やじうまミニレビュー

内部の水垢がボロリと取れるコーヒーメーカークリーナー

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
メリタジャパン「アンチカルキ コーヒーメーカークリーナー MJ-1306」。コーヒーメーカー内部の水路をクリーニングするグッズだ

 スイッチを押すだけで、手軽においしいコーヒーが楽しめるコーヒーメーカーは、便利な調理家電の一つだ。数多くのコーヒーメーカーが市場に出回っているが、その仕組みはだいたい同じ。タンクに入れられた水が、コーヒーメーカー内部にあるヒーター状の「水路」を通り、高温のお湯となって排出され、コーヒーがドリップされる。

 だがその水路は、手入れしようにも分解してゴシゴシと洗えない構造だ。ゆえに、コーヒーメーカーを使えば使うほど、水路内部は水道水に含まれるカルキなどの水垢汚れが徐々に蓄積する。汚れがひどくなると、コーヒーの抽出にも支障をきたしてしまう。

 そこで今回は、コーヒーメーカー内部にある水路をキレイにするグッズ、メリタジャパンの「アンチカルキ コーヒーメーカークリーナー MJ-1306」を紹介しよう。成分はクエン酸で、水路に付着した水垢などの汚れを落とし、お湯の通りを改善するグッズだ。

メーカーメリタジャパン
製品名アンチカルキ コーヒーメーカークリーナー MJ-1306
希望小売価格(税抜)500円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格525円
1箱に6回分のクリーナーが小分けして入っている。箱の他、各パッケージにも使用説明書がある

 アンチカルキ コーヒーメーカークリーナーは、ひと箱につき、1回分20gのクリーナーが6個、小分けされて入っている。本製品はヨーロッパからの輸入品だが、化粧箱の裏面はもちろん、1包ずつそれぞれに和訳された使用説明書が貼り付けてある。箱の大きさは110×17×180mm(幅×奥行き×高さ)だ。

・クリーニングの手順
(1)1回分のクリーナーを、500mlの水に溶かして水溶液を作り、コーヒーメーカーのタンクに入れる
(2)ペーパーフィルター以外のコーヒーメーカーの付属品を全てセットし、コーヒーメーカーの電源を入れる
(3)水溶液の半分が抽出されたところで電源を切り、30分程度そのまま放置する
(4)再び電源を入れ、残りの水溶液を抽出する
(5)ポット(コーヒーサーバー)に抽出された水溶液を捨てる
(6)水をコーヒーメーカーのタンクの最大容量まで満たし、電源を入れて再び水を抽出する。これを2回ほど繰り返し、内部をすすぐ

 手持ちのコーヒーメーカーを実際にクリーニングしてみたが、とても簡単だった。手も汚れなければ、力も要らない。粉状のクリーナー(クエン酸)を溶かして水溶液を作る手間はあるが、クリーナーは水溶性が高く、スプーンで軽くかき回すだけですぐに溶けた。コーヒーメーカーのワット数にもよるだろうが、クリーニングの全工程のトータル時間は1時間程度だった。

 クリーニングのポイントは、(3)の水溶液の半分が抽出されたところで電源を切り、水路を水溶液で満たした状態で一旦止めること。30分放置するのは、水溶液を汚れに浸透させるためだ。もしも誤って全てを抽出しきっても、ポットに溜まった水溶液をもう一度タンクに入れ、手順(2)~(3)をやり直せばよい。その際、コーヒーメーカーが熱くなっている時に、高温の蒸気がタンクから吹き出す場合があるので、ヤケドには十分気をつけて欲しい。

(1) 1回分のクリーナーを500ml(コーヒー4杯弱分)の水に溶かして水溶液を作る。粉状のクリーナーは水にすぐ溶けた
(2) 水溶液をコーヒーメーカーのタンクに注ぎ、電源を入れる。ペーパーフィルター以外、全ての付属品はつけたままだ
(3) 水溶液が半分抽出されたところで一旦電源を切り、そのまま30分程度放置する
(4) 30分放置したあと再び電源を入れて、残りの水溶液を最後まで抽出し、(5) ポットの水溶液を捨てる
(6) きれいな水をタンクの最大容量まで満たし、電源を入れて再び水を抽出する。これを2回繰り返す

 クリーニングされた事は、ハッキリと目に見えてわかった。ペーパーフィルターをセットする「バスケット」の手入れも甘かったのだろう、抽出された水溶液は淡い茶色で濁り、汚れている。しかも、それだけでは終わらなかったのだ。

 「うわうわうわッ!」と悲鳴をあげてしまったのは、(6)のすすぎをしている時だ。ポットの底に、水路から剥がれたであろうカルキの結晶が次々と落ちてくるではないか! 2回目のすすぎ時、落ちてくる結晶の量は減ったが、念を入れて3回すすいだ。

 もう一度すすぎ湯を確認しようと、白色の鍋に移してさらにビックリ! なんと、そこには茶色や黒っぽい砂のようなゴミが鍋底に溜まったからだ。それらは指で触るとポロポロと潰れ、ザラリとした感触が指先に残る。どうやらこれらも水路に付着していた古いカルキなのだろう。こんなに内部が汚れていたコーヒーメーカーで淹れたコーヒーを、毎日平気な顔で飲んでいたかと思うと、我ながらゾッとする。

クリーニング後、水溶液は確実に汚れが溶け出していた。左はクリーニング前の水溶液、右が抽出後
すすいでいる時、白く結晶化したカルキがボロボロと落ちてきた!! ひゃーッ!
すすいだお湯の中には黒や茶色の薄汚れたカルキの結晶も混ざっていた。今までこれらの汚れを通ったお湯でコーヒーを淹れていたとは……。やはりクリーニングは必要だと感じさせる
パッケージの箱は、メリタの2~4杯用のペーパーフィルターの箱とほぼ同じ大きさ。並べて保管しておけばクリーニングを忘れにくいだろう

 クリーニング後は、確かにコーヒーの抽出がスムーズになったように感じられた。水路にお湯が流れる「コポコポ」という抽出音も、以前よりも軽快に聞こえる。なんといってもキレイになったコーヒーメーカーで淹れたコーヒーだとわかっているので、気分的にぜんぜん違う。なお、洗浄する頻度は、40回の使用毎に、1回が目安だという。

 「アンチカルキ コーヒーメーカークリーナー」の成分はクエン酸。ゆえに、クエン酸なら薬局や100円ショップなどでも簡単に手に入ることを考えると割高感は否めない。だが、洗浄するたびに計量する手間が要らないので、思い立った時にすぐに利用できるのはもちろん、食品にも用いられる純度100%のクエン酸を使用しているので安心感がある。小さな事だが、箱の大きさが2~4杯用のペーパーフィルターの箱とほぼ同じなので、一緒に並べて保管しやすいのも良い。

 実際に使う前はコーヒーメーカー内部の水路が見えないのをいい事に、「そんなに神経質にクリーニングなんかしなくても……」と、タカをくくっていた。ところが、次々と剥がれ落ちてくる汚れを目にし、クリーニングは必要だと気持ちが改まった。まさに、目からウロコが落ちたのだ。

 メリタの「アンチカルキ コーヒーメーカークリーナー MJ-1306」は、コーヒーメーカー内部の手が届かない水路を、確実にキレイにしてくれる便利なグッズに違いないだろう。コーヒーメーカーで、手軽においしいコーヒーを楽しむためにも、本製品を用いた定期的な洗浄をオススメしたい。

藤原 大蔵