やじうまミニレビュー
オシャレなウェアラブルが登場! 紫外線を測定して通知する「JUNE」
by すずまり(2015/8/18 07:00)
紫外線の状態をリアルタイムで測定
夏の日差しが襲いかかっている。気をつけているつもりでも、腕やデコルテの日焼けがひどい。すでにこんがり焼けた腕を見ながら、油断した自分に日焼け対策を促すツールはないのか? と思ったら実はあった。
netatmo(ネタトモ)の「JUNE」というウェアラブルデバイスである。
メーカー名 | netatmo |
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製品名 | 紫外線モニター JUNE ゴールド |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 12,579円 |
「JUNE」は、パーソナル気象センサーなどを販売する、フランスのnetatmo社が開発した紫外線測定デバイス。手首に装着しておくと紫外線をリアルタイムに検出して、ユーザーの肌質にあった対策をアドバイスしたり、日光を浴びた時間を教えてくれるというもの。
サイズは約30×18×5mm(幅×奥行き×厚さ)、重さは約12g。手首に2重巻きできるレザーバンドのほかに、シリコンバンドが1本付属する。本体の裏側はクリップになっており、付属のバンドに挟んでブレスレットとして利用できるほか、ブローチとして衣類に直接装着することも可能だ。水没はNGだが、防滴処理は施されている。1回の充電で約1カ月利用できるという。
アクセサリー感覚で身につけられる
筆者のモデルは金色に輝いている。それを見ても分かる通り、本体はこれまで登場してきた活動量計などのデバイスとは異なり、一見電子機器とは思えない外観をしているのが大きな特徴。これを付属のバンドに挟んで手首にまくと、確かにアクセサリー風である。
筆者の手首は、他にも黒いシリコン製のリストバンド型デバイスが巻き付けられていることが多いが、「JUNE」のゴールドが加わることで、ガラリと雰囲気が変わったのと同時に、「世間の女性が求めてるものにちょっと近づいたかも……」と思えた。とにかく軽いので、装着していて違和感もない。
「JUNE」には表示部やボタンは一切ない。iPhone 4s以降(iOS 7以降)のiOS端末とBluetoothで接続し、専用アプリ「JUNE by netatmo」を通じて情報を確認する。利用するにはユーザー登録が必要だが無料でできる。
アプリでは初回起動時に質問があり、それに基づいて自分の肌タイプが診断される。それにあわせて、日焼け止め、サングラス、帽子の必要性といったアドバイスが表示されるようだ。
聞かれるのは目の色(青・緑・茶色・黒)、髪の色(赤茶またはブロンド・濃いブロンドまたは明るい茶色・濃い茶色・黒)、そばかすの有無、日焼け前の肌の色、日焼け止めなしで日差しを受けた場合の肌の状態(赤くなりやすいか)、日焼けしやすいかどうかなどの6項目。
自分の肌タイプをもとに、現在のUV値、日射量、UV対策のアドバイス、UV指数の予報とそれにあわせて携帯すべき予防グッズ、当日の屋内外での活動を記録したタイムラインなどが確認できる。
2週間ほど利用してみたところ、確かに紫外線に反応しているらしいことは分かった。UV指数も教えてくれる。UV指数「10」と出たので、どれくらいなのか調べてみた。気象庁のサイトによれば、UV指数とは“紫外線が人体に及ぼす影響の度合いをわかりやすく示すために、紫外線の強さを指標化したもの”とのこと。
「10」とは外出を控える、長袖シャツを着る、日焼け止めや帽子の利用が推奨されるレベルだという。
しかしやや手応えが薄かった。日差しが強い昼間に「サングラスをかけるべきです」といった通知を受け取ることはできたが、iPhoneを鞄に入れて歩いていると気づかないのである。
夏は明らかに暑く、まぶしく、誰がどう考えたって日焼けするという場面だらけ。分かってはいるがそれでも日焼け止めを塗り忘れたり、日傘を忘れたりということは多い。そこをもっと意識させてサポートして欲しいのだ。
通知が強化されたらうれしい!
そんなズボラな筆者が望むのは、予報に基づいてその日の紫外線の強さを朝通知する、日焼け止めの塗布を忘れないよう教える、外出した瞬間、本体が振動して日焼けの危険を改めて意識させる、長時間無防備でいた場合は、やはり振動で日影に入るよう促す、といったものだ。できればiPhoneを取り出さなくても知らせて欲しい。
クリップが破損すると即使えなくなる仕様も気になった。過去にクリップが壊れて身につけられなくなったデバイスが3つもあるからだ。バンドに固定しているだけなら緩む危険性は薄いが、アウターに挟みたい方は紛失と合わせて緩みにも注意が必要だろう。
また、日本では紫外線の少ない季節には出番がなくなってしまう可能性があるところも気になる。そう考えると、単機能よりは着信通知ができるなど、1年中役立つ機能がもう1つくらいあると手を伸ばしやすくなりそうだ。
やや辛口になってしまったが、ファッションの一部として身につけられそうなウェアラブルデバイスとしてはかなり進歩したと思う。今後は、Apple Watch用のアプリの登場を期待したい。