家電製品ミニレビュー

テスコム「ジュースミキサー TM8000」

~夏バテ対策に! ミキサーで作ったフレッシュジュースを味わう
by すずまり
「Metal Line」と呼ばれるシルバーで美しいフォルムが魅力のジュースミキサー「TM8000」

 暑い季節になると、ジュースやアイスなどの冷たいものばかりをとりがちになる。きちんとした食事を摂らないと、体力が低下して夏バテを起こしやすくなるから注意が必要だ。そこで弱った体や胃腸に優しいフレッシュジュースの出番である。タイミング良くテスコムからスタイリッシュな製品「ジュースミキサー TM8000」(以下、TM8000)が登場したというので、早速試してみた。

 「TM8000」はシルバーがアクセントになったスタイリッシュなデザインながら、大型のカッターを備えているため氷もパワフルに粉砕し、繊維質たっぷりのジュースが簡単に作れるのが特徴。繊維質を除去したサラサラ系のジュースが作れる「ジューサー」ではなく、肉などなんでも砕いて混ぜる「ミキサー」でもなく、素材を丸ごと使ったジュースのための「ジュースミキサー」というのが本製品の位置づけ。家庭用の製氷皿で作った角氷なら10個まで入れて粉砕できるというからパワフルだ。


メーカーテスコム
製品名ジュースミキサー TM8000
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格5,478円


 製品は、60ccまで軽量可能なセンターキャップ付きのフタ、1Lのジュースが生成できるボトル、パッキン、チタンカッターのついたボトル台、本体で構成されている。本体サイズは150×183×360mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約2.4kg。
シルバーとブラックのデザインがスタイリッシュ使わないときはボトルを逆さまにしておけばコンパクトに製品全体の構成。上からボトル、本体、パッキン、カッター付きのボトル台、センターキャップ、フタ
本体裏面には赤いリセットボタンがついている氷をも楽々粉砕するチタンコーティングのカッターボトルを上から見た様子

 カッターはチタンコーティングされて錆にくく、回転数は10,000回転/分。ボトル容量は最大1Lで、最少量は300ml。側面に300ml、500ml、750ml、1,000mlのメモリがついている。

 縦型のミキサーというとかなりかさばるイメージがあるが、メタリックなデザインのおかげか、スリムで必要以上に大きく感じない。実際、収納時にはボトル台をつけたままボトルを逆さまにすることで、さらにコンパクトになるのはありがたい。

 本体正面には、左から「OFF」「ON」「Flash」の3つの電源スイッチが並んでいる。「ON」は連続運転だが、「Flash」は押している間だけ回転するため、何度か押せば中で材料が大きくかき混ぜられるという効果がある。

 したがって、材料を入れたらまず数回「Flash」ボタンを押し、全体が程よく砕かれて混ざったところで「ON」でミキシングするという手順が推奨されている。利用中に万が一トラブルに見舞われ、安全装置の作動により動作しなくなったら、本体裏のリセットボタンを押せばよい。

 なお、利用する際は、2cm角程度の大きさに材料をそろえ、必ず水分を加えなくてはならない。また、最大利用時間は、4分動作、2分休止の繰り返しで合計15分までとなっている。

ボトルの側面にはメモリがついているセンターキャップ。30および60mlのメモリ付き電源スイッチ。左からOFF、ON、Flashの順に電源スイッチが並ぶ
横からみた様子後ろから見た様子正面から見た様子

バナナミルク(レシピより)

 気がつけばスーパーの店頭にはバナナが豊富。よって、お試し第一号はレシピで紹介されていた「バナナミルク」である。材料はバナナ140gに卵黄2個、牛乳400ml、ハチミツ大さじ1杯。これらをボトルにいれ「Flash」スイッチで5回、次に「ON」で約30秒連続運転すれば完成というもの。

卵が割れてしまったため急遽全卵対応となったバナナミルクの材料材料を全てボトルに入れる「Flash」で5回、「ON」で30秒ほど
完成したバナナミルク。子供に喜ばれそうな優しい味だ

 実は卵黄だけ分離させるつもりが失敗してしまった。新しい卵を用意するのはもったいないと感じたので、思い切って全卵で試してみた。すると、なんともホッとする優しく懐かしい味のジュースが完成した。コップ3杯分程度の量になるので、家族で飲むにもちょうどよい。バナナはカットしてから冷凍しておくと、より冷えておいしいジュースになりそうだ。

 使用してみて感じたのは、パワフルなのに想像していたよりうるさくないということだった。本体の下に薄手のシリコン製の滑り止めを敷いていた影響も若干あるかもしれないが、もっと迫りくるようなモーター音を覚悟していたので驚いたのだ。「静か」というわけではないので、夜中に使えるほどではないが、必要以上に警戒することはないだろう。


バナナミルクづくりの様子

氷入りのフレッシュパイナップルジュース

 氷の粉砕力も抜群という「TM8000」だけに、フローズンなドリンクも試してみよう。牛乳200cc、カット済みのパイナップル、ハチミツ大さじ1杯、氷6個の順でボトルに入れ、電源を入れた。すると氷は見事に砕かれ、10秒もかからないうちによく冷えたパイナップルジュースが完成してしまった。牛乳と熟したパイナップルという組み合わせは病みつきになりそうなトロピカルな味わい!

パイナップルジュースの材料。カットパインが手に入ると楽材料を入れる順番に注意する氷は最後に入れる
できあがったパイナップルジュースこれも子供が好きそうな味だ。甘さはハチミツで加減しよう

 気になる氷だが、当たり前のように粉砕してくれるので、特に意識することなく使えると感じた。なお固い材料を入れる場合は入れる順番に注意する必要がある。下は水分、中央は柔らかいもの、固い物は上になるようにボトルに流し入れるのだ。氷は一番上が適している。

バナナとブルーベリーとパイナップルのジュース

一切れずつ食べるのもいいが、ドリンクにすると摂取しやすくなる

 目の疲れと栄養補給をかねて、ブルーベリーを使ったドリンク作りにも挑戦してみた。材料は手に入りやすいバナナを軸に、冷凍しておいたブルーベリー、パイナップル数切れ、牛乳200cc、ハチミツを適量である。

 正直にいうと、実はそれぞれ別々に食べると面倒なのでミックスジュースにしてしまったという部分も大いにある。フルーツ類を1日のうち何度も口にする習慣がない人や、保存環境の都合からあまり大量に常備しにくいという人にとって、ミックスジュースはフルーツをまとめて摂取する手っ取り早い手段なのである。

 作り方は、こちらも「Flash」スイッチで5回、次に「ON」で約30秒程度のミキシングであっさり完成。舌触りが滑らかで実においしい。やはり素材の一部を凍らせるとおいしさが違ってくる。冷凍ブルーベリーの効果でドリング全体がよく冷え、バナナとパイナップルが醸し出す甘さととろみもあって、好みの味に仕上がった。牛乳とハチミツを違う素材に置き換えて、さらにバリエーションを増やしたくなった。

ブルーベリーは凍らせているので最後に入れるべきだったか!?あっという間に完成したジュースゴクゴク飲めて小腹も満ちるというメリットが

フレッシュジュースファンにお勧めの1台

 カッターがしっかりしているためか、そのフォルムのせいか、非常に安定感のある使い心地だ。材料の固さに左右される部分はあるが、思っていたほど音もうるさくなく、ボタンも軽く、日常生活にスッと入ってこれるなじみやすさがある。見た目がかわいく、デザインがシンプルで負担にならないサイズ感という点もポイントが高い。

 汚れも落ちやすく、洗浄も楽だ。洗浄時はカッターに触れないよう注意しなくてはいけないが、頑固な汚れは水を入れて「Flash」で混ぜれば大抵は除去できる。

 気になる点があるとすれば、最初に「Flash」ボタンで攪拌するつもりが、無意識に最初に中央の「ON」を押したくなってしまうことだろうか。右の「Flash」から順に左へ移動すると意識すればすむことなので、たいした問題ではないだろう。

 フレッシュジュース作りに目覚めた方なら、サラサラ系のジューサーと合わせて、いわゆる本機のようなドロドロ系のジュースミキサーも併用することになると思われる。

 なぜなら今回のような食材は特にサラサラ系のジュースにはあまり向かないからだ。両方そろえておけば、いろんな食材を使って自由にフレッシュジュースが楽しめるようになるというわけ。もし現在ジュースミキサー選びをしている方には、シンプルかつパワフルな「TM8000」は十分お勧めできる。

 まだそんなにジュース作りに燃えたいわけじゃないという方でも、氷だけ砕いてお酒に、なんて使い方ももちろんOKだ。ただし、フードプロセッサーではないので、ハンバーグや餃子のタネ作りなどには使用しないように。必ず水分をプラスして、ジュース用として活用していただきたい。





2009年8月20日 00:00