家電製品ミニレビュー
ひとり暮らしにオススメ! 拭き掃除もできる15,000円のロボット掃除機
by 田中 真紀子(2015/9/29 07:00)
常に「欲しい家電」の上位にランクインし、新製品も続々登場しているロボット掃除機。家電量販店を見ても、たくさんの機種が縦横無尽にデモ運転され、注目度の高さが伺える。
しかしこれだけ多いと、どの機種を選んだらいいのか迷ってしまうという人も多いだろう。何しろ、下は1万円台から上は10万円を超えるものまであり、機能や使い勝手も大きく異なるのだ。
今回紹介するのも、ちょっと個性的なロボット掃除機。ゴミの吸引と同時に拭き掃除もできるうえ、市場価格で15,000円前後というリーズナブルな価格も見逃せない。
メーカー名 | ツカモトエイム |
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製品名 | ecomo 2in1モップロボットクリーナー |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 15,383円 |
まずユニークなのが、三角形のフォルム。サイズは330×77mm(直径×高さ)、重さ約1.3㎏とコンパクトかつ軽量だ。さらにユニークなのが、拭き掃除ができる点。
多くのロボット掃除機では回転ブラシが付いている場所に、丸いマイクロファイバーモップが付けられるようになっており、運転中はそれを回転させながら拭き掃除してくれるという。
さっそく運転開始! その動きは……?
この機種は、価格的にも室内の形状を計測したり、ゴミを探したりするセンサーはついておらず、自由に走り回って掃除する。取扱説明書によると、「20秒から70秒ごとに駆動輪の回転方向が逆転し、方向転換」、さらに「バンパーに障害物が接触すると方向転換」するという。
さっそく運転開始。本体を床に置き、側面についている電源スイッチをONにすると、吸引音とともに走行し始めた。動きを観察していると、すーっと斜めに進んでは壁にぶつかり方向転換。ときには走行中に方向を変えたり、たまにバックしてみたり、まさに自由気ままに動いている。
吸引と回転モップのダブルアクションでゴミ掃除
30分ほど掃除したところで、いったん運転を停止し、どれだけ掃除できたかチェックしてみた。掃除開始前は、結構目立っていた床のゴミは、見たところ7割程度はキレイになっているようだ。
ただ隅の掃除は苦手なようで、溜まったゴミがそのまま残されていた。またランダム走行のため、必ずしもすべてのエリアを通るわけではなく、当然のことながら取りこぼしもある。
続いてダストボックス内を確認してみると、意外と多く取れていたのが髪の毛で、ホコリや小さなゴミは思ったより少なかった。一方で、モップがかなり汚れていたので、細かいホコリやゴミはモップが取ってくれるのだろう。
障害物には要注意だが、段差検知能力は高い?
この掃除機、正確に言うと「ゴミの吸引もできる拭き掃除機」、つまり拭き掃除がメイン機能となっている。そのため使用できるのは、フローリングおよび畳、タイルなどで、カーペットには使えない。また4㎜以上の段差は乗り越えられないため、例えばフローリングにラグが敷いてある場合、障害物として認識して方向転換するか、停止するか、どちらかの動きをするようだ。
次にリビング・ダイニングで走らせてみたところ、走った場所のゴミはしっかり掃除してくれた。しかしテーブルやいすの脚にぶつかると、避けるのではなく反対方向へ行ってしまうため、運が良くないとそれ以上奥へは進めない。
一方、段差検知センサーが搭載されているため、階段や玄関などからの落下を防ぐ仕様となっているが、10㎝以下の段差は認識できず、落下してしまう可能性もあるという。
しかしわが家の玄関の段差はわずか2㎝しかないものの、しっかり段差として認識したようで、落ちそうになるたびに方向転換していた。もちろん状況により動作は異なるので、まずはどこでどのような動きをするか、最初に確認したほうがいいだろう。
インテリア性も◎! 床に物が少ないひとり暮らしにピッタリ!
この掃除機は、ランダム走行で障害物にも弱いため、必ずしもすべての場所を通ってくれるとは限らない。その点で物足りなさを感じる人もいるかもしれないが、少なくとも通った場所はきちんと掃除をし、ホコリまで拭き取ってくれる点は評価に値する。
ちなみにバッテリーの充電時間は最長6時間で、連続使用時間は約50分(バッテリー初期、20℃の場合)。バッテリー寿命は、充電目安約500回とあるため、1~2日に1回使用して充電したとしても、約2年は持つ計算になる。交換バッテリーは正規品で4,320円なので、ランニングコストも悪くない。
結論から言うとこのロボット掃除機は、床に障害物が少なく、部屋もさほど広くないという単身者向けの住まいにピッタリだ。仕事が忙しい平日の掃除は、これ1台に任せれば、休日の掃除も簡単に済ませられるだろう。
またインテリア性の高いカラーリングも目を引く。今回使用したグリーンのほか、ホワイト、オレンジもあり、モダンインテリアにもなじみそうだ。自力で充電器には戻れないが、立てて収納しながら充電できるため、充電中もスペースを取らないのも嬉しい。そういった点に魅力に感じる人にとっても、一考の価値のある一台と言っていいのではないだろうか。