2011年の太陽電池の国内総出荷、初の1GW超え

 一般社団法人 太陽光発電協会(JPEA)は、2011年における太陽電池セル・モジュールの出荷量の調査結果を発表した。

 2011年の総出荷は、前年比13.2%増の275万8,881kW。国内に限ると129万6,073kWで、同比30.7%の増加となる。同協会によれば、国内総出荷で1GW(ギガワット。100万kW)の大台を超えたのは、これが初めてという。このうち個人住宅用には、同比37.3%増となる110万3,302kWが出荷された。

 国外への出荷については、同比1.2%の微増となる146万2,808kW。構成比では53%と、2010年の59.3%よりも低い結果となった。輸出地域別では、欧州が減少(同比14.9%減)、アメリカが微増(同比0.6%増)だが、その他の地域では同比101.6%増と、3ケタの大幅増となっている。

2011年の太陽電池の総出荷地域別の輸出

 材料別では、シリコン結晶系が同比0.7%増の210万4,222kWと微増だったのに対し、シリコン薄膜・その他が同比88.7%増の65万4,659kWと、前年を大幅に上回っている。また、シリコン結晶系のうち、単結晶は同比11.7%増の95万1,045kW、多結晶は同比6.9%減の115万3,177kWとなる。材料別構成比は、シリコン単結晶が34.5%、シリコン多結晶が41.8%、シリコン薄膜・その他が23.7%。

 生産能力については、2011年12月末時点で8,166MW。1年後には9,111MWまで増える予定。

品種別の出荷量
用途別の出荷量
2011年度の第3四半期(10~12月)に限った、太陽電池の国内生産・輸出入調査のグラフ

 2011年度第3四半期(10~12月)に限ったデータでは、総出荷は72万7,651kWで、うち国内出荷は40万6,328kW、輸出は32万1,323kW。前年同期比で見ると、国内出荷が30.4%増加しているものの、輸出は13.5%減となっている。







(正藤 慶一)

2012年2月16日 11:50