やじうまミニレビュー
岩城ハウスウエア「コレール」
■食器も安全なものを……
岩城ハウスウエア「コレール」 |
食器が好きで、高級食器ばかり集めていた時期があった。デパートの食器売り場や、ブランド食器専門店へ行き、何時間もウィンドウに張り付き、1つ数千円、時には一万円以上する食器もいくつも購入し、食器コレクションを生き甲斐にしていた。今でもパッと見るだけでブランド名を当てられるほど、食器には思い入れがある。
「日常でも質のいい食器を」をモットーに、子供ができてからも高級食器を食卓に出していたが、次々に割られてしまった。大事なコレクションが半減してしまい、さすがに高級食器を使うことはあきらめ、日常使いの食器を購入することにした。
割ってしまう原因は、子供がうっかり落としてしまったり、子供に気をとられて手をすべらせ、大人が割ってしまうことが多い。大人は気をつければいいが、子供はそうもいかないので、子供用食器売り場で売っているプラスチック製の食器を検討していた。その矢先、プラスチック製の子供用茶わんから有害物質ホルムアルデヒドが検出され、回収騒ぎになってしまったのだ。
子供には、少々高くても安全な食器を使いたい。そこで調べたときに知ったのがガラス製の食器「コレール」だった。ガラスは砂や鉱物などの無機物でできており、有機物である環境ホルモンなどは含まれていない。しかも、強化ガラスなので割れにくいという。実際にコレールの食器を子供に使ってみたところ、軽くて丈夫で使い勝手がよく、とても気に入ってしまった。
メーカー | 岩城ハウスウェア | ||
製品名 | コレール | ||
種類 | 小ボウル(13.5cm) | 小皿(17cm) | 中皿(21.5cm) |
希望小売価格 | 1,050円 | 1,050円 | 1,260円 |
購入場所 | ホームセンター | ||
購入価格 | 525円 | 525円 | 630円 |
■三層構造により、薄くて軽くて割れにくい!
コレールは、膨張率の異なるガラスを三層にしたことにより、引張応力(ガラスが割れる原因となる力)と圧縮応力(縮もうとする力)が互いに打ち消し合い、普通のガラスや陶磁器製品よりも強い特性を持っているという。
ガラス製なので、決して割れない、欠けないということはない。硬いものにぶつけたり、落としたりするなどの急激な衝撃を与えると割れることはあるが、陶器や普通のガラス製品のように、ちょっとしたことでヒビが入るようなヤワな食器ではないので、ふだん惜しげなく使うことができる。一度、テーブルから落としてしまったことがあるが、割れることはなかった。
耐熱温度は150℃で、熱に強く、食器洗い乾燥機で使用することはもちろん、電子レンジ、オーブン料理にも使うことができる。
薄くて透明感があり、表面は非常に硬い。ツルッとしていて、糸底など凹凸もないので洗うのも簡単 | 12枚重ねてもこんなにコンパクト |
プラスチック製の食器に比べると、本体重量があるので子供がちょっと押したり、ぶつけたりしても、テーブルから落ちにくい。また、プラスチック製の食器のように表面にキズがつくこともないので、汚れも落ちやすく、カレーなどの色移りもない。
■食器洗い乾燥機にも、重なるようにたくさん入るので大助かり
コレールの良いところは、丈夫で使いやすいだけではない。本体が薄くて均一な厚みで作られているコレールは、陶磁器に比べて軽く、薄い。そのため、食器棚に収納する際も場所を取らない。陶磁器の約半分以下のスペースで済むので、食器棚を有効活用できる。
軽いので、持ち運びも楽にできる。特に便利だと感じたのは、食器洗い乾燥機にセットする時。肉厚の大きな洋皿を、何枚もセットするのは意外に疲れるのだが、コレールは軽くて扱いやすい。また、糸底がないコレールなら立てて重ねてたくさん入れることができる。4人家族の我が家では、これまで、1度の食事で2回食器乾燥機を回していたのだが、コレールを使うと1回で済んでしまう。
中皿(21.5cm)よりわずかに大きな陶器製皿を量ってみた。陶器製は507gだったが、コレールはなんと238g! | 陶磁器(左)、コレール(右)。重ねて収納しても厚みが全く違う | 食器洗い乾燥機に収納したところ |
■購入するなら定番の白、またはシンプルなデザインがおすすめ
我が家では小ボウル(13.5cm)、小皿(17cm)、中皿(21.5cm)を4枚ずつ購入。これだけあれば他の食器はほとんど使わない |
購入してからは、その便利さからコレールばかりを使ってしまうようになった。出番が激増する。我が家が購入したのは小ボウル(13.5cm)、小皿(17cm)、中皿(21.5cm)の3種類だが、ラーメンやうどんといった汁物、丼物以外は、この3パターンでほぼ間に合っている。
小ボウルはサラダや煮物、ボーロや麦チョコなど子供のおやつを入れるのに便利。小皿はハムエッグやパン、子供用のおかず皿として活躍中。中皿はパスタやカレーのほか、アジの開きなど、幅が広い大きめな焼き魚を載せるのに使っている。
今回購入したシンプルなタイプ以外にも、コレールでは洋風なかわいらしいデザインを多数用意している。購入時はつい目がいってしまうが、おすすめはやっぱりシンプルなもの。派手なデザインのお皿を買ってしまうと、焼き魚や煮物などの和食を載せたときに微妙なことになってしまう。定番の白が一番使いやすいように思う。
浅漬けをコレールに入たところ。シンプルなデザインなので何でも合う | 子供用には小皿、大人用には中皿に盛りつけたパスタ。小皿や中皿は深さがあまりないので、トロミのあるカレーやシチューには不向き。しかし、ほとんどのおかずはこれで間に合ってしまう。我が家ではどれも大活躍中! |
短所としては、その薄さゆえに熱が伝わりやすいこと。陶磁製の食器に比べると、あっという間にお皿が熱くなる。子供に渡すときは、ヤケドしないよう、料理を少し冷ましてから盛り付けたほうがよいだろう。
100円ショップでも食器を買える時代なので、食器に興味のない方にとっては、少々高価に感じるかもしれない。しかし、滅多なことでは割れず、ほとんどキズもつかないので、ふだん使いの食器として10年以上は余裕で使い続けることができる。実はコレールを使い始めてから気付いたのだが、実家の母もコレールを長らく愛用していたのだ。母に聞いてみると、15年以上使っていて、いまだに現役で活躍しているそうだ。
安全で丈夫で扱いやすいコレール。酸や塩分に強く色や匂い移りもない。有害物質が溶け出す心配もないので、子供にも安心して出すことができる。日常使いの食器として、一度検討してみてはいかがだろうか。
【6月1日編集部追記】コレールは割れにくい素材ではありますが、割れることもあります。また、割れた場合には、破片が細かく尖った形状となりやすいことが報告されています。食器の選択については、上記のこともご理解のうえ、お選びください。
2010年 6月 1日 00:00
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