家電製品ミニレビュー
三洋電機「eneloop tones」
eneloop tones |
11月に発売された第二世代eneloopとその関連商品は読者にも人気のようで、ニュース、レビューともに高い関心を集めている。なかでも、注目が集まったのが、今まで白基調だったeneloopのイメージを一新するほどのインパクトを持った、8色カラーのパック「eneloop tones(エネループ トーンズ)」だ。
メーカー | 三洋電機 |
製品名 | eneloop tones HR-3UTGA-8TN |
購入価格 | 2,480円 |
購入店舗 | ヨドバシ.com |
中身は第二世代eneloopに準じており、第一世代で1,000回だった繰り返しの使用回数は1,500回へと伸びた。単三形、8本パックのみの販売で、単四形のバリエーションは現在のところない。このパッケージは10万パック限定となっている。なお、このパッケージには充電器が付いていないので、これからeneloopを導入する場合は、別途、充電器を購入する必要がある。eneloop用の充電器については別項で比較しているのでそちらを参照していただきたい。
編集部に届いた製品を見たとき、思わず「おーっ」と声が出た。色が美しいのである。まずは写真をご覧いただきたい。
上が開封前のパッケージ。下が開封後 | 8色セット | 暖色系を充電器にセットしたところ |
どの色も原色そのままではなく、微妙な色使いになっている。さらに表面は光沢のないマットな仕上がりになっていて、ギラギラした乾電池のイメージはそこにはない。だが、カラフルだからといって、お菓子っぽいわけでもない。たとえば、ファーバーカステルに代表される、輸入モノのパステルや色鉛筆を見ているかのような、しっとりとした上品な色使いなのだ。
eneloop tonesを1つずつ手にとって眺めていて、さらに感心したのが、プラス、マイナスの記号や、第二世代のeneloopであることを示す王冠マークに至るまで色使いが一本一本、すべて異なること。特にプラス、マイナス表記は安全面にも関わるだけに、コントラストを強めに、一方で王冠マークは基本的に見えなくても支障のない要素なので電池本体の色に合わせて淡い目の色を配置。さすがにリサイクルマークは業界全体で統一されたものを使用するため、オレンジ色に統一されているが、手を入れられるところはすべて入れた、という意気込みを感じさせるディティールだ。
プラスとマイナスのマークだけ目立つようなデザインになっている | 各色、プラス・マイナスのマークの色はすべて違う |
と、ここまでは外見の話をしたが、ここからは実用面について話したい。結論から言ってしまうと、このeneloop tones、できれば2組以上のセットで買って欲しい。そうすると、eneloopのヘビーユーザーがみな抱える、“ある悩み”を、ある程度解決できるからだ。
“ある悩み”とは、家の中にeneloopが増えれば増えるほど、管理が難しくなるという悩みだ。使い捨ての乾電池の場合、使い終われば捨て、ストックしていた新しいものを出せば、それでよかった。捨てる面倒さはあるものの、電池そのものの運用に、難しいことはなかった。
だが、「繰り返し使える」この電池は、便利さとともに、充電したものとそうでないものを把握して管理する新たな手間を生んだ。たとえば、特定の機器に入れて使い、その電池が切れたら、充電し、また機器に入れる、こういう単一機器での運用なら、さほど問題はない。しかし、乾電池代わりにあちこちで使い始めると、4本くらいならまだしも、8本、12本と増えていくたびに、どの電池が使用済みで、どれがそうでないのかがわからなくなる。結果、使ったか使ってないかもわからないが、とりあえず充電器につっこんどけ、となり、いつでも満充電状態の電池が充電器に入っている一方、空になったまま、引き出しの中に放置される電池がある、なんて状態になりがちだ。
そこで、この「色」を使うのである。2組買うと、各色2本ずつ揃うことになる。暖色系はAV機器、寒色系は時計や電動歯ブラシ、といったように、色ごとに使うシーンを決め打ちするのもいい。充電する際は同じ系統ごとにすれば、混乱は起きにくい。
デジカメやカメラのストロボのように、スペアを持ち歩く場合にも有効だ。あらかじめ3本なら3本、4本なら4本で色を揃えておくことによって、2セット目、3セット目と交換を繰り返しても、どれが使用済みでそうでないかがすぐわかる。
2セット購入して寒色系は充電器に | そして暖色系の2色をケースに入れてみた |
2009年12月17日 00:00