家電製品ミニレビュー

ブラッシングするだけで髪がまとまる「プラズマクラスターヘアスタイラー」

プラズマクラスターヘアスタイラー

 朝、バタバタ準備をしているとき、優先順位が最も低いのはヘアセットだ。本来ならヘアアイロンでストレートにしたりカールを付けたりしたいが、会社行って家に帰るだけだし……と思うと、時間もないし怠ってしまう。結果、私の髪は毎日パサパサでうねっている。

 しかし、それは女子としてどうなんだ。パサパサの毛先を人様に見られて良いのか! ということで、毎朝簡単にスタイリングできそうな、シャープのブラシ付きドライヤー「プラズマクラスターヘアスタイラー」(以下、ヘアスタイラー)を購入した。

メーカー名シャープ
製品名プラズマクラスターヘアスタイラー IB-CB54
購入場所Amazon.co.jp
購入価格18,400円

 シャープ初のブラシ付きドライヤーであるヘアスタイラーは、プラスイオンとマイナスイオンを同時に放出するプラズマクラスターイオンを搭載している。ブラッシングをすると、髪はプラスに、ブラシはマイナスに帯電するが、プラズマクラスターイオンが発生することで、それぞれの静電気を抑えることができる。髪の広がりや摩擦によるダメージの抑制、ツヤのアップに効果があるという。

 運転モード「HOT/COLD」と「DRY/SET」を組み合わせて使用する。

中央がくびれていて、持ちやすい設計
本体、ブローブラシ、ロールブラシ、ユニット(イオン発生部)清掃ブラシを同梱する
スイッチ部分。「HOT/COLD」と「DRY/SET」を組み合わせる
空気の吸込口は本体底部にある
送風口

 ブラシは、髪のクセやうねりを取る「ブローブラシ」と、トップのボリュームアップや毛先のニュアンスを整える「ロールブラシ」の2本が用意されている。

 特にブローブラシは、プロの発想を元に開発され、髪をしっかりキャッチする「テンション毛」を採用している。髪のくせやうねりを直すとき、うねっている部分のみに熱を当ててしまいがちだが、プロは根元からブラシで引っ張って整える。こうしたプロの技を再現するために、根元にテンション(引っ張る力)と熱を与えられるブラシを採用したのだという。

 また、ブローブラシの側面には、温風やプラズマクラスターイオンを放出できるように「サイドホール」を備えている。一般的にブラシ付きドライヤーは、ブラシの下部から温風が放出する。だが、側面にサイドホールを備えることで、髪の引っ張った部分や根元にもしっかり熱を届けられる。

ブローブラシ。テンション毛を採用している。側面からも温風やイオンが発生できるようにサイドホールを備える
ブラシを付け替えるときは、スイッチの上にあるプッシュボタンを押しながら取り外す
ロールブラシにもテンション毛を採用

差は歴然! まとまったツヤのある髪に

 さっそく、寝起きの髪に使用してみた。毛先のうねりを整えるには、根元からのブローが大事というので、髪を分けてブロッキングした。髪の量が多いので、ブロッキングしないでブローしようとすると、後頭部の根元の毛などが捉えられないからだ。

 ブラシを通して感じたのは、テンション毛、気持ち良い! ということだ。髪を梳かしたときに安定感があり、毛をしっかりキャッチしているのが、頭皮が引っ張られる感覚でわかった。ブラシ付きドライヤーは、毛先まで梳かそうとすると、スルスルと毛がこぼれてしまうことが多い。しかし、ヘアスタイラーは毛先を逃さず最後まできちんとブラシを通せた。

髪はざっくりブロッキング。後頭部の根元にブラシが通りやすくなる
テンション毛がしっかり髪の毛をキャッチ

 仕上がりも、ブラシで梳かしていない使用前と比べると、差は歴然だ。使用前の髪は毛先が広がり、パサパサであらゆる方向に散っている。しかし、ヘアスタイラーで梳かした髪は静電気が抑えられ、まとまっていてツヤが出ている。全体を梳かすのにかかった時間は5分ほどで、これなら時間のない朝でも使用できそうだ。

使用前。寝起きで毛先にまとまりがない
使用後。まっすぐでツヤが出た
横から見た様子。髪がバラついている
使用後はしっかりまとまっていた

 今度は、付属のロールブラシに付け替えた。毛先のニュアンスを整えたり、トップのボリュームアップに効果があるということで、その2つを目的として使ってみた。

 まずは毛先のニュアンス。毛先をワンカールだけブラシに巻きつけて離すと、内側に流れた。ロールブラシもテンション毛が採用されているので、毛先が逃げることもなくさっと整えられた。

 次はトップのボリュームアップだ。後頭部の髪を少しだけ取り、根元を後ろから前に押し出すようにして温風を当てる。最後に3秒ほど冷風を当てて、ボリュームが長持ちするようにする。使用した直後は立ち上がったのだが、直毛な私の髪ではすぐに落ち着いてしまった。髪質によっては、しっかりボリュームアップできるだろう。

ブローブラシを使用しても、顔周りの毛先が外にハネてしまう
毛先をロールブラシを巻きつける
内側に流れた
トップが潰れている
根元に温風を当ててボリュームアップ
立ち上がった。だが、すぐに元通りに

ベースを整えて、巻き髪の仕上がりに差をつけよう

 ヘアスタイラーは、カールを付けたヘアアレンジの仕上がりを良くするためにも役立つアイテムだ。髪のベースを整えることで、ヘアアイロンの熱がしっかり伝わり、スタイルアップに繋がるという。

 実際に、1日目は何もしていないパサパサの髪で、2日目はヘアスタイラーでベースを整えた髪で、ヘアアイロンを使ってカールアレンジを加えてみた。

 何もしていない髪で作った巻き髪は、カールがバラついてパットとしない。ゆる巻きとも言えない、ボサボサ感のある仕上がりだ。しかし、ヘアスタイラーでベースを整えた2日目は、きちんとカールの付いたきれいな仕上がりになった。髪にもツヤが出ていて、思い通りに仕上がった。

 平日はヘアスタイラーのみを使用してストレート、休日はベースを整えてから髪を巻いてお出かけ、そんな使い分けができそうだ。

何もせずにヘアアイロンで巻き髪を作る。カールがバラついている
ヘアスタイラーでベースを整えた後に作った巻き髪。きれいにカールした

 ズボラな私がヘアスタイラーを使って思ったのは、髪をきれいにするとやっぱり気分が違う、ということだ。どうせ会社行くだけだし……と怠っていたが、見た目に気を使うと仕事中もテンションが上がってくる。

 ヘアアイロンは丁寧に使わないと、仕上がりが汚くなってしまう。しかし、ヘアスタイラーは、ざっくりブローするだけでも髪がまとまる。忙しい朝、ヘアセットに時間は割きたくないという人は、導入してみてはいかがだろうか。

西村 夢音