タニタ、スポーツ愛好家向けの活動量計「カロリズムエキスパート」

カロリズムエキスパート AM-140

 タニタは、スポーツ愛好家やアスリート向けの活動量計「カロリズムエキスパート AM-140」を7月27日より発売する。価格はオープンプライス。市場想定価格は7,000円前後。

 同社の活動量計「カロリズム」の新モデル。カロリズムでは、家事やデスクワークなどの日常動作を含めた1日の総消費エネルギー量と、1時間ごとの活動量の変化を、数値やグラフで表示する。


手のひらサイズの本体。右側に、上から「表示」「分析」「メモリ」「ホーム」の4つの操作ボタンが並ぶ。液晶画面には現在時刻も表示される

背面は丸みを帯びている

本体背面。ボタン電池2個が収まっている薄型で、ポケットに入りやすい

 新製品はトップアスリートやスポーツ愛好家向けに開発された、新たなアルゴリズム「カロリズムエンジンPRO」を搭載した点が特徴。カロリズムエンジンPROでは、3D加速度センサーの測定範囲を従来モデルの±2Gの範囲から±8Gへと4倍に拡大し、小さな動きからスポーツ時の強い運動まで計測できるようになった。

 また、体がどのような動きをしているのかを検証するサンプリング時間を2倍に増やした。従来モデルでは1秒間に16回だったが、新モデルでは1秒間に32回となった。計算処理能力も従来比2倍にアップ。さらに、行動パターンを6秒ごとにし判別し、4つの行動に分けてグラフ化し、表示する機能も搭載する。

3D加速度センサーの測定範囲を4倍に広げ、小さな動きから強い運動まで測定の幅を広げた体がどのような動きをしているのかを検証するサンプリング時間は2倍に増えた

 4つの行動とは、身体を横たえて休んだ状態の「安静」、家事やデスクワーク時の「生活」、ウォーキングなどの「歩き」、ジョギングや強い運動時の「走り」。本体に用意された「分析」ボタンを押すと、4つの行動それぞれの消費エネルギーや総消費エネルギーに占める割合、脂肪燃焼量なども確認でき、より詳細に運動状況を把握できる。

身体を横たえて休ませた状態の「安静」、家事やデスクワーク時の「生活」、ウォーキングなどの「歩き」、ジョギングや強い運動時の「走り」の4つの行動を分析4つの行動それぞれの活動時間の割合や、消費カロリーと割合を表示
分析ボタンを押して、「走り」の詳細を確認。走りの消費エネルギーは0kcalで、総消費エネルギーに占める割合は0%。今日は走る運動をしていないということだ。液晶画面の左上に、「走り」の文字が点滅して知らせるのだが、写真には写っていない同じく分析ボタンを押して、「歩き」の詳細を確認。消費エネルギーは76kcalで、総消費エネルギーに占める割合は6%と表示されている
「生活」を分析。消費エネルギーは38kcalで、総消費エネルギーに占める割合は3%と表示されている「安静」を分析。消費エネルギーは1195kcalで、総消費エネルギーに占める割合は91%と表示されている

 このほか液晶画面には、総消費カロリー、脂肪燃焼量、活動時間、活動距離、歩数を表示する。

ホームボタンを押すと、当日の総消費カロリーが表示される「表示」ボタンを押すと、当日のほかの計測値も確認できる。脂肪燃焼量は2.5g
当日の活動時間は45分当日の活動距離は1.77km当日の歩数は2,532歩

 液晶画面はワイド化した。これにより、1日の総消費エネルギー量と、1時間ごとの活動の変化を表示する「24時間カロリズムグラフ」、行動別の消費カロリーや時間、総消費エネルギーに占める割合を同一画面に表示でき、見やすくなったという。

 このほか機能面では、好みの画面を設定してホームボタン1つで戻れる機能、最大で14日分の過去のデータを保存できる「過去メモリ保存機能」、区間内の活動量をストップウォッチ感覚で測定できる機能「スプリット機能」などを備えた。

マラソン上級者向けに、区間内の活動量をストップウォッチ感覚で測定できる機能「スプリット機能」歩数や細かい距離の詳細設定も可能
最大で14日分の過去のメモリを保存できる「過去メモリ保存機能」。写真では6月23日の記録を表示している例えば、大会に出た時の記録を保存しておくこともできる大会が終わったら、しっかりと休養時間を取れているか、グラフと数値で確認するという使い方もある

 本体サイズは81×39×13mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は約38g。電源は付属のボタン電池2個。カラーはレッドとシルバー。

“今年はオリンピックイヤー。スポーツへの意識も高まっている”

中村英治 タニタ執行役員 ヘルスケア事業部長

 カロリズムシリーズは2009年4月より発売され、2011年度には、累計販売台数が30万台を突破している。

 中村英治 タニタ執行役員 ヘルスケア事業部長は、新製品について「これまでアクティブなビジネスマン向けの『カロリズムSMART』や、若い女性向けの『カロリズムLADY』などを投入してきた。今年はオリンピックイヤー。また、近年スポーツ人口自体が増加し、スポーツへの意識が高まってきている。カロリズムエキスパートでは、日常生活以外にウォーキングやジョギングなどの運動にも対応し、より詳細に身体をマネジメントできる」と説明した。

2010年5月に発売した「カロリズムSMART」2011年6月に発売した「カロリズムDIET」2011年6月に発売した「カロリズムLADY」
健康意識が高まり、活動量計市場は拡大の一途を辿っているなかでもタニタのカロリズムシリーズは好調に売れ行きを伸ばしている

 また、ゲストとして、1988年のソウル五輪のシンクロナイズドスイミングで活躍し、現在はスポーツコメンテーターの小谷実可子さんも登場。小谷さんは、普段から「カロリズムLADY」を愛用しているという。

 小谷さんはアスリート時代から現在に至るまでの健康管理について聞かれると、「アスリート時代は、目に入る食べ物は全部食べていました。一日に最低4,560kcal摂らないと、体重を維持できないほどのハードなトレーニングが日課でしたから。現役を引退した今も、『食べたら動く! 』ことを日頃実践しています。太りたくないから、食べる量を減らすというのはNG。体を動かすことで、体の内側から元気になるんです」と話した。

 また、運動を長続きさせるコツは? との質問には、「日々、具体的な目標を持つことが大切。小さな目標でも、達成するとそれが自信となり、次への意欲を育てます」とアドバイスした。

スポーツコメンテーターとして活躍中の小谷実可子さん。1988年のソウル五輪のシンクロナイズドスイミング選手として出場発表会後のフォトセッションにて。小谷実可子さんと、ミス・ユニバース・ジャパン京都大会ウイナーの岸本美穂さん(右)、同名古屋大会ウイナーの岡島麻友さん(左)

 このほかタニタでは、6月末より、同社の健康プログラムを体験できる旅行パッケージ「まるごとタニタ生活 体感ツアー」を企画している。また、カロリズムエキスパートを取り入れ、スポーツと観光を融合したプログラムも、今秋をめどに具体化していく方針という。






(小林 樹)

2012年6月27日 00:00