やじうまミニレビュー

シヤチハタ「スタンディングネーム」

~転がらない! なくならない! 玄関やデスクに便利な据え置きシヤチハタ
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やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです




 朱肉のいらない簡易印鑑の代名詞的存在となっているシヤチハタ。仕事で、家庭で、誰しもが一度は使ったことがあるだろう。

 以前レビューした、キャップがなくそのまま押印できる「キャップレス9」は、キャップをなくす→インクが乾く、というストレスを一気に消し去ってくれる、実に画期的な商品だ。今でも、職場で自宅で、大活躍しているのだが、1つ不満があった。転がるのである。普段は机や下駄箱の上に立てて置いている。当たり前だが、細長いので倒れやすい。倒れたら、転がる。転がって下に、落ちれば、あまり明るくない玄関先や、デスクの裏側では探すのが大変――というわけ。

 だが、印鑑という製品の性質上、ある程度、転がる形状になるのは避けられない。などと考えていたところに見つけたのが、「スタンディングネーム」だ。


メーカーシヤチハタ
製品名スタンディングネーム
購入価格1,260円
購入店舗ヨドバシカメラ

 この製品、機構などを解説する必要がないくらい、実に単純な製品で、要は卓上ホルダが付いただけ。それ以外の仕掛けは一切ない。正直、このコーナーで紹介すべきかどうか迷ったのだが、「卓上ホルダ」のおかげで飛躍的に使いやすくなっている。これを伝えたくて本稿を執筆している。

 まず、キャップがないので取り出してから押すまで、1アクションしかない。まあ、ここまでは「キャップレス9」も同じ。スタンディングネームの真骨頂は、「あれ、どこ行ったっけ……」がなくなること。置き場所を一定にするのは作業効率のよい環境として重要な条件の1つだが、卓上ホルダがないと、ペン立てに入れたと思えば、次は引き出しの中にしまい、なんてことになりがち。だが、ホルダさえあればそこに差しておけばよい。ホルダを動かす理由はないので、いつでも一定の位置に置ける。結果、「あれ、どこ行った?」は撲滅できる。印鑑自体は丸い形をしているが、そのまま戻しさえすれば、転がってなくなることもない。いいことずくめである。

 さらにもう1つ、うれしい配慮が本体形状。印鑑の柄の部分が球になっていて、卓上ホルダに逆向きに差し込めないようになっている。

印鑑部分がないので、購入してすぐには使えない同封のハガキに記入するプライバシー保護のためにマスキングシールがついている
投函して10日後、郵送で印鑑部分が送られてきた封筒の中身は印鑑と説明書印鑑部分
 印影は、キャップレス9と同様に、自分でオーダーするタイプ。パッケージの中に入っているハガキまたはWebから申し込みができる。Webで申し込む場合は、パッケージ内側のバーコードのあたりに、申し込み用のIDとパスワードが入っており、これを使用する。選べる書体は8種類、インク色は6種類。これと自分の好きな文字を最大5文字まで指定できる。

 キャップレス9をレビューした際はWebから申し込んだが、今回はハガキを使った。パソコンやネットは使い慣れているが、それでもIDとパスワードを入力する手間がない分、ハガキの方が手軽だ。ポストに入れるのは面倒さえ惜しまなければ、作業にかかる時間はおそらくハガキの方が速いはずだ。投函から約10日後、印の部分が封書で届いた。

 取り付けは簡単、封書で届いたカートリッジのような印の部分を、軸に押し込むだけ。あとはシールとキャップを取り除けば、すぐに使い始められる。

 

軸にセットして、準備完了卓上ホルダに差し込むデスク脇にセット。転がらないしなくならないので便利
 アイディア自体は非常に単純なので、「なーんだ」とバカにしがちだが、印鑑にまつわるストレスが確実に減った。誰もが驚く進化もいいが、こういう地味だが確実に幸せになれる改良もまた、歓迎したい。今後は、持ち運びなら「キャップレス9」、玄関口、オフィス用なら「スタンディングネーム」でキマリだろう。

 




2009年 11月 26日   00:00