やじうまミニレビュー
貝印「プラスチック巻きす FG-5060」
貝印「プラスチック巻きす FG-5060」 |
昔は節分といえば「豆まき」が一般的だったが、いつの間にか、2月3日の節分といえば、「恵方巻」を食べる習慣が広まってきている。ミツカンの調査によると、「恵方巻を知っている」人は2002年時点で53%だったが、2010年には93.8%になったそうだ。
恵方巻は本来、「節分の日に」「1人1本ずつ丸かじりで」「最後まで黙って食べる」もの。でも市販品の中には、到底丸かじりできない「巨大恵方巻」や、ローストビーフで巻いた「牛肉恵方巻」、「恵方ロールケーキ」など本来の意味とはかけ離れたものもある。
今回は、節分が近づいてきたので、貝印の「プラスチック巻きす FG-5060」(以下、巻きす)を買った。巻きすとは、巻き寿司を巻くための、すだれ状の道具である。これで節分の巻き寿司を作ってみたい。
メーカー | 貝印 |
製品名 | プラスチック巻きす FG-5060 |
希望小売価格 | 735円 |
購入場所 | かっぱ橋 武蔵屋製作所 |
購入価格 | 500円 |
製品は透明プラスチックのケースに梱包されていて、裏紙には商品説明と共に簡単なレシピが印刷されている。
本体を取り出してみると、鮮やかな黄色が目につく。シリコン調理器具によくある感じの色合いだが、ポリプロピレン100%のプラスチックだ。
本体サイズは実測で255㎜×260㎜、重量は92gだ。本体を曲げてみると、竹の巻きすと同じようにスムーズに曲がるので、細く巻くこともできる。片面はツルツルしているが、もう片面は横一面に凸凹があり、手ざわりがザラザラしている。このザラザラが「すし飯がつきにくいダブルエンボス加工」であり、この面に海苔を敷き寿司飯を盛って巻くとご飯がくっつきにくいという。
パッケージから出した状態 | 片面はエンボス加工でザラザラしている。この面で巻く |
裏面はツルツル | パッケージ裏面には、使用説明と簡単なレシピが書かれている |
さっそく巻き寿司を作ってみよう。巻く中身は、卵焼き、干しシイタケの煮物、かんぴょう、カニカマボコ、きゅうり、桜でんぶにした。卵焼きとシイタケ煮は自分で作ったが、あとは市販のものばかりだ。
ごはんを炊き、市販の寿司酢を計量して混ぜた。昔は、寿司飯を混ぜるときはうちわであおいで冷ますことが推奨されていて、あおぐのは子供の仕事だったりしたものだ。この巻きすは、親子でいっしょに料理をすることをコンセプトに作られている貝印の「ちゅーぼーず」というラインの商品なので、親子で一緒に作るのも良いだろう。
海苔をプラスチック巻きすの上にのせて、寿司飯を盛っていく。全体にまんべんなくのせる。具の入るまん中あたりは特に薄めにするといい。大事なのは、海苔の上の方2㎝ぐらいを「のりしろ」的に残しておくことだ。こうすることによって、のりしろ部分の海苔でしっかりと巻き終わりが重なり合い、合わせ目がこわれるようなことがない。
巻き寿司の材料 | 卵を焼く | 用意した具 |
寿司酢を、炊いたごはんに混ぜる。2合で60cc | 海苔を巻きすに敷く | 寿司飯をのせる |
具を中央やや下側に置き、巻きすの手前から全体をつかむように、ぐっと巻き上げる。この時、具を一度にたくさんのせるのはよくない。具が片寄ったり、包みきれなかったりするからだ。恐る恐るそろそろとやっていると具がこぼれるから、勢いでやった方がいい。ぎゅっと押さえて寿司飯と具を巻き固めたら、くるっと転がして例の「のりしろ」まで巻き込み、できあがりだ。実を言うと、巻きすで巻き寿司を巻くのは10年ぶりくらい。予想以上に簡単に作れた。
具を敷いていく | 桜でんぶは、色が華やかになるのでやはり入れたい |
ぐっと持ち上げて | 押さえ込むように巻く | くるりと回して、最後まで巻き込む |
使い心地は、昔ながらの竹の巻きすに比べると、表面のザラザラのおかげですべりにくく、巻き上げやすいように感じた。
エンボス加工で寿司飯がつきにくいというのも本当だ。巻き寿司を巻いていると、ごはん粒が巻きすにくっついて目にはまり込んだり、それが次の巻き寿司の外側にくっついたり、でんぶの粉がこぼれたりするものだが、この巻きすはごはんがくっつかないし、こぼれた具も、ちょっと手で払えば取れるので気持ちがいい。
付属レシピでは、2合のお米で2本の巻き寿司を作ることになっていたが、寿司飯を少なめに盛るようにした結果、3本できた。
巻き寿司を切った。断面図を見ると、きちんとそれらしき見た目になっていて、いい感じだ。断面の彩が鮮やかなのが、巻き寿司のいいところ。ピンクの桜でんぶの色合いも華やかだ。
切ってみる | 断面 |
はじっこはこんな感じ | 皿に盛りつけたところ |
家で作ると、好みの具材を入れられるのも嬉しい。今回はごくスタンダードな具にしたが、そのうちハムやたくあんを入れる韓国式を作ってみてもいいなと思った。
使用後のお手入れは、普通に洗剤で洗う。巻きすの目がタテになるように立てかけておくと、自然乾燥でよく乾く。竹の巻きすは濡れると乾きにくいので、衛生面で気になるという人もいるが、この製品なら気持ちよく使えると思う。また、+110℃までの高温に耐えるので、食器洗い乾燥機にも対応する。
このプラスチック巻きすの長所をまとめると、「表面加工のためにすべりにくく、巻きやすい」、「作業中の巻きすにごはん粒がこびりつかず、きれいに使える」、「洗いやすく乾きやすいので衛生的」ということだ。
すでに巻きすを持っていて、普通に使えている人でも、もしそれが古くなって買い替えたくなっていたら、ぜひ購入してみてはいかがだろうか。これから巻き寿司を作ってみたいという人にはなおさらおすすめだ。
来たる節分にはまた巻き寿司を巻いて、初めての丸かじりを試してみたいと思っている。太巻き1本を一度に食べきる自信がない人は、無理のない細め巻き寿司を作って試してみてはいかがだろうか。
2011年 1月 28日 00:00
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