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パナソニック、アジア各国で住宅用LED照明器具を本格展開
~6月にベトナムで販売。インドネシア、インド、台湾、香港にも
(2013/6/10 16:40)
パナソニック エコソリューションズ社は、アジア市場で住宅用LED照明器具を本格展開すると発表。6月よりベトナムで販売を開始し、続けてインドネシア、インド、台湾、香港へ拡大する。
パナソニックによると、ベトナムなど新興国では、急速な経済発展により電力事情が切迫し、省エネの要請が高まってきているという。そこで、日本で培ったLED照明器具を新興国に導入することで、電力事情の改善に貢献し、豊かな照明空間を提供する狙いがあるという。
アジア展開の第一弾となるベトナムで発売されるLED照明は、大型/小型シーリングライト、ダウンライト、ブラケット、ラインライト、シャンデリング(シャンデリアのような装飾性の高いシーリングライト)の合計40品番。このほかの国でも、同様の品揃えを計画している。また、既にシーリングライトを販売している中国でも、LEDのラインナップを拡充する。
シーリングライトは、調光・調色に対応。ダウンライトは、LEDをひとつにまとめることで、多重影を抑えた「ワンコア」タイプとなる。照明器具を幅広くラインナップすることで、家一軒のコーディネートが可能になるという。
同社によると、従来の光源を使用した照明器具の場合、国ごとに商品の仕様や器具のデザインが異なるため、グローバルに事業を展開することは難しかったが、LEDは共通化が容易というメリットがあるという。また、日本市場で採用された大量のLEDユニットや電源を、アジア地域向けにカスタマイズし、デバイスを標準化することで、集中生産によるコスト競争力が高められるという。
器具のデザインは、各地域・国の嗜好に合わせて現地で適合化する「地産地消型」を採用。デバイスは世界全体での共通化と集中生産を行なっていく。
このほかベトナム、インドネシア、インドでは、顧客との接点となるショウルームや販売店を整備。現地で照明コンサルタントを育成することで、快適とエコを両立する照明プラン「あかりプラン」を提供する。この3カ国では、インテリアデザイナーが照明プランを作成することが一般的だが、あかりプランをインテリアデザイナーに提供することで、パナソニックのLEDのスペックイン化(設計仕様書に採用されること)を推進するという狙いがある。
パナソニックでは、新興国で中間層が増加することによって、住宅関連を中心に大きな需要が見込まれているとしており、先進のLED照明と好みに合ったあかりプランを提供することで、販売拡大を図り、省エネによる「エコでスマートなライフスタイル」を提案していくとしている。2015年度の海外販売目標としては、2012年度の住宅用照明器具の海外販売額である約30億円の2倍以上を掲げている。