やじうまミニレビュー

小林製薬「熱さまひんやりジェルマット」

~電源を使わずに冷やせる、節電向けの冷却マット
by 但見 裕子


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


小林製薬「熱さまひんやりジェルマット」

 今回紹介する小林製薬の「熱さまひんやりジェルマット」は、昨年小林製薬から発売された冷却マットだ。敷きふとんに置いて、その上からシーツを敷いて使用することで、夏の夜の眠りを快適なものにすることができる。

 昨年買って試してみたところ、ほどよく冷えて昨年の酷暑をのりきる大きな助けとなったので、このレビュー欄でご紹介した。そして今年も、2011年版の「熱さまジェルマット」が出たので、試してみることとした。

 


メーカー小林製薬
製品名熱さまひんやりジェルマット
希望小売価格4,200円
購入場所コクミンドラッグ
購入価格3,980円

 2011年度版は、パッケージのデザインや形などは、去年のものとほぼ同じ。マット本体の大きさは900×700mm(縦×横)で、カラーは濃いブルーをしている。片面にはイメージキャラクター「熱さまファミリー」のイラストとロゴ、そして「保管の注意」「使用上の注意」などの文字情報がプリントされている。もう片面は、無地のブルーだ。どちらを上に向けて使ってもいい。

 昨年のものと違っているのは、本体に注意書きがプリントされている点だ。さらに、本体には中身のジェルが片寄らないよう、ジェルの入った部分をしっかり圧着した線が何本か入っている。また、マットの周囲にぐるりと、バイヤステープのような細い布をあててステッチがしてあり、少しだが高級感が増した感じがする。

 試しにシーツの下に敷いて寝た。ぷにぷにした表面を触ると、ひんやりとした感触だ。これが体の熱を吸収するようになっている。本体には厚みがあり、柔らかくて気持ちのいい肌ざわりだ。

 「熱さまひんやりジェルマット」の長所は、自然なひんやりさがずっと続くことだろう。必用以上に冷えすぎないから、寝冷えなどの心配がなく安心して使える。また、予め冷蔵庫などで冷やすことなくそのまま使えるので便利だ。

 暑い夜には、さすがに体に触れている場所が温まってきてしまうが、寝返りを打ったり腕を伸ばしたりして、冷たい方に逃げれば、次に姿勢を変えるときにはまたひんやりに戻っている。マット全体に熱がたまって暑くなるようなことはない。

 就寝時に寝床で使うほかに、ふだんのゴロ寝ざぶとん的に使うのも快適だ。これと扇風機があると、夏のピークタイムも少しはしのぎやすくなると思う。

ベッドに置くとこのような感じ。実際にはこの上にシーツを敷いて使用する今年から、周りにこのようなステッチが施された中身のジェルが片寄らないためだろう。線状の圧着加工もされている

 ここで、昨年使っていたジェルマットを引っ張り出してきて、2011年版と比べようとしたところ、昨年のジェルマットが薄く、ぺったんこになってしまっていた。触ってもジェルのぷよぷよ感がなく、中身の冷媒の水気が抜けた感じだ。重さも、昨年実測したときは1.7㎏あったのだが、今回計ってみると0.9㎏しかない。一体これはどうしたものか。

去年使ったものを取り出してみたら、薄く軽くなっていた今年買ったもの。厚みがあって重い左が去年、右が今年。表面のプリントも違う
8つにたたんで並べてみた。左が去年、右が今年重さを量る。去年のものが0.9㎏今年買ったものは1.8㎏と2倍の重さだ

 発売元である小林製薬に、HPのお問い合わせフォームから問い合わせた。すると、翌日担当者から丁重なメールが来た。「直接くわしくお話を伺いたいので、やはりどうしてもお電話でお話しさせていただきたい」という。その後しばらくやり取りしたところ、やはり0.9kgという数字は正常ではないということがわかった。

 2010年版に座ってみると、それなりに冷感はあるのだが、2011年版よりは明らかに劣る。結局今回は古い製品を送り返し、新しい製品に交換することになった。

 担当者は「送っていただいた昨年の製品は、今後の参考にさせていただく」ということだった。これで発売元とのやりとりは終わった。

発売元に問い合わせたところ、交換品を送ってきた。箱の右にあるのは祖品の除菌ティッシュ、返送用の着払い伝票など暑い日のゴロ寝座布団代わりにも

 昨年の製品がしなびてしまった理由はわからなかったが、2011年版で新たに採用されている圧着加工やステッチは、マットが薄く軽くならないようにするしくみなのかもしれない。本当のところは、またもう1年経ってみないとわからないので、万一何か変わったことがあったらご報告するつもりだ。

 ただいまのところ我が家では、夫と1人1枚ずつ「熱さまひんやりジェルマット」を使用している。手軽に涼しさが得られるので、今年の夏の節電にも、しっかり役立ってくれそうだ。

 ただし、あくまでも自然なひんやり感で、保冷枕のような強い冷たさではないから、強烈な冷感を求める人には向かないだろう。また、表面がつるつるしているので、寝返りが多いとマットがずれることもあるので注意したい。

 とはいえ、ほどよく冷えて、酷暑をのりきるのに、大きな助けとなる敷きパッド。今年も、来たる節電の真夏に、まさに有効な製品といえるだろう。




2011年 6月 22日   00:00