シャープ、AQUOSの導光板技術で“光が浮かぶ”デザインのLEDペンダントライト
シャープは、導光板技術の採用で光を広げるLED光源のペンダントライト「LEDダイニングライト」4機種を、9月21日に発売する。
デザインは導光板が円形の「サークルタイプ」と、導光板が左右に付いた「ラウンドスクエアタイプ」の2タイプが用意される。価格はすべてオープンプライス。店頭予想価格は、サークルタイプで導光板に模様が付いた「DL-PD04K」が40,000円前後。模様がない「DL-PD03K」も40,000円前後。ラウンドスクエアタイプは、光束が1,200lmの「DL-PD02K」が40,000円前後、800lmの「DL-PD01K」が35,000円前後。
導光板が円形のサークルタイプ。写真は導光板に模様がついた「DL-PD04K」 | サークルタイプで導光板の模様がない「DL-PD03K」 |
導光板が左右に付いた「ラウンドスクエアタイプ」。写真は光束が1,200lmの「DL-PD02K」 | 光束が800lmの「DL-PD01K」は、導光板が「DL-PD02K」より短め | 全機種が薄型デザインとなっている |
■AQUOSで培った導光板技術で、光の板が浮かぶような明かり
商品コンセプトは「光の板が浮かんでいるように見える」デザイン |
光源にLEDを採用した、天吊形のペンダントライト。アクリル製の導光板を採用することで、商品コンセプトの「光の板が浮かんでいるように見える」デザインの実現を狙った点が特徴となる。
LEDを拡散するために、光源をアクリル板の端面に配置。また、アクリル板には拡散材を混ぜ込むことで、板の内部で光を拡散させ、透明感を残しながらも、板全体が光るようにした。さらに、光が集中するアクリル板の端面には、効率良く下方に光を照射するよう反射加工を施した。
同社ではこれにより、消灯時は透明の板のように、点灯時は光の板が浮かんでいるような、「新感覚のフロートデザイン」が実現できたとしている。また、導光板に関する技術は、液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」のバックライトで培われたという。
LEDの光を導光板に通すことで、光を広げている | 一般的な導光板(左)と、新製品で採用されている導光板(右) |
一般的な導光板は、中央部分が透明 | 新製品の導光板には、拡散材を混ぜ込んでいるため、面全体が発光する |
■調光・調色に対応。「癒し」や「目にやさしい」などの効果があるさくら色照明も
機能面では、5段階の調光と、寒色~暖色の5段階の調色機能を搭載。また、同社のLEDシーリングライトでも採用されている、「癒し」や「目にやさしい」効果があるとされる「さくら色照明」も選択可能。さくら色は深みのある「八重桜」と、薄いピンク色の「ソメイヨシノ」の2色が用意され、いずれも5段階の調光に対応する。
同社では、本製品の設置場所としてダイニングスペースを挙げている。同社によると、ダイニングスペースは近年、食事に加え、子供の勉強や家族の団欒など用途が多様化しており、明るさや色を切り替えることで、生活シーンに応じて空間が演出できるとしている。また、さくら色照明は、食事の際には肉料理や刺身の赤みが映えておいしそうに見え、食後にはくつろげる“癒しの空間”を演出する効果があるという。
同社によると、食事以外でもダイニングで過ごす時間は多いという | ダイニングに設置したところ | 食事のシーンでももちろん使用出来る |
「癒し」「目にやさしい」などの効果があるとされる「さくら色照明」を、シーリングライトに続いて採用 | さくら色照明では、「癒し」「快適」「目にやさしい」などの効果が実証されたという | さくら色照明には、肉料理や刺身の赤みをおいしそうに見せる効果もあるという |
光色を寒色から暖色、さくら色照明に変えているところ |
このほか、既存のダイニングライトからの置き換えがしやすいよう、取付金具は一般的な天井用配線器具を使用する。
サークルタイプのDL-PD04Kの本体サイズは500×230×65mm(導光板の直径×天井ユニットの直径×天井ユニットの高さ)で、重量は3kg。光束は1,500lm。消費電力は34W。適合テーブルサイズは6人掛け。設計寿命は40,000時間。
タイプ | サークルタイプ | ラウンドスクエアタイプ | ||
型番 | DL-PD03K | DL-PD04K | DL-PD01K | DL-PD02K |
テーブルサイズ | 6人掛け | 4人掛け | 6人掛け | |
調光・調色 | ○ | ○ | ○ | ○ |
さくら色照明 | ○ | ○ | ○ | ○ |
光束 | 1,350lm | 1,500lm | 800lm | 1,200lm |
消費電力 | 34W | 15W | 23W | |
重量 | 3kg | 2.1kg | 2.3kg | |
寿命 | 40,000時間 | |||
店頭予想価格 | 40,000円前後 | 35,000円前後 | 40,000円前後 |
■LEDならではの新デザイン。LEDフロアスタンドやLEDブラケットへの展開も
シャープ 健康・環境システム事業本部 LED照明事業部 桃井恒浩部長は、新製品について「LED電球やシーリングライトは、既存の商品の置き換えのため、従来と同じデザインで展開してきたが、弊社としてはLEDならではのデザインを提案していきたい」と、LEDだからこそできる製品であることをアピールした。
発表会には、新製品のデザインのディレクションを務めた、シャープのデザイン顧問の、近藤康夫デザイン研究所・近藤康夫氏が登壇。近藤氏は新製品のデザインについて「今回は天井から吊り下げるペンダントライトというのがポイント。通常のシーリングライトは下面に向かって光が出ていくが、新製品はLEDと導光板という2つの技術の組み合わせによって、天井面や壁面にも光が拡散する。これはまさしくインテリアの明かり。ダイニングを取り巻く環境を、照明でどう豊かにするかを考えた」と説明した。
健康・環境システム事業本部 LED照明事業部 桃井恒浩部長 | 新製品のデザインのディレクションを務めた、近藤康夫デザイン研究所・近藤康夫氏 |
新製品の導光板を利用した、フロアスタンドやブラケットなども、参考出品として展示された |
会場では参考出品として、新製品と同じデザインの導光板を使用した、フロアスタンドやブラケット(壁の照明)が公開された。桃井氏は「応用できるデザインなので、建材一体型など、いろいろな用途として提案していきたい」と今後を見通した。
(正藤 慶一)
2012年9月4日 15:24