関西電力、高浜原発3号機が定期検査入り

~管内のすべての原子力発電所が停止
2月21日0時10分時点の原発状況。高浜原発3号機の稼働状況が0%となっている

 関西電力は20日、高浜原子力発電所3号機が定期検査のため停止したと発表した。これで関西電力管内の原子力発電所はすべて停止した。

 関西電力管内の原子力発電所がすべて停止したのは、1979年7月以来32年7カ月ぶり、当時は米スリーマイル島発電所事故を受けて定期検査が延長されたことが理由となっていた。

 関西電力管内以外で稼働中の原子力発電所は、3月26日に定期検査入りする東京電力の柏崎刈羽原発6号機と、4月下旬に定期検査入りする北海道電力泊原発3号機の2基となっている。

 関西電力管内の電気使用量は、節電などにより、昨年に比べて約4~5%にあたる110万kW減少している。しかし、「需給の見通しは依然として厳しい状況としており、今後も、寒波による電力需要の急増や、発電所のトラブルなど、不測の事態により、さらに需給が逼迫することも考えられる」としている。

 関西電力管内では、3月23日までの平日9時~21時までの間10%の節電を呼びかけている。この冬の需給状況はおおむね安定しているが、九州電力新大分発電所で事故が起こった2月3日は、電力を融通したため逼迫した状況となった。

この冬の関西電力のでんき予報と実績【2011年12月分】同【2012年1月分】同【2012年2月分】。九州電力の新大分発電所事故で電力を融通したため、3日のみ96%の予想だった。再稼働が早かったこともあり実績は93%に留まった





(伊達 浩二)

2012年2月21日 01:04