やじうまミニレビュー

Westminster Industries「HYDRA ブックライト」

~ページをまんべんなく照らす、2本の触角型ライト
by 小林 樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


Westminster Industries「HYDRA ブックライト」

 就寝前や移動中、本を読む際に手元を照らすあかりとして便利なのがブックライトだ。

 最近では、光源にLEDを採用したブックライトも多いが、LEDライトでは多重影が発生し、活字が読みにくいのではないかという心配を抱かれる方もいるかもしれない。

 そこで今回取り上げるのは、触角のようにアームが2本に分かれ、2つのLEDライトが本のページをまんべんなく照らすというブックライト「HYDRA ブックライト」を紹介しよう。

 


メーカーWestminster Industries
製品名HYDRA ブックライト
購入場所Amazon.co.jp
直販価格2,625円

 

 HYDRA ブックライトは、本の背表紙部分に挟んで使う、携帯用のブックライトだ。

 本体は大きく分けて、電源部、アーム、LEDライト部に分かれる。中でも特徴的なのは、虫の触角のようにニョキッと伸びている、2本のアームだ。このアームの先には、光源として昼白色のLEDライトが1灯ずつ搭載されていて、ページに合わせて向きを調整し、光を当てることができるのだ。

 電源部はクリップになっており、ここに本の背表紙を挟んで固定する。

 サイズは、電源部が25×25×80mm(幅×奥行き×高さ)、アームの長さはいずれも約12.7mm、LEDライト部1個あたりの直径は20mmとなっている。

 電源には別売りの単四形乾電池2個を使用する。電池込みの本体重量は約71g。

アームおよびライトの向きは、上下左右に自在に曲がる
光源には、LEDライトを1灯ずつ搭載昼白色のあかりだ
電源部を横から見た図。クリップ状になっており、本の背やページを挟む電源は別売りの単四形乾電池2個を使用赤いボタンが電源のON/OFFボタン

 実際に使ってみよう。まず、ハードカバーの固い背表紙はクリップが挟みやすく、しっかり固定される。

 いっぽう背表紙が薄いソフトカバーの文庫本や新書では、挟むのが難しかった。背表紙だけではなく、本のページごと一緒にクリップ部に挟みこまないと安定しない。また、本の後半に読み進めていった際には、一度クリップを外し、挟み込むページを変えなければならないので、コツをつかむまでには時間がかかった。

ハードカバーの書籍に取り付けた背に厚みがあるため、安定して取り付けられる
ソフトカバーの文庫本に取り付けたページごと挟み込まないと安定しないので、注意が必要だ

 取り付けたあとは、2つのLEDライトを、ページに向けて角度を調整する。アーム部分は柔らかく、ライトの当たる方向を自由に変えられる。

 ライトが2つあることで、多重光を軽減し、明るさのムラも極力抑えることができる。また、アームの角度を大きく広げれば、2つのLEDライトがそれぞれのページを照らし、隅々まであかりを届けることができる。

 ハードカバーの場合は、それぞれの本のページを十分読める明るさに照らすことができた。さらに、コンパクトな文庫本や新書の場合では、よりページの端まで明るく、活字も読みやすい。カバーの薄い本は、取り付けが面倒だが、一度取り付けてしまえば、HYDRA ブックライトならではのあかりで思う存分照らせるのだ。

2つのLEDライトを中心に揃えて、1灯だけのブックライトのようにしたところ。明るさにムラが生まれるのが気になるHYDRA ブックライトを取り付けた本は、暗闇に浮かび上がる蝶々のようにも見える。アームを広げれば、2つのLEDライトがそれぞれのページを照らすコンパクトな文庫本なら、ページの端まで明るい

  HYDRA ブックライトを取り付けた本は、さながら暗闇に浮かび上がる蝶々のようにも見える。

 本のページが大きくなればなるほど、LEDライトを外側に向けて、より広範囲を照らすよう調節する必要があった。試しにAB判の大き目の雑誌に取り付けて、LEDライトの向きを調節したところ、明るさにムラはあるものの、なんとか読める明るさになった。

 なお、この製品はあくまでも本のページという狭い範囲を照らすためのあかりであり、一般的な照明には向かない。逆に言えば、隣の人が寝ていても、迷惑をかけない明るさと照明範囲の製品なのだ。

AB判の大き目の雑誌に取り付けてみたところ角度を変えるだけでこれだけ明るくなる

 気になる点は、電源のON/OFFボタンがプッシュ式で干渉しやすいこと。このボタンは電源部の脇にくっついており、バッグの中などでうっかり接触して点灯してしまうことがあった。せめてスライド式にすれば、このような誤作動は防げただろう。持ち運びの際には、念のためポーチや袋にしまっておいたほうが安心だ。

 とはいえ、HYDRA ブックライト自体が軽く、持ち運びしやすいため、出先で文庫本や新書、書籍といった小型の書物に取り付けるにはもってこいだ。バッグの中にも納まりやすく、出張や旅のお供にちょうど良い。

 移動中や、自宅で就寝前に枕元で読書をする際など、手元にちょっとしたあかりをほしい時には、HYDRA ブックライトはオススメだ。

 【お詫びと訂正】
 初出時、メーカー名をMoMAと表記しておりましたが、Westminster Industriesの間違いです。お詫びして訂正させていただきます。




2011年 11月 16日   00:00