家電製品ミニレビュー

アリガチなストレスが解消される高級電気ストーブ

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
ダイキン「セラムヒート ERFT11PS」

 家電Watch編集部から「貴様は電気ストーブ派だそうだから、新型の電気ストーブを使ってみなはれ」風なメッセージとともに、ダイキンの「セラムヒート ERFT11PS」が送られてきた。えっ、ででで、電気ストーブ派であることをナゼっ!? ゼっ!? ゼっ!? ともあれ急に寒くなったところへ渡りに船。鋭意試してゆきたい!!

メーカー名ダイキン
製品名セラムヒート ERFT11PS
希望小売価格オープンプライス
購入場所yodobashi.com
購入価格36,800円

 セラムヒートは、身体に吸収されやすい遠赤外線を放射する電気暖房器具。消費電力は330~1,100Whで、1時間あたりの電気料金は7.26~24.2円。ヒーターの耐久時間は約1万時間。

 本体サイズは、320×300×725mm(幅×奥行き×高さ)で、質量は6.8kg。また、ヒーター部は上向きに約30度、下向きに約5度傾けられ、さらに90度回転させて横向きにもできる。首振り運転にも対応し、本体前方向中央から左右に30度ずつ(計60度)向きを変えられ、その向きを中心に左右約70度の範囲で首振りする。手動で向きを変えることもできる。

拙宅仕事場に置いた様子。フットプリントは30×30cmというイメージで、わりと狭めな場所にも設置可能
ヒーター部は上向きに約30度傾けることができる。ガチ、ガチ、ガチ、と音がして3段階に傾けられた
ヒーター部は下向きに約5度傾けることもできる。1段階のみなので、単に下向きにもできるという感じ
ヒーター部を横向きにすることもできる。縦向き時と同様、この状態でも、上向きや下向きに傾けられる
自動首振り運転にも対応。向きを左右計60度の範囲で変えられ、その向きから約70度の範囲で首振りする
手動でヒーター部の向きを変えることもできる。写真のようにわりと広い範囲でヒーターの向きが変わる

 今時的電気ストーブであるセラムヒートだが、今時的世の中に好まれる特徴を持っている。それは、本体周辺の温度を計測するセンサーとヒーターを制御するマイコンを搭載したことにより、3つの節電運転が可能となったこと。これら節電運転により、メーカー比で最大40%の節電が可能となったとのこと。使う電気が4割減!! スゲ!!

 3つの節電モードは、それぞれ「センサーモード」「リズムモード」「待機モード」となる。「待機モード」はほかのモードと同時使用できるが、「センサーモード」と「リズムモード」を同時に使うことはできない。以降、それぞれのモードがどう節電するのかを見ていこう。

操作部。わりと理解しやすく、シンプルな使い勝手
中央のつまみで電源のオンオフ~パワー調節を行なう
パワーや節電状態により表示ランプの点灯が変わる
3種類用意された節電モードをボタン一押しで使える
切タイマーがつねに動作し、切り忘れの危険が少ない
操作部以外にはボタン類ナシ。背面はわりとスッキリ
センサーモードの動作イメージ。室温が20℃に達すると、出力を約90~200W抑えた運転に切り替わる。このモードの場合、室温が20℃を上回っている状態だと常に節電するんですな

 まず「センサーモード」だが、これは室温を検知してヒーターの出力(パワー)を自動的に抑えるという節電機能だ。たとえば、エアコンなどを使って部屋が暖まるまでの間、一時的に電気ストーブを使うことがあるが、そういうときに便利なモードですな。

 センサーモードの具体的な動作としては、室温が約20度に達すると、パワーを約90~200W抑えた運転に切り替わる。その後、室温が20℃以下になってもパワーは抑えたままとなる。

 それから「リズムモード」。これは、ヒーターが通常出力と抑えめ出力を繰り返して自動節電する運転モードだ。パワー調節ダイヤルメモリ「10」での運転時、通常運転での消費電力が約1,100Whとなるのに対し、リズムモード運転だと消費電力が約935Whになるという。また、扇風機のリズム風のように、熱の強弱を繰り返すことにより体が熱くなりすぎず、より快適に使えるという。

待機モードの動作イメージ。ボタンを押せばヒーター出力が最小になるという機能で、ストーブの近くにいないときの節電を手軽に行なえる。最小出力での運転なので、待機モードを解除すればまたすぐに暖を取れる。ほかのふたつの節電モードと同時に使うことができる

 そして「待機モード」。これはほかの節電モードとは少々違い、電気ストーブの前を離れるときなどにユーザーが意識的に使うモードだ。具体的には、待機モードにするとヒーター出力を約240W(最小レベル)に抑える。また、このモードを解除しない場合、約15分後に電源がオフになる。

 たとえば、ピンポーンと鳴って「あらお客さん」てなときにポンと押して使う。お客さんの相手を終えて再びストーブの前に戻ったらボタンをもう一押し。これにより、ストーブの前にいないときは大幅に節電できるし、オフにするわけではないので、必要となればまたすぐに暖を取れる。また、お客さんの対応に15分以上かかった場合は自動的に電源が切れるので、安全&安心ってわけですな。

リズムモードの動作イメージ。ヒーター出力に強弱をつけることで約15%節電し、同時に熱すぎない快適さをもたらす。確かに近くで使っていての「熱いかな」的違和感が少ない

 これらモードを使ってみて、とくにイイ感じだったのがリズムモード。セラムヒート(ERFT11PS)はパワー調節つまみにより無段階で1~10の出力(消費電力は330~1,100Wh)を調整できるが、その調整の手間がより減って、さらに節電につながるという感じがイイ。

 実際に電気ストーブを使うときに「このくらいが適温かな」という出力に調節して使うと、当然ではあるが「適温だな」てな感じになる。が、ときどき「なんかちょっと熱めかな」ということも。じゃあ、と、出力を下げる。そして、しばらくすると「あら、ちょっと寒い!?」とか感じで出力をモトに戻す。俺においてはアリガチな行為だ。

 だが、リズムモードを使ったらコレがほぼ解消された。「このくらいが適温かな」という出力に調節しつつリズムモードをオンにしておくと、以降だいたい「適温だな」が継続する感じ。もちろん日差しや体の状態で「ちょっと寒いかな」「熱めかも」が生じるが、しかし「頻繁に出力調節をすることが減った」と感じる。この利便がありつつ、約15%の節電になるというのは、なかなかイイ♪ と思う。

 待機モードもちょいと便利。たとえば宅配便を受け取るため部屋を出るときに待機モードにする。そうすれば、荷物を受け取ってすぐ部屋に戻ってもいいし、玄関で荷物開梱云々の作業で時間がかかっても電気ストーブのことを気にしなくて済む。実用的だし安全な節電機能だと思う。

 ちなみに、セラムヒートにはタイマー機能があるが、正確に言えば「タイマー運転だけ可能で、連続運転はできない」のだ。これも安全を考慮しての仕様で、つまりは「セラムヒートはほっといても必ず電源がオフになる安心感の高い電気ストーブ」なのである。

 ちなみに、タイマー設定は、0.5/1/2/4/6時間から選べる。最大6時間の連続運転ができるので、まあまず「連続運転ができないので使いにくい」ということにはならないと思う。

 あと、センサーモードだが、個人的にはあまり必要性を感じなかった。俺って、エアコンと電気ストーブの同時使用ってのをしないヤツなんですぅ~。使用感レポできずにすみません~。でもそうする人にとっては便利かもネ♪

 あとこの電気ストーブ、言われてみれば確かにほかの製品より温かいかも。現在使っている電気ストーブと比べてみると、だいたい同じ出力にしたとき、セラムヒートのほうが熱く感じるのだ。これは、セラムヒートシリーズが「遠赤外線のなかでもとくに人の肌などに吸収されやすい3~20ミクロンという波長域」を放出しているからだそうだ。

 これにより、フツー的な電気ストーブよりも小さな出力に設定しても、フツー的電気ストーブと同様の温かさを得られるわけですな。より少ない電力消費で、同じホット感。前述のリズムモードなどと併せ、基本性能においても省電力性が高い電気ストーブだと言えそうだ。

 一通り使い終えて思ったのは、「コレいいね。買っちゃおうかな」てなこと。しかし実勢価格を調べたら手が止まった。実勢価格が36,000円前後するんですのよ奥様!! んまあ!! 高級品ですわね~。高級品ですわね~。的な。

 でもまあ、メーカー比で最大40%の節電が可能とのことで、電気ストーブ使いまくりなら短期間でモトが取れるのかもしれない。前述のとおり安全性能や快適性能を十分備え、高い省電力性能も持っているので、興味のある方はぜひ一度チェックしてみてほしい。

スタパ齋藤