家電製品ミニレビュー

なかぎし「色んな使いみちホットマルチヒーター」

~足を包むように暖める足温器
by 伊達 浩二
なかぎし「ホットマルチヒーター IIA-22MH」。製品パッケージは簡素な印象。店頭では吊して展示されるようだ

 寒い季節に、自宅の机に向かって仕事をしていると、足が冷えることが多い。部屋全体は暖かいのだが、フローリングの床からしんしんと寒さがしみこんでくる感じで、数時間たつと下半身が冷え切ってしまう。

 下半身の冷えは風邪につながりやすいので、なかぎしの「ホットマルチヒーター」を導入した。Amazon.co.jpでの購入価格は4,657円だった。


メーカーなかぎし
製品名ホットマルチヒーター IIA-22MH
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,657円


油断していると、すぐに猫の鉄蔵に取られてしまう。通電していても、ほどよい暖かさで熱すぎないのも猫好みだ
 「なかぎし」というのはあまり聞かないメーカー名だが、ホームページによれば、2001年に電気毛布の組み立てから始まった大阪の会社だという。製品一覧を見ると、電気毛布のほかに電気マット、電気膝掛け、電気足温器が並んでおり、小型の暖房器具に特化した会社のようだ。

 ホットマルチヒーターは、電気足温器に分類されている。一見、普通の正方形のホットマットに見えるが、カバーの上の部分が二重になっていて、足を入れられるのが特徴だ。

 表面はアクリルで、フカフカしている。床に置いておくと、飼い猫の鉄蔵が気に入って、上に乗って寝てしまうほど感触がよい。

色はオレンジにした。足を入れる部分は黒リモコン部分。右側面のレバーを上下することで温度調節するリモコンをイスや机の引き出しにひっかけるための、樹脂の部品が付属する

 机の下に置いて、足を入れてみる。足を入れる部分は左右別々だが、中は一体で広くなっていて、両足を重ねることもできる。大柄な男性でも十分に余裕のある広さだ。

 また、足の甲の部分も暖まるので、ホットカーペットやホットマットよりも足全体が暖かい。こういう形の足温器は初めて使ったが、なかなかよいアイデアだと思う。また、足を軽く入れているだけなので、席を立つときにも簡単に脱着できる。腰から下を覆う、袋式の足温器に比べると気軽に脱着できる。

足温器として使っている状態全体に大きく余裕があり、左右も分かれていないで、このように足温器の中で足を重ねることもできる足を入れる部分は、丸い切り欠きのようになっている

 コントローラーは、電源コードの中間にあり、無段階で調整できる。「中」の位置が推奨で目盛りがついているが、「強」でも熱さを感じるほどではない。足とヒーターは直接触れず、間にマットがあるため、じんわりとした暖かさだ。仕様によれば、表面温度が、強で約45℃、中で約35℃、弱で約25℃となっている。また、コントローラーには、ダニ退治用の高温ポジションも用意されている。

 足温器は、長く使っていると、汚れや臭いが気になる暖房器具だが、この製品はカバー部分だけ外して洗濯できる。シーズンが終わったら洗濯して収納しておけば良いだろう。ただし、洗濯はぬるま湯による手洗いが指定されていて、洗濯機は使えない。

左が袋状になったカバー、右がヒーターカバーの洗濯指示表記。ぬるま湯での手洗いが指定されている

 なお、メーカーが、ホットマルチヒーターと称しているのは、足温器以外に、ソファでクッションに使ったり、膝に乗せたりするなどの用途を提案しているからだ。

 しかし、一度、足温器として使ってしまうと、本体の裏側には、床に落ちていたホコリや糸くずがついてしまう。これを膝やシーツの上に乗せる気にはなりにくい。クッション性はやや犠牲になるが、本体裏面の素材を汚れにくい素材に変えるなど、もう一工夫ほしい感じだ。個人的には足温器として、十分に満足しているので、無理に多用途性を強調しなくても良いと思う。そう割り切れば、本体ももう一回り小さくできるだろう。

パッケージでは、いろいろな用途が提案されているのだが…床に置いて使うとどうしてもホコリや糸くずが着いてしまうので、足温器専用として使っているカラーバリエーションは3種類だが、いずれも派手な印象。もう少し地味な無地のものがほしい

 むしろ希望したいのは、色のバリエーションだ。現在は、オレンジ、ゼブラ、ヒョウの3色のバリエーションがあるのだが、いずれも派手な印象だ。少なくとも、オフィスで使う勇気は私にはない。濃い茶色とかグリーンなどの、シックな色のバリエーションがほしい。また、グレー系などもホコリが目立ちにくくて良いかもしれない。