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やじうまミニレビュー
猫のお留守番用自動給餌器 2製品を試す

Reported by 大原 雄介

「自動給餌器 Auto Pet Feeder」(左)と、「ごはん君」(右)
 猫と暮らす場合、どうしても日常生活にある程度制約が出てくる。

 そのうちの1つが、「旅行や長期外出ができない」というもの。例外はあるものの、ほとんどどの猫は外出を嫌がる(*1)し、ましてや旅行などもっての外である。なので、旅行とか外出の場合、猫様にはお留守番頂くケースがほとんどどだろう(*2)。かくいう筆者宅も、夫婦揃っての旅行はすでに断念している。内猫・外猫あわせて9匹、うち2匹は極端に人見知りで、ペットホテルはおろかシッターすら頼めない。結果、筆者が旅行(取材で渡米など)中は奥様に、奥様が旅行(帰省など)中は筆者が自宅に張り付くという状況を余儀なくされている。

 ただもっと数が少ない場合は、例えば一泊程度であればご飯とお水を余分に用意し、トイレを普段より1つ2つ多く設置しておけば何とかなる、というのは猫と暮らしている人であればご存知のはず。問題はそれが1泊ではなく2~3泊だとどうか?という点だ。この場合、ご飯、お水、トイレのいずれも結構問題になってくる。ただ、これをまとめて解決しようというのは無理なので、1つづつ解決してゆくしかない。今回試してみたのは、この3つのうち、ご飯のためのものだ。

 今回試したのはこちらの「ごはん君」とこちらの「自動給餌器 Auto Pet Feeder」。ネットショップで、それぞれ7,875円と5,800円で購入した。簡単に特徴を並べると、
・タイマーセットにより、8/12/24時間毎にご飯を出せる
・分解して洗浄が容易
・内蔵電池(「ごはん君」は9V型×1、「自動給餌器」は単2×4)のみで駆動するので、停電などが起きても動作がとまったりはしない
・最大3食分(「自動給餌器」)もしくは最大6食(「ごはん君」)を供給可能
・アイスパックを使うことで、夏場にご飯(特に猫缶類)が痛むことを防げる(「ごはん君」のみ)
・ご飯の提供時に、録音した音声を再生できる(「自動給餌器」のみ)
といったあたりだろうか?

 以下、もう少し細かくみてみたい。

(*1) ドアの隙間から勝手に外に出てゆくのはまた別の話。ここで言うのは、人間と一緒に公共交通機関を使って移動する(例:電車を使って病院に行く、等)事を指す。
(*2) 次善の策がペットホテル。これと同等なのがペットシッターに面倒を見てもらうというやり方。ただペットホテルは猫によっては嫌がるし、ペットシッターはそう都合よく見つかるかどうか、が問題。





ごはん君
 まず「ごはん君」であるが、上から見ると左の写真のようになる。中央のコントローラはこの位置から動かず、その周囲のカバーが回転するという仕組みだ。分解すると左下の写真のようになる。画像内の左上がベース部で、そのベースに沿う形でアイスパックが2つ収まる。ここに水を入れて冷凍しておき、利用時にベースに設置するといった具合だ。ちなみに回転機構などは全てコントロール部(中央下の一番小さな筒)に収められており、給餌トレイとはカバーで仕切られている。なので、水分の多いご飯を収めた場合とか、何らかの理由でひっくり返ったりしても、コントローラ部が水浸しとなる危険性はかなり低い。コントローラ部は、勝手にいじられないように透明アクリルの蓋がついている。操作は簡単で、下のスライドスイッチで8/12/24時間を選び、上のスライドスイッチをONにすると、ただちにタイマーがスタート、決められた時間毎にフタが回転するという仕組みだ。ちなみに電池はコントローラ部裏側からセットするが、ねじ止めなのがちょっと残念である。


分解時は、コントローラ部ごとカバーを持ち上げると、割とあっさり展開される 難点はこのフタが簡単に外れてしまうこと。重量級猫がちょっと蹴りをいれると、簡単に外れてしまう程度でしかない。タイマーセット後、マスキングテープで留めとくといった運用側の対処が必要かもしれない 電池のフタはワンタッチにしてほしかった。ちなみに電池寿命はアルカリ乾電池を使った場合で約50日とされている

 この「ごはん君」の場合、動くのは蓋だけなためか、モーターのトルクはそれほど大きくない。だからこそ9V型でも充分に持つということだろうが、逆にご飯が引っかかったり、上に猫がのったりするとモーターのトルクを超えてしまって回らなくなる。ためしに筆者宅のスタッフ1号(後述:推定体重6.3Kg前後)を乗せてみたら、たちまち動きが止まってしまった。ただ、スタッフ1号が降りると何事もなかったように回転を再開し、きちんと定位置まで移動するので、ご飯の入れすぎで引っかかることだけに注意すればよさそうだ。


【動画】「ごはん君」の稼働中のようす(WMV形式、約1.8MB)
 稼動時は右の動画のような具合である。騒音は決して小さいとは言えないが、掃除機はてんで駄目なスタッフ1~3号も、本器の稼動音は割りと平気であった。このあたりは個猫差があるだろうが、筆者としては許容範囲内か、と思う。

 1回分の分量であるが、ドライフードであれば左下の写真程度が限界。分量を量ってみると、概ね170ccというところ。先の製品紹介ページでは「約180cc」となっており、ほぼ一致している。多分ぎりぎりまで詰め込めば180ccを超える程度は入るだろう。ちなみに普段出している皿に移してみると、目分量ながら1匹の1日分の大体1.5倍程度で、1匹であれば余り問題ない程度。ただ2匹以上だと、分量が不足することもさることながら、開口部が小さくて一度に2匹以上では食事できないのが喧嘩の原因になりそうである。猫が複数居る場合、猫の数だけ本器を用意するのが良さそうに思える。ちなみに猫缶の場合は、右下の写真のような具合。今回はAIXIAの純缶ミニシリーズを1つ入れてみたが、頑張れば2つは入りそうだ。

 本器の注意点を述べておくと、まずは設置場所に注意が必要なこと。開口部の場所が毎回変わるので、部屋の隅とかに設置してしまうと、手前が開いているときには食べやすいが、奥が開いている状態ではすごく食べにくくなる。もう1つは、シャッター機構などが一切ないので、常時どこかが開いている形になる。なので、6食分といっても実質5食分にしかならないことだ。本器を仕掛けるときに開いている分は、仕掛けた瞬間に食われると考えて良いだろう。5食分と割り切っておくのいがいいかもしれない。


ちなみにドライフードの銘柄はNutroのNatual Choice Adalt Salmonというもの。最近同社の製品ページからはこの銘柄が消えてComplete CareとMAX CATのみになったところをみると、すでに流通在庫のみ? 「ごはん君」の場合、手前が低く奥が高いという構造なので、ドライだとこんな具合に盛り上げられるが、盛りすぎると今度は蓋の回転時に引っかかりそうである。欲張りすぎないのがいいだろう 200ccの計量カップに移してみた。カップぎりぎりまでで200ccで、今は150ccの線をちょいと上回っているあたり

ちなみに当然ながらいつも目分量で計量している。ためしに今回、毎日どのくらい出しているかを計ったら概ね120cc前後であった。まぁその場合、もうすこし加減してご飯を投入すれば良い訳で、あまり問題はないだろう もう夕食は終わったにもかかわらず、普段出さないご飯を盛ると果敢にモデルになってくれるスタッフ1号。だから体重が.... 本当はミニではなく純缶シリーズを出したほうが安上がりなのだが、同じものが多いと飽きるんだそうで...なので、常時7種類程度をキープしておき(ミニ4缶パックがちょっと安く売っている店があるので、毎月20本ほど買いに行く)、毎日2~3缶を違う銘柄ミックスで出している




自動給餌器 Auto Pet Feeder
 次は「自動給餌器」の方である。こちらは手前に操作部とマイク/スピーカーが配され、奥に給餌部が位置する構造。タイマーを仕掛けたあとは180度回転させて、部屋の隅に寄せるのが無難かもしれない。分解すると下の真ん中の写真のようになる。「ごはん君」とは異なり、モーターはベース部にあり、その上にトレイと蓋、シャッターが位置する構造だ。シャッターはちゃんとロック機構がついており、猫には簡単に開けられないようになっているので安心だ。なお、電池は底面から装着する。


これがシャッター開口状態。ちなみに蓋の上の取っ手を持ち上げると、蓋が外れて本体が落下した(笑)。ちゃんと両手で底面を持って移動するのが正しい使い方だろう ベース部中央の黒い部分に刻みがあり、ここがトレイを噛みこんで回す構造だが、同時にこの黒い部分はベース内部に浸水しないためのガードの役も果たしている。ベース内部が水没するほど水浸しになったら意味がないが、多少ご飯がこぼれるとか程度ならば問題なさそうだ このロックは、稼動時は自動的に解除される。手で開ける場合、シャッター部を引っ張り上げながらスライドさせる必要があり、猫にはちょっと難しい

 操作はこちらも簡単である。左下の写真で電池ホルダーのちょい右上にくぼみがあるのが判るが、ここに電源スイッチが配されている。これをOnにしたあと、操作パネルのSETボタンで時間を選び、"START/RESET"ボタンを押すとスタートである。止めるときは電源を切ればよい。録音した音声の再生は

(1) RECボタンを押しながらマイク(SETボタンの横のLEDのさらに右端)に向かって叫ぶ。終わったらRECボタンを離す。
(2) PLAYボタンを押して、今録音したものを確認する。気に入らなければ(1)に戻る。
(3) 後は放っておけば、タイマーが作動すると再生してくれる

というもの。ただ使った感じで言えば、あまり実用性は高くない。まずマイクの感度が余り良くなく、「ご飯だぞ~~~」と言うと、「ご飯だぞっ!!」といった感じで、伸ばしている部分がぶった切られる。上で「叫ぶ」と書いたのは、しゃべった程度だと上手く録音できないからだ。で、そこまでやっても再生の音量があまり大きくない。むしろ、トレイの回転音の方が大きいくらいだ。この機能はお遊び程度に考えておくのが吉だろう。


電池ホルダーが円周状に配されるのはいいとして、フタが一体式でものすごくはめにくいのが難点。せめて2つに分割してくれればよかったのだが ちなみに試用した製品は、異様にPlayボタンが押しにくかった

【動画】「自動給餌機 Automatic Pet Feeder」の稼働中のようす(WMV形式、約2.1MB)
 そのトレイの回転だが、左の動画のとおりである。絶対的な騒音レベルは「ごはん君」よりこちらの方が上なのだろうが、ベース部に密閉され、上にご飯が入っている状態ではあまり大きくは感じない。むしろ御猫様方にご飯を知らせる手頃な音と言っても良いかもしれない。ウチのスタッフもやはり全員平気であった。

 さて、問題は分量である。ためしに手近のタッパーに移してあったドライフードを全部ぶち込んでみたのだが、全然平気である。計量してみると約450ccほど。筆者宅で言えば、スタッフ1~3号の1日分+αを軽く賄える。ためしに水を入れてみたところ、トレイの3カ所に各々600ccぎりぎり入ってしまった。しかも恐ろしいことに、この状態でも平然とトレイが回転する。商品ページでは約300g×3となっているが、軽く倍量でも耐えるキャパシティの大きさである。まぁ流石にこの状態で上にスタッフ1号を乗せると、(フタが撓んでトレイと干渉する関係で)動きは鈍くなる。


なんせ直径35.5cm(トレイそのものは実測で直径27.5cm)の3分の1だから、かなりの大きさである。しかも、結構深い この状態でもトレイ上面まで1cm程度のゆとりがあり、楽勝である。余談だが、このご飯は外猫用。中のスタッフの皆様には、もう少しカロリーの低いNutroのMaintenanceというご飯を出している(通称:デブ飯)のだが、こちらも製品一覧から消えている。うーむ。

 600gでも全然平気、ということでためしに純缶4つを投入してみたが、全然平気であった。ちなみに複数猫の場合、左下の写真のような食べ方をされると同時に2匹で食べるのは難しいが、右下の写真のように食べてくれると、同時に2匹も不可能ではない。3匹となるとちょっと難しいが、2匹までならこれでいけそうだ。

 本器の問題は、やはり3食分しかないこと。シャッターのお陰で1食分が無駄になることはないが、これが4食分くらいあるとだいぶ良かった気がする。1食分の容量が明らかに大きすぎるのも困りものだ。あとこれは細かい話だが、フタを固定するには、樹脂の突起部を土台の穴に差し込むだけ、という簡単なもので、長期間使っていると磨耗して固定が難しくなってきそうだ。価格を考えれば高望みかもしれないが、もう少ししっかりした機構を望みたいところだ。


食い物に関してはジャイアニズムを貫くスタッフ1号
あくまで控えめなスタッフ2号

この中身、撮影後は(当然)スタッフが美味しく頂いてしまいやがりました。ああ、カロリーオーバーだっつーのに。これも外猫用で、普段はスタッフ一同には出していない(カリカリオンリー)ので、珍しかったらしい。 このトレイの場合、手前が浅く、奥が深くなっている関係で、頭を突っ込んで食いやすいし、こぼれにくいというのは明らかに長所。欠点はその分高さが増してしまうことだが、この程度であれば子猫ならともかく成猫には問題ない。純缶320g分を突っ込んでも、蓋までは2cm弱のマージンがあり、回転時に引っかかる心配もなさそうだ

今回活躍の場がなかった(というか、邪魔しかしなかった)スタッフ3号

 筆者宅の場合、最初に書いた理由で自動給餌器を使う可能性は低いが、例えば子猫1匹を飼っているお宅で、家族で外出したいなんてケースでは威力を発揮してくれそうだ。どちらの製品も1万円未満という安い金額で購入できるし、しっかりと動作する。「留守にしがちなので、多めにご飯を用意して出かけるといつも全部平らげてしまい、お陰で体重が...」なんて心配をされているご家庭では、試してみる価値はあると思う。1匹ならば「ごはん君」がいいだろうし、複数なら「自動給餌器 Auto Pet Feeder 」をオススメしたい。また「自動給餌器 Auto Pet Feeder 」については、水を入れて“自動給水器”として使うのも悪いアイディアではないだろう。





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2007/02/23 00:00

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