家電製品ミニレビュー

デメリットもあるが充分使える! 4,000円以下のスティッククリーナーを試してみた

 これでまで4、5年ほどキャニスタータイプの掃除機を使ってきたが、どうも収納から取り出しまでの手間がかかることに漠然とした不満を抱いていた。さらに、紙パック式なので、紙を交換する手間も面倒だ。

 そこで、買い替えを前提に、掃除機を真剣に選んでいたら、目を疑うような価格のスティック型&サイクロン方式の掃除機「TC-E123」を発見。価格はなんと3,796円。こんなプライスの掃除機が、まともにゴミを吸い取ってくれるのか? そんな興味が先行して、さっそく使ってみることにした。

メーカー名 TWINBIRD(ツインバード)
製品名 サイクロン スティック型クリーナー「TC-E123」
購入場所 Amazon.co.jp
購入価格 3,796円

 さっそく、届いたばかりのパーツを床に並べてみた。本体とスティック(ハンドル)、それに床用とすき間用のノズルが各1つ。

 掃除する場所によって、さまざまなノズルが付属する昨今の掃除機を想像していただけに、そのシンプルな構成に驚いた。でも、収納場所に困っていた我が家にとっては、とても好感が持てる。

同梱されていた4つのパーツ
吸込口と延長ロッドのようなハンドルを、本体に差し込めば完成

 いざ、組み立て開始……と言っても床用吸込口を本体にはめて、ハンドルを差し込めば、スティック型掃除機が完成する。あとはコードをプラグに差し込み、電源をONにすれば吸い込み始める。

スティック型クリーナーとしての完成形の正面
真横からみたところ
真裏からみたところ

 これまで自宅では、コード付きのキャニスター型を使っていたのだが、収納場所から取り出すまでがけっこう面倒だった。くねくねと長いホースが付いた本体を取り出し、ホースの先端にノズルを取り付けて、ギーコギーコと電源コードを本体から引き出してコンセントに差す。収納する際には逆の作業をするわけだが、狭い収納場所に本体&ホースを押し込むように入れつつ、置き場の定まらない隙間ノズルなどをポイッと入れる。この出し入れが面倒な上に、ガラガラと音がして、なんだかスマートじゃないなぁとイラッとする。

 一方、スティック型クリーナー「TC-E123」は、立てたまま収納できるしコンパクト。部屋のデッドスペース=目立たない場所に置いておいても、見た目も許容範囲内だ。まぁ電源コードを巻き取ってくれるわけではないけど、本体とハンドルに付いているコードフックに巻けば問題ない。

自立させれば専有床面積も少ないので、いろんな所に置いておける
コードは、本体とハンドルにあるコードフックに巻いておけばスッキリ
すき間ノズルはハンドル部に着けておける

一般的なゴミやホコリなら、まったく問題なく吸い取ってくれる

本体部とハンドル部に、それぞれ電源ボタンがある。操作はON/OFFの二択

 では実際の働きっぷりはどうか? 床用ノズルの裏側を見てみると、ゴミを掻き集めるパワーブラシほかのブラシ類が見当たらない。初めて見た時には、何か部品が足りていないんじゃないかと思ったほどにシンプルだ。

 電源をONにして、部屋を掃除して回る。バッテリー式ではないから本体重量は1.7kgと軽くて、ブラシ類の付いていないノズルだからか、片手でさぁ〜さぁ〜と軽快に掃除していける。さらに電源コード長が4.5mなので、狭い我が家の居間とダイニングを一気に掃除できる。快適この上ない。

 あまりに快適なので、ゴミを吸っていないんじゃないかとも思ったが、透明なダストケース内では、吸い取られたゴミがグルグルと回っているのが見える。

 吸込仕事率は70W。感覚的にも、一般的なキャニスター型に比べて低い。ただし何か気になる掃き残しがあるかと言えば、まったくない。目に見えるゴミはもちろん、目立たないホコリもしっかりと吸い取ってくれる。

床用吸込口は、とってもシンプル。初めて見た時には、部品が足りていないんじゃないかと疑ったほど
軽量なので片手でスイスイと掃除していける
フローリングでも畳でも、問題なくゴミを吸い取ってくれた

テレビの裏側やエアコンのフィルターも楽々と掃除できる

 「TC-E123」自体の特性というわけではなく、ハンディ型クリーナーとしても使えるスティック型掃除機に言えることとして、テレビの裏側や高い位置にあるエアコンなどの掃除がしやすいというメリットがある。

 特に謎の巨大埃が溜まりやすいテレビの裏側は、ハンディ型クリーナーに変形させれば、掃除は簡単だ。「TC-E123」の場合は、ハンドル部分の棒を取り外すだけでハンディ型になるので、ためらうことなく即座に掃除できる。また、キャニスター型と比べて、本体を楽に持ち上げられるスティック型であれば、エアコンのフィルター掃除なども簡単。

 総じて、キャニスター型では掃除するのが面倒だなぁ、と感じてしまう多くのエリアを、「TC-E123」では床掃除の延長で気楽に掃除できた。

フィルターを取り外して掃除した後に、エアコンの外側からもフィルター掃除
テレビの裏側は、ハンディ型に変形させてササッと埃が取れた
雑誌を並べた棚は、すき間ノズルで溜まったホコリを吸い取る
タンス下の隙間には、ノズルが入らず断念
冷蔵庫の裏側は比較的に奥まで掃除できた
冷蔵庫脇のすき間は、10cmほどしか掃除できず……

 だが、どこでも掃除できるとは限らない。特に、すき間の掃除が不得意だったのは意外だった。理由は、本体のダストケース部分が邪魔をして、棚の下や冷蔵庫の横や裏側などの隙間に、ノズルが入らないから。どうしてもダストケース部分で引っかかってしまうので、ノズルの長さ分しか掃除できないのだ。

パッと手を離した時でも立っていられる安定感はバツグン!

 自立させた時の安定感が良いのも嬉しいポイント。少しガサツに手を離しても、ぐらつくことなく立っていてくれる。床に吸い込みたくないもの、おもちゃなどの障害物が置いてあっても、パッと手を離して掃除機から離れられるのだ。また腰をかがめることなく、掃除に復帰できるのもいい。キャニスター型では、こうはいかない。

パッと手を離しても自立してくれる
本体を、ほぼ水平に傾けて掃除できる
ヘッド部を左右にひねる動きには非対応

 実は安定感の良さは、ある機能が一般的な掃除機よりも劣っていることに起因する。一般的な掃除機は、ヘッド部を左右に動かせるモデルが多い。だが「TC-E123」は、固定されているのだ。

 これによって掃除のしやすさが変わるかもしれないが、固定されているがゆえに、ある程度、ザツに手を離しても立っていてくれる。どちらが良いかは一概には比べられないが、自立時の安定度が高いのは、掃除する際に大いに助かる。

サイクロン式の宿命なのか? ゴミ捨てが面倒だなぁ……

 普段は掃除をしない場所までせっせと掃除したら、すぐにダストケースにゴミが溜まった。それではゴミを捨てましょうか、ということで本体を分解してみた。

 このゴミ捨てが面倒だった。

ダストケースの中には、2種類のフィルターが配置されている
2種類のフィルターで、本体駆動部へのゴミの侵入を防いでいる

 本体からダストケースを外すと、フィルター類が見えてくる。この2種類のフィルターに、まとわり付いたホコリを捨てるのが面倒だった。フィルターに付いたゴミを触りたくないがため、なかなか剥がれない。ゴミ箱の内側にゴンゴンとぶつけてみるが、ゴミとホコリが舞うだけ……。

 唯一ダストケースに溜まったゴミは、ゴソッと簡単に捨てられた。思えば毎回、フィルターの隅々まで掃除する必要はないのかもしれない。普段はある程度のゴミを捨てて、1週間に一度くらいかゴミが多く取れた時にだけ、フィルター掃除をすれば、吸引力的には問題なさそうだ。

本体部への細かいゴミの侵入を防ぐフィルターを外す。ホコリがべっとり
大きめのゴミの侵入を防ぐアウターフィルターにも、ゴミが溜まっている
大きいゴミや、玉になったホコリが溜まるダストケースの外側
ダストケースに溜まったゴミを、ゴソッと捨てる。これは簡単
気がつけば、せっかく集めたゴミが散らばっていた

 また、フィルター掃除は、掃除をしていないエリアで行なえば良い。フィルター掃除でゴミが散ってしまったら、フィルター掃除後に、改めて周辺を掃除すればいいのだ。1度目は失敗したが、2度目からは、それほど大きな問題とは思わなくなった。

スティック型掃除の利点を、ミニマムで形にした掃除機

 今回、「TC-E123」を使ってみて、次のようなメリットが見えてきた。

・ゴミ捨ては面倒だけど、サイクロン式だから紙パックの購入交換が不要
・手を離せば自立してくれるので、障害物を気軽にどけられる
・自立するから部屋の隅に置いておいても邪魔にならず、サッと掃除できる
・スティック型/ハンディ型の変形が簡単だから様々な場所を掃除できる
・バッテリーを内蔵しないから軽くてコンパクト。高い場所の掃除も可能
・吸い込みは強力ではないけれど、不満に感じることはない程度

 最後の吸引力についてだが、「TC-E123」を使っていると、吸引力よりも掃除を気軽に行なえる方が利点としては大きいなと感じ始めた。その気軽さを可能にしているのが、自立のしやすさや、軽量コンパクトさだ。

 もちろん、隙間の奥まで掃除できない、ヘッド部をひねれないなど、デメリットも少なくない。だけど、筆者にはメリットの方が多いと感じたし、なにせ4,000円もしない価格で手に入る。正直、とっても気に入ってしまった。

(河原塚 英信)