やじうまミニレビュー
すし屋のホロっと崩れるシャリが簡単に作れる「握り寿司トン具」
by 藤山 哲人(2014/2/27 07:00)
今回紹介するのは、家庭で握り寿司をするときに使うシャリの寿司型だ。アーネストの「早技! 握り寿司トン具」は、バーベキューで使う「トング」のような奇妙な形をしている上に、一度に1個のシャリしか作れない。価格は2,000円ほどするので、試しに買うにはちょっと財布が痛い。
そこで読者の代わりに、筆者が人柱になってコイツを買ってみて、普通の寿司型よりも便利に使えるのか? それだけの価格を払う価値があるものなのかを検証してみよう。
決して寿司を食べたくて寿司トン具をレビューしているわけじゃない。あくまでも人柱だ。うん、そういうことにしておいてクレ!
メーカー | アーネスト |
---|---|
製品名 | 早技! 握り寿司トン具 |
希望小売価格 | 1,980円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 1,709円 |
寿司職人が握るシャリが作れると豪語するその仕掛け
・一般的な寿司型
家族が多い筆者宅では、よく自宅で寿司を作るのだが、そのときに使っているのが4カン一気に作れる寿司型だ。一度に4カン作れるのはありがたいが、うまく作るにはちょっとコツが必要だ。
酢飯を適量入れれば、ほどよい硬さのシャリができるが、入れすぎれば硬いシャリになってしまう。一応酢飯を入れる目安のラインがあるが、ぴったりに入れるのは難しく、やや多めに酢飯を入れてしまう。最後にフタをして軽く押さえ込むと、一度に4つできあがる。
・握り寿司トン具
一方で、握り寿司トン具を使うと、三方向から型で押さえ込むものの1面に穴が開いていて、酢飯の量が自動的に調整される。そのため常に一定の酢飯を握れるので、寿司職人が握るシャリのように、口に入れた瞬間「ホロリ」とほぐれるシャリが簡単に作れるのだ。
握り寿司トン具を扱うコツは、一度にシャリ1個ぶんの酢飯を掴むのではなく、左右の寿司トン具を数回開閉させて、少しずつ酢飯をよそうこと。あらかじめ、大きめの寿司桶に酢飯を入れておくこと。深いボウルで酢飯を作ってしまうと、寿司トン具で酢飯をよそいにくくなる。
ほぼ適量の酢飯をよそったら、人差し指をかけている上部の型を押す。すると適度が型さにシャリが握られ、多く取った酢飯は底の部分からはみ出す。寿司トン具はいくら硬く握っても、はみ出た酢飯が底から溢れるので、硬さは一定というわけだ。しかも口に入れるとホロリとほぐれる、すし屋で食べるあの食感だ。
はみ出た酢飯は、軽く振れば落ちるが、握る前に寿司トン具を水に浸していなかったときは落ちないので、お箸などですりきるといいだろう。
見比べてみれば一目瞭然。断然寿司トン具で握ったほうが寿司屋に近い
一般的な寿司型と寿司トン具で握ったシャリの違いは、写真を見れば一目瞭然だ。寿司型で作ったシャリは硬くしまっていて、寿司トン具で握ったものはフワフワしているのが分かるだろう。
食べるとその差は歴然としていて、型で握った寿司は刺身ののったおにぎりと言った感覚に近い。寿司トン具で握ったものは、すし屋で食べるあのホロッ! とした感覚で、何個でも食べられそうだ。
さておいしいシャリが作れることはわかったが、時間がかかっては便利さも薄れる。そこでシャリを作る時間を計ってみた。
その結果、一般的な寿司型は酢飯を詰めるのに20秒、型押しして取り出すのに10秒ほどかかる。ただ同時に4個作れるので、1個当たりに換算すると7.5秒となる。
一方寿司トン具は、1個作るのに7秒、頑張ると6秒で1個作れるので、寿司型で作るより早い。
効率よく、素早く、そしておいしいシャリが作れるなら、2,000円払う価値もあるというものだ。