やじうまミニレビュー

パイロット「シャープペンシル デルフル」

~新たな使用感。ペン先が収納できる振り子式シャープペン
by 藤原 大蔵


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


パイロットのシャープペンシル「デルフル」は、ペン先を収納できる点が特徴。芯の太さは0.5mm

 誰もが持っているシャープペンシル。筆記具として既に完成の域に達しており、価格も100円以下と安いのが当たり前。景品などでタダで手に入ることもあるので、わざわざ買うとなるとそれなりの動機が必要だ。

 しかし、パイロットのシャープペン「デルフル」は、実売494円と比較的高額ながらも、価格に見合った価値を備えた使いやすいシャープペンだ。ペンを軽く振るだけで芯が出る“振り子式”のシャーペンなのだが、ペン先を本体内部に収納できる点が特徴。使わない時は尖ったペン先が隠れるので、ポケットやペンケースを傷つけることがないという。今回はこれを紹介しよう。



メーカーパイロットコーポレーション
製品名シャープペンシル デルフル
品番HDF-50R-BL
購入店舗Amazon.co.jp
価格494円

 ペン自体のサイズは一般的なシャープペンとさほど変わらない。サイズは145×12mm(全長×最大直径)。ただし、重さは20gと、安物のシャープペンと比べると約3倍の重さがある。

 初めて手にした時は、その重さにやや戸惑いを感じた。しかし、適当な太さのあるゴムのグリップ部は、柔らか過ぎず硬過ぎず、ちょうど良いフィット感があり、軽く持っただけで安定する。またペンの重心は先端に寄っているので、書いている時はその重さはほとんど気にならない。

写真の左側にペン先が収納されている。サイズは145×12mm(全長×最大直径)で、一般的なシャーペンと変わらないグリップ部分は柔らかすぎず硬過ぎず。滑りにくいゴム素材を採用している
20gとやや重めだが、重心がペン先の方に寄っているので、重さは特に気にならない手触りも良く、持った感じも手に馴染みやすいもの。握り締めなくても安定して書く事ができる

 

写真上がペン先が収納されている状態。ノックすると、ペン先が出る(写真下)。ロゴが変わっている点にも注目
 使う際には、ペン上部のノック部分を強めに押して、ペン先を出す。そして、使い終わったら再びノック部を押して、ペン先をしまうだけだ。収納の際は、芯は勝手に戻らないので、指先や机上で軽く押し込む必要がある。

 芯の出し方は、ペン先が出ている状態で、ペン全体を軽く振り下ろすように振ると、そのたびに少しずつ芯が出てくる。振っている時、内部でその機構が働いている感触がしっかり手に伝わってきて、「芯が出ている」と実感できる。


ペンをノックしてペン先を出し、振って芯を出しているところ。まさに“デルフル”だ

 うれしいのが、ペン先が収納されている時に本体を振っても、芯はしっかりロックされて出てこない点。したがって、筆箱やカバンの中でどんなに転がっても、芯が出て内部を汚すことはないのだ。

 さらに、ノック部を完全に押すのではなく、“半押し”くらいで軽く押すと、普通のノック式シャーペンのように「カチカチ」と芯が出てくる。振り子式でもノック式でも使える、“ハイブリッド式”なのはうれしい。

ペン先が収納されている時は、どんなに振っても芯は出てこないノック部を半押ししても芯が出せる

 とはいえ、ペンを振って芯を出す方が、ノックよりも断然便利だ。なぜなら、ノックするにはペンを持ち替えなければできないから。はじめは今までの癖でついノックしてしまいがちだが、慣れてくるとチョイと振り下ろすだけで芯が出るので、書くリズムがほとんど変わらない。ちなみに替え芯の充填は、ノック部分のキャップを外し、消しゴムを抜けばよいだけ。一般的なシャープペンシルと変わらない。

 まとめれば、手に良く馴染み、書き心地、使い勝手が非常に良いシャープペンシルだ。特に、ペンをカバンに直接入れて持ち歩く人には必携だ。今回は黒を購入したが、カラフルなカラーもあるので、ビジネスにもカジュアルにも使用できるだろう。筆記具は毎日に使うものだからこそ、質の良いものを使いたい――そんな人にぜひともお勧めしたい。




2011年 1月 11日   00:00