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CAF-KF5
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今年は、記録的な暖冬が続いている。そのためか、関東地方でもさっそくスギ花粉の飛散が確認されているようだ。今年のスギ花粉の飛散量は平年の約3割ほどと少ない見通しのようだが、それでも毎年スギ花粉に悩まされている人にとって嫌な季節なのは間違いないだろう。
筆者は幸運にも花粉症ではないが、部屋のホコリの多さに悩まされていた。また、乾燥にも弱い。冬になると手はかさかさ、唇も荒れ、ハンドクリームやリップクリームが欠かせない。
そこで、単なる空気清浄機ではなく、加湿機能付きの空気清浄機を導入してみることにした。購入したのは、東芝の「CAF-KF5」。加湿機能付空気清浄機として業界最大の加湿能力を誇るとされており、加湿能力を向上させたい筆者にピッタリな仕様だ。ヨドバシカメラでの販売価格は29,800円であった。
● 中速以上ではかなりうるさい
では、本体をチェックしていこう。
空気清浄機は結構サイズが大きいものが多いが、加湿機能を持つ機種は水タンクなどを内蔵させる必要があるため、より大きくなるのでは、という不安があった。しかし、実際に箱から取り出したCAF-KF5は、幅417mm、奥行き220mm、高さ537mmと、一般的な空気清浄機と比較しても特別大きいという印象はない。空気清浄機と加湿器を別々に設置するよりも、確実に設置スペースは少なくすむため、トータルではこのサイズでも十分省スペースと言えるのではないだろうか。
CAF-KF5では、本体前面に配置されるHEPAフィルターでホコリなどのハウスダストをキャッチし、本体上部の吹き出し口からきれいな空気が吹き出すようになっている。
前面パネルを外すと、ホコリなどをキャッチするHEPAフィルターが配置され、その上部に汚れセンサーと湿度センサーが配置されている。ただし、汚れセンサーはにおいや煙を検知するものの、ホコリや花粉などは検知しない。ということは、においや煙がなく、ホコリや花粉だけが多い状態でも、汚れセンサーは部屋がきれいだと認識する可能性がある。そう考えると、ホコリや花粉を検知するセンサーも搭載しておいてもらいたかったところだが、基本的には24時間連続稼働させて利用するものであり、その間も空気の流れが止まることはないため、大きな問題はなさそうだ。
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白を基調とした落ち着いたデザイン。リビングルームに設置しても全く違和感がない
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側面部分のブルーがアクセントになって、デザイン性は悪くない
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コントロールパネル部。右から電源ボタン、空清運転ボタン、加湿運転ボタン、切タイマーボタンが並ぶ
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本体上部には、電源ボタンと、運転モードを設定するボタンが配置されている。運転モードは、「加湿運転」と「空清運転」の2種類。加湿運転では、湿度を「低め」「標準」「高め」「連続」、空清運転では「自動」「静音」「中」「強」とそれぞれ4種類の運転モードが用意されている。さらに、2時間または4時間の切タイマーも用意されている。適用床面積は、空清運転が16畳、加湿運転が木造和室10畳、プレハブ洋室17畳だ。
ところで、操作パネルと吹き出し口の間に、上に引き上げる取っ手が配置されている。一度設置すると、それほど動かすことはないのだが、設置時にはかなり役に立った。
空清運転時の風速は、静音、中、強の3種類。自動運転時には、汚れを検知したときに中以上での運転となり、汚れがなくなったら静音運転に切り替わる。このうち静音運転時は、動作しているのがわからないほど非常に静かだが、中および強ではかなりの騒音を感じる。個人的には、中以上の風速では、テレビを見ているときでも耳障りに感じる。寝てしまえば騒音で目が覚めることはなかったが、寝付く前に中や強の音がしていると、気になって寝られないと感じるほどだ。
とはいえ、寝るときには、電源ボタンを押して「おやすみ運転」モードにすればいい。おやすみ運転では、風速が静音で固定され、さらに操作パネル部のLEDの輝度も落ちるよう配慮されている。そのため、寝室での利用も全く問題ないだろう。
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内部に設置されるHEPAフィルター。このHEPAフィルターでホコリなどをキャッチする
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風の吹き出し口は本体上部に配置されている。ルーバーなどはなく、そのまま風が上に向かって吹き上がる
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コントロールパネルと吹き出し口の間に取っ手があり、設置や移動時に役立つ
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動作モードや湿度はLEDで確認できる。また、お休み運転モードでは輝度が落ちる
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HEPAフィルター上部に湿度センサーと汚れセンサーが配置されている。汚れセンサーはニオイや煙を検知する
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● 加湿にかかる電気代はほぼ0、連続加湿も気兼ねなく行なえる
次に、もう1つの目的である加湿機能を見ていこう。
HEPAフィルターを外して本体内部を見ると、もう1つフィルターらしきものが見える。これが加湿用のフィルターだ。CAF-KF5の加湿方式は気化方式を採用している。加湿フィルターに空気が通る際、水分が蒸発し、吹き出す空気に湿気を与え、部屋が加湿されるというわけだ。水タンクの容量は4Lと余裕がある。
本体上部の加湿運転ボタンを押すと、運転モードが加湿運転モードへと切り替わる。湿度が低いと、風速が空清運転の「中」に切り替わって一気に加湿し、セットした加湿モードで設定されている湿度に到達すると風速が「静音」に落ち、加湿量も減る。ちなみに、加湿モードごとの設定湿度は、低めが約45%、標準が50~60%(室温によって変化)、高めでは約65%となっている。
実際に加湿機能を使ってみると、確かに高い加湿能力を持っていることが実感できる。これまで使っていた加湿器では、約18畳ほどの部屋で一晩連続運転させた状態でも、部屋の湿度が50%を超えることはなかった。
しかし、CAF-KF5では、湿度約30%の状態から加湿運転モードを「標準」にセットし風速が静音に落ちるまで(湿度約60%、湿度計で確認)、約1時間ほどしかかからない。しかも、気化方式のため加湿そのものにかかる電気代はほぼ0に近い(追加で必要なのは湿度センサーの電力ぐらい)ので、24時間常時加湿も気兼ねなく行なえる点は嬉しい部分だ。
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水タンクは本体上部左側に配置されている
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HEPAフィルターを外すと茶色の加湿フィルターが見える
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加湿フィルターおよび水受けは本体後部から取り外し可能
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ただし欠点もある。まず、気化方式のために加湿時にはどうしてもある程度強い風力が必要となり、風速が「中」に設定され騒音が大きいという点。おやすみ運転にセットすると、風速が「静音」で固定となるが、どうしても加湿能力が落ちる。実際におやすみ運転でひと晩使ってみたところ、朝起きると湿度が50%を切るほどまで落ちていた。
もう一点気になったのが、水タンクの形状だ。水タンクは非常に縦に長い形状となっており、洗面所やキッチンの蛇口では高さが足りずに水を入れられないのである。そのため、給水時には風呂場の蛇口を利用しなければならない。個人的には、この点はかなり気になった。吸水口を横に用意するなどの工夫がほしかったところだ。
ちなみに、構造上、加湿運転モードであろうと空清運転モードであろうと、水タンクに水を入れて運転させている状態では常に加湿状態となる。運転モードを空清運転にセットしている状態でも、水タンクに水が入っていると加湿が行なわれるわけだ。しかも、湿度コントロールや水タンクの水が切れたことを知らせるブザーは、加湿運転モードでのみ動作する。そのため、空清運転時には湿度を監視することなく加湿が行なわれることになる。
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写真では見づらいが、本体側面から水タンクの残量を確認できる
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水タンクは縦に長い構造となっている。容量は4L
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水タンクの吸水口が縦位置にあるため、風呂場など高さのある蛇口でなければ給水不可能
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● 水タンクの構造や騒音の低減が課題
さて、実際に1週間ほど使ってみたが、AVラックなどに積もるホコリの量が、それ以前に比べて明らかに減少した。また、加湿性能に関しても、やや音がうるさいという問題はあるものの、こちらも常に50%以上の湿度を保っているので、購入当初の目的は果たせていると言っていいだろう。
また、ホコリや湿度以外では、部屋のニオイが変わったという部分がある。炒め物や魚を焼いたあとなどのキッチンのニオイが、以前はなかなか消えなかったが、CAF-KF5を使い始めてからは、1時間もかからずにおわなくなるという印象だ。特に筆者宅はキッチン一体のワンルーム構造となっているため、この点はかなり嬉しかった。
さらに、静電気を感じることがほとんどなくなったという点も大きな変化だ。セーターを脱いだときのパチパチも全くない。ニオイと静電気に関しては、湿度だけでなく、プラズマソルジャーイオン発生器から供給されるHOラジカルが大きな役割を果たしているのだろう。とにかく、静電気がほとんど発生しなくなったという点も、設置して良かったと感じた部分である。
改善ポイントとしては、やはり水タンクの吸水口の位置や、騒音だろう。特に騒音に関しては、風速として「静音」と「中」の中間に位置する風速を用意するだけでもかなり変わると思われるので、今後の機種では改善をお願いしたい。
このようにいくつか気になる部分はあるものの、使い始めて部屋の快適度が大きく向上したことだけは間違いなく、悪い買い物ではなかったように思う。すくなくとも、この冬は例年より快適に乗り切れそうだ。
■URL
東芝コンシューママーケティング株式会社
http://www.toshiba.co.jp/tcm/
ニュースリリース
http://www.toshiba.co.jp/tcm/pressrelease/061026_j.htm
製品情報
http://www.toshiba.co.jp/living/air_cleaners/caf_kf5/
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2007/02/15 00:00
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