家電製品ミニレビュー
ボタンを押すだけ! スープはもちろん、ジュースやスチーム調理もできるスープメーカー
by 石井 和美(2014/4/15 07:00)
ここ数年、流行しているスープメーカー。ボタンひとつでスープができる調理家電で、手間がかかるポタージュスープも簡単にできることから人気となっている。発売当初は2万円~3万円台が主流だったが、近頃はお手頃価格のスープメーカーも増えてきた。今回購入した「スープエクスプレス」は、価格が1万円台なことが特徴だ。さらにスープだけでなく、ミキサーとしても使うことができ、スチーム調理で蒸し料理まで作ることができる、多機能スープメーカーだ。
メーカー | CJプライムショッピング |
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製品名 | スープエクスプレス SE-510 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 14,800円 |
具材をカットして入れるだけでスープが完成する
スープエクスプレスは、材料を切って調味料を入れておくだけで、加熱も粉砕もかきまぜも全て行なってくれる。自動メニューは具材を残すスープとなめらかなスープを選ぶことができ、さらに「スチーム/ボイル」、「あたため」、「ミキサー機能」などとにかく多機能な製品だ。本体のサイズは22×23×41cm(幅×奥行き×高さ)、重さは2.4kg。消費電力はヒーター使用時で800W、モーター使用時で300W。
なめらかでおいしい! 感激のカリフラワースープ
スープを作るときは、具材を残して食べるスープが作れる「スープ1」、細かく粉砕してなめらかなスープが作れる「スープ2」から選ぶことができる。
まず、4人分のカリフラワースープを作ることにした。カリフラワー1/2個、玉ネギ1個、じゃがいも1個を2cm角程度にカットし、水600ccとコンソメスープを入れて「スープ2」を押した。数分でコポコポと沸騰し始め、ミキサーが回転する。それを繰り返し、約20分で終了の合図となるブザーが鳴った。そこで透明の上蓋をはずしてサワークリームを入れ、「ミキサー」ボタンを押して1分ほど攪拌すれば完成だ。アツアツのなめらかなスープが簡単にできた。
今までは、スープを作るときは鍋でカットした野菜を煮込み、ミキサーで2回に分けて攪拌し、さらに鍋に戻してスープを作っていた。スープエクスプレスを使えば、野菜をカットして入れるだけ。全自動でスープができてしまうので、忙しい朝でも簡単にできる。何より、洗い物も少なくなるのは嬉しい。
容器が透明なので中身が確認できるのも楽しい。出来上がったカリフラワースープはとてもなめらかで子供達にも大好評だった。塩加減を薄めにしておけば、最後にそれぞれ好みの塩加減に調整できるのも、子供がいる家庭では助かる。先に子供達にはそのまま出して、親はほんの少し塩を足して飲めば、みんなが満足できた。
旬のアスパラを使ってアスパラスープも作ってみたが、とてもおいしかった。栄養価も高いので、朝はスープとパンがあれば十分栄養はとれる。
なお、加熱している最中は注ぎ口から勢いよく蒸気が噴き出すので、上部はスペースを空けておく必要がある。容器やフタは熱くなっているので、開けるときは注意する。
具入りスープもステンレスフィルターを使うだけで簡単!
ゴロゴロした具が入ったスープも、付属のステンレスフィルターを使って簡単にできる。ステンレスフィルターがブレードを囲う役割を果たすので、ステンレスフィルターの外側に具材を入れておけば、カットされずに残るのだ。
作り方は、カットした野菜をステンレスフィルターの外側にいれ、フタをしてから内側に水などの液体を入れる。調理は、ブレードの回転が少ない「スープ1」にする。ミルクなど、沸騰させたくない場合は80℃ほどで温めてくれる「あたため」で煮込むこともできるが、今回はスープ1で調理した。
クラムチャウダーを作ってみた。具もしっかり残っていて、食べ応えがあり、おなかにしっかりたまる。パンとの相性もよく、魚介類が大好きな子供達もとても喜んだ。
ステンレスの内側に粉砕したい具材を入れて、残したい具材を外側に入れるなど、使い分けることもできる。
スープ類を作った後は、すぐに水に浸けておく。こびりついてからでは落とすのが大変になるので、少量の洗剤とたっぷりの水で浸けておくと、あとで洗うのが楽になる。ブレードを取り外せないので裏側を洗うのに少々手間取るが、水に浸けておけばサッと汚れも落ちる。ステンレスフィルターも目が詰まりやすいので、終わったらすぐに水ですすぎ、付属のブラシで軽くこすれば汚れは落ちる。「早め」のお手入れが肝心だ。
ミキサー機能でイチゴのミルクシェイクなどのジュースもできる
スープエクスプレスが便利なのは、スープだけでなく、ミキサーでフレッシュジュースも作れる点だ。我が家はよく野菜ジュースを作るのだが、ミキサーとスープメーカー2台置くスペースはない。スープエクスプレスの本体は大きめなものの、小ぶりなミキサーを2台置くよりは設置スペースをとらなくてすむ。両方の機能を兼ねているのは嬉しい。
安くなっていた小さめの完熟イチゴを使ってミルクシェイクを作った。牛乳とグラニュー糖を少し足して「ミキサー」を押すだけ。定期的に攪拌を繰り返し、15分ほどで停止する。途中で止めることもできるので、少しイチゴの食感が残るように仕上げた。家族4人分のジュースも余裕をもって作ることができた。
期待していなかった「スチーム」が意外に使える
「スチーム/ボイル」ボタンを使えば、付属の受け皿を使って蒸し料理もできる。水を入れて受け皿を置き、野菜をのせてボタンを押すだけだ。
スチームエクスプレスは、電気ケトルと同じように、すぐにお湯が沸く。ブロッコリーとにんじんをスチームで蒸してみたが、約15分の調理時間は長すぎたようで、かなりやわらかくなってしまった。にんじんを小さめにカットしておけば、7~8分でも十分だろう。
ただ、受け皿の穴が大きいのは改善していただきたいところ。野菜を小さめにカットすると、ストンと落ちてしまうのだ。網目状であれば、もっと小さな野菜も蒸すことができる。
朝の忙しい時間、お弁当の隙間を埋める野菜を調理するのに大変役立っている。サッとでき、ガスコンロが空くので便利だ。
お料理が苦手でも大丈夫! 材料を入れるだけで簡単にスープが作れる
我が家は4人家族なので、ミキサーにかけるときも数回に分けていたが、一度に作れるというのは嬉しい。容器の半分くらいの高さに「Soup Max」という目盛りがあり、これ以上は材料を入れることはできないが、一般的なスープメーカーに比べれば容量が多いので、たくさん作ることができる。火力が強く、少量では煮詰まりやすいため、3人~4人のスープを作るのにおすすめだ。容器は大きいが、ポリカーボネート樹脂は軽いので、中に具材が入った状態でもそれほど重さを感じない。
今までもスープは作っていたが、特になめらかなスープを作るのが面倒くさかった。調理そのものよりも、鍋とミキサーを洗わなければならず、調理中はガスコンロを占領してしまう。スープエクスプレスがあれば、材料を入れておくだけでできるので、別の料理に集中できる。
購入してから、スープだけでなくミキサーやスチームなども含めて、ほぼ毎日のように使っている。最近流行しているフードコンテナに具だくさんスープを入れて持っていけば、ヘルシーなランチにもなる。
火加減を調整したり、途中でかき混ぜたり、確認する必要がないので料理が苦手という方でも大丈夫。栄養が偏りがちな方、野菜が嫌いなお子さんを持つ親御さんにもおすすめの製品だ。