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マクセル、厚さ10μmでモバイル端末に最適な粘着テープを開発

薄膜高分子フィルム粘着テープ(タッチパネルへの適用イメージ)

 日立マクセルは、厚さ10μm(マイクロメートル)で、透過率92%という高い光学透明性を持つ「薄膜高分子フィルム粘着テープ」を開発したと発表した。モバイル端末のタッチパネルに採用することで、さらなる薄型・軽量化を可能にするほか、機器の形状により柔軟性が求められるウェアラブル端末など、さまざまな用途への展開を図るという。

 独自技術により開発した薄膜高分子フィルムを基材とした粘着テープ。片面に、光学特性や接着力、柔軟性に優れる粘着剤を採用する。

 フィルムと粘着材の密着力を独自の塗布プロセス技術で向上。ガラスや機能性部材などへの接着の際に、テープと材料間、テープ層間における接着強度を高めている。

テープの部材構成のイメージ

 薄膜高分子フィルムは、耐溶剤性に優れており、基材の背面に直接、額縁やロゴなどを印刷可能。ガラス部材上に印刷するという、従来の方式で発生していたロスを解消できるという。

 薄膜高分子フィルムは、独自のポリマー架橋設計により柔軟性を向上。曲面だけでなく、角度のある部材へ貼付できる。従来の課題であった、加工の際の部材の欠け、割れが発生しにくい。

中野 信二