗品を必要としないこと、動作音が比較的静かなことなどだ。逆に短所は、排気温度の高さ、AC電源(コンセント)が必要なこと、排水タンクの容量不足と掃除のしにくさなどだ。

 結局、我が家の場合は、AC電源があり、湿度が高く、排水がしやすいことから、洗面所にある洗濯機置き場の棚に落ち着いた。ここはバスルームにも通じており、常に湿度が高いので、水もよく溜まって効果がわかりやすいのも気に入っている。

 ARD-520は、用途や性能に制限はあるが、ペルチェ素子を採用したことによる魅力が、可能性を感じさせてくれる。自分の用途に合致すれば、面白い製品だと思う。





URL
  株式会社アピックスインターナショナル
  http://www.apix-intl.co.jp/
  製品情報(PDF)
  http://www.apix-intl.co.jp/pdf/ARD520_CTLG.PDF

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2007/08/06 00:02

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