やじうまミニレビュー

ハリオグラス「カフェプレス スリム」

~1~2人分を簡単に作るプレス式コーヒーメーカー
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです



ハリオグラスの「カフェプレス スリム」。右は製品パッケージ
 コーヒーの淹れ方といえば、ドリッパーに熱湯を注いで抽出する「ドリッパー式」ばかりだと思っていた。しかしヨーロッパでは、ティーメーカーのようにコーヒーの粉を押して抽出する「プレス式コーヒー」という淹れ方が主流だという。

 このプレス式で作ると、コーヒーの豆の油分が抽出されやすいため、より風味の強いコーヒーが味わえるという。一度その味を体験してみたいと思い、価格も2千円そこそこと手軽な、ハリオグラスの「カフェプレス スリム」を購入した。

メーカーハリオグラス
製品名カフェプレス スリム
購入店舗Amazon.co.jp
購入価格2,100円


 カフェプレス スリムは、耐熱ガラスの容器とプレス用のフィルターの2つという、いたってシンプルな構成。フィルターは金属製でとても目が細かい。よほど細かい粒でない限り、通り抜けられなさそうだ。

 作り方は、まずガラスの容器内に、最大2人数分までのコーヒーの粉を投入する。粉は1人分でスプーン山盛り4杯。粉は粗挽きのものが良いとのことだ。

 コーヒーの粉を投入した後は、その粉全体が浸る程度の熱湯を入れ、1分程度蒸らし、その後、1杯あるいは2杯分のお湯を注ぐ。1杯分は120mlだが、容器に量の目安の印が付いているため、だいたいの量は分かる。この際、容器を傾けて、静かに熱湯を注ぐのがポイントのようだ。容器の中ではコーヒーの粉が対流しており、これが収まるまで約2分ほど待つ。

 対流がなくなったら、フィルターをゆっくりと押し下げてコーヒーの粉をプレス。後は、注ぎ口からカップ内にコーヒーを入れれば完成だ。ドリッパーやペーパーなどを用意するドリップ式よりも、はるかに作業は簡単だった。

耐熱ガラス製の容器(左)と、フィルター(右)という2つのパーツから成るフィルターは金属製でとても目が細かい
作り方はまず、容器内にコーヒーの粉を投入し、その上から粉が浸るくらいのお湯を入れる1分間の蒸らしが終わったら、1~2杯分のお湯を注ぎ入れる。容器には「1杯分」「2杯分」というマークが付いているので、量に迷うことはないだろう
その後、フィルターをセットし、ゆっくりとプレス後はカップに注ぐだけ。紙フィルターも使わず、簡単にできた

 できあがったコーヒーをいただくと、コーヒーの風味がしっかりと封じ込められており、味わい深くてとてもおいしい。ドリップ式と比べると、コーヒーの油分が出ているため、後味が“こってり”としているように感じる。ただし、コーヒーの粉のザラついた感触はないので、フィルターがちゃんと漉し取っているようだ。説明書どおりに作ると、仕上がりはやや薄めに感じられたが、蒸らし時間を増やしたり、コーヒーの粉の量を増やせば、より濃い目の味も楽しめた。

 後片付けも簡単で、容器内に溜まったコーヒーの粉は、中に水を入れて、三角コーナーに流せば大丈夫。フィルターに付いた粉も、三角コーナーの中に入れて水を流せば、粉が排水管に詰まることもない。

味わい深いコーヒーができあがった。ドリップコーヒーと比べると、“こってり”とした後味が特徴抽出後の粉は、シンクの三角コーナーを使って濾し取れば、排水管に詰まらせることはない

 あえて欠点を探すとなると、2人分以上は作れないため、大家族や大勢で家に集まる場合などには向かないところか。しかし逆に言えば、オフィスや自宅での仕事の休憩などでは、1人分が作れるため、とても重宝するだろう。また、用意する道具が少ないため、とにかく簡単に作れる点も特徴。ドリップコーヒーを作る作業が面倒だな、と感じたことのある人は、一度使ってみても損はないはずだ。

 手軽にコーヒーが作れる製品として、同じくハリオグラスの「ワンカップ カフェオール」と同様にお勧めしたい。


2009年 11月 5日   00:00