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家電を捨てる際は不用品回収業者に依頼しないで――環境省

 環境省は、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機を廃棄する際は、不用品回収業者に依頼せず、家電リサイクル券を購入して適正にリサイクルすることを、消費者に対し呼びかけている。

 家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)では、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目を廃棄する際、所定のリサイクル料金をユーザー側が負担し、家電小売店が回収、メーカーがリサイクルすることを定めている。しかし環境省によれば、こうした正規の手順を踏まずに、トラックで住宅地を巡回する不用品回収業者に廃家電が引き取られ、国内外で不適正な処理がなされているものが少なくないという。

 環境省では、廃棄物を不用品回収業者に依頼することの問題点を3つ指摘している。

 1つ目は「適性にリサイクルされているかどうか確認できないため」。家電製品はフロンや鉛、砒素などの有害物質を含むため、処理の方法が法令で定められている。しかし、不要品回収業者が回収した製品のほとんどは海外へ売却され、輸出前に国内で重機で破砕・圧縮されることで、フロンガスや鉛が放出し、環境汚染を引き起こす恐れがあるという。また、輸出準備中の家電のスクラップが発火したり、それを積んだ船が航行中に炎上する事件も起こっているという。

 さらに、こうした廃家電が輸出先で不適正に処分され、深刻な環境汚染、健康被害を引き起こしている事例もあるとしている。

不用品回収業者に引き取られた廃家電の行き先
中国における使用済み電子機器の処理実態 フィリピンにおける使用済み電子機器の処理実態
無料を謳いながら処分料を請求する例もあるという

 2つ目は、「高額な料金が請求され、トラブルの原因となる」。業者の中には、無料を謳っているものの、処分料を取るものがいるという。料金が請求できるのは、家庭から出る一般廃棄物の収集運搬の許可を持っている業者に限られるため、そうでない業者が請求することは、廃棄物処理法に違反し、刑罰の対象になる。

 3点目は、「家電リサイクル法に違反する」。消費者は前出の4品目については、適切なリサイクルに協力することが定められている。

 同省では消費者に対し、家電4品目を回収する際には、購入した販売店や買い換える販売店でリサイクル券を購入し、引き取りを依頼するという、正規の手順を踏むことを求めている。これ以外にも、郵便局窓口で家電リサイクル券を購入し、自ら指定場所に持ち込む方法でも良いという。

 また、家電が比較的新しくて十分に使える場合は、中古家電の販売店など、古物商の許可を有するリユース業者に買い取りを依頼することも問題ないという。なお、買い取りを依頼して、処理料金を求められた場合は、廃棄物処理法に違反しているため、自治体や消費者センターに相談することを勧めている。

家電リサイクル法における、リサイクルの正しい流れ





(正藤 慶一)

2012年3月21日 17:03