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家庭の電力使用量は1月がピーク。エアコンなどの暖房器具が要因

 GfKジャパンは、HEMSデータに基づく、家電製品の電力使用量と使用状況の調査結果を発表した。

 調査データは、HEMS利用世帯のHEMS機器による電力量から取得。調査期間は、2015年1~12月。サンプル数は、関東圏・関西圏の約80世帯。調査項目は家全体の電力使用量および、個別家電の30分毎(一部世帯は60分毎)の電力使用量(Wh単位)。

1日あたりの世帯電力使用量と気温の推移

 調査によると、世帯における1日の平均電力使用量がもっとも多かった月は、1月。理由として、平均気温が1年で最も低く(東京都の場合)、エアコンなどの暖房器具の使用が増加することが挙げられている。また、2月の電力使用量も多く、1月とほぼ同等という結果になった。

 1~2月に次いで、電力使用量が多かった月は、平均気温が最も高い8月。エアコンと冷蔵庫が要因となっており、エアコンよりも冷蔵庫の電力使用量の増加が大きく影響したという。これは、冷蔵庫は気温が上がるほど、冷却に電力を必要とするためとしている。

ドラム式洗濯乾燥機を使用する世帯の電力使用量は、縦型使用世帯の4.9倍

 製品別に見ると、2015年における世帯電力使用量の占める割合は、冷蔵庫が14%、エアコンが6%、洗濯機が2%という結果になった。洗濯機の割合が少なかったが、縦型とドラム式で分けると電力使用量は大きく異なるという。

 ドラム式使用世帯の洗濯機の電力使用量は、縦型使用世帯と比較して4.9倍という結果になった。これは、乾燥機能の使用の差が顕著に表れたことが、理由として考えられるという。

 また、縦型使用者は朝に洗濯するケースが多く見られたが、ドラム式使用者には一定のピークが見られなかったとしている。これも、乾燥機能の使用により、天候を気にせず都合の良い時間に洗濯しているためと考えられるという。

洗濯機の使用時間帯別電力量構成比(使用世帯平均)

 GfKジャパンでは、電力小売自由化に伴い、消費者は家電の使い方やモデル選択をこれまで以上に考え、電気料金プランを選ぶようになると予測。ドラム式洗濯機の使用世帯は、電力料金が安くなる時間帯に乾燥機能を使ったり、消費電力量がヒーター式に比べて少ないヒートポンプ式へ買い替えたりすることなどで、電気料金を削減するかもしれないとしている。

西村 夢音