九州電力、36万kWの苅田発電所新第1号機が運転停止

苅田発電所新第1号機 発電設備

 九州電力は、福岡県京都郡の苅田発電所新第1号機が、8月4日16時11分に運転を停止したと発表した。

 火力発電所内のボイラーチューブから蒸気が漏れている可能性があり、ボイラーの冷却を行なっている。7日からボイラー内部の点検を開始する。

 苅田発電所新第1号機は、石炭を燃料として蒸気タービンを回し、排ガスでガスタービンを回す加圧流動床複合発電方式の装置。出力は、蒸気タービン29万kWとガスタービン7.5万kWの合計で36万kW。

 九州電力は、7月20日の政府発表によれば供給予備率が2.1%とされており、安定した供給に必要とされる予備率8~10%を大きく下回っている。

 また、6月28日に公開された、九州電力自身による需給見通しでも、予備率は3.5%だった。昨年並みの猛暑の場合は、予備率が1.8%で、火力発電所などの故障があると供給力が不足すると警告していた。

今夏の供給予備力の見通し(6月28日発表)

 リリースによれば、現時点では、今回の運転停止に伴う供給支障はないとしている。8月5日の「でんき予報」は、供給力1,713万kW、予想最大電力1,530万kW、予想使用率89%で、「比較的余裕のある需要状況」となっている。






(伊達 浩二)

2011年8月5日 04:36