記事検索
バックナンバー

家電製品ミニレビュー

山善「リモコンサーキュレーター YAR-VJ19」

〜空調に不満がある人は“とりあえず”の一台
by 正藤 慶一

リビングが冷えない……そこで、サーキュレーター


 どうも自宅のエアコンの効きが悪い。リビングがなかなか冷えないのだ。

 それもそのはず、我が家にはリビングではなく、その隣の寝室にエアコンが設置されている。そのため、部屋の間仕切りにエアコンの風が妨げられてしまい、なかなかリビングまで風が届いてくれない。しかも、寝室だけが冷えすぎるため、就寝時にはノドがカラカラに乾き、風邪を引いてしまうという悪循環になっている。

 そこで思いついたのが、扇風機よりも強力で直線的な風を送る「サーキュレーター」。強力な風で、寝室のエアコンから吹き出す風をグイッとリビングに取り込もうという魂胆だ。

 近所の家電量販店に行くと、送風だけのシンプルな製品や、タイマーなどが付いた多機能なものなど、さまざまな製品が並んでいた。どれにしようかと迷ったが、せっかくなので多機能なほうが使い勝手が良いだろうと、パワーが3段階でオフタイマー付き、上下左右の首振り機能にリモコンまで付いた、山善の「YAR-VJ19」を購入した。これだけ付いて5千円台という価格も魅力だった。

我が家のリビングにはエアコンがなく、隣の寝室にのみ設置されている。そのため、リビングの空調がうまくいかない そこで購入したのが、山善のサーキュレーター「YAR-VJ19」
メーカー 山善
製品名 リモコンサーキュレーター YAR-VJ19
購入店 ヨドバシカメラ吉祥寺店
購入価格 5,980円


デカめだが、3段階の運転モードとオフタイマーに首振りなど機能充実

 パッケージから製品を取り出した第一印象は“ちょっとデカめ”。本体サイズは345×220×370mm(幅×奥行き×高さ)と、サーキュレーターとして決してコンパクトとは言えない。これは、サーキュレーター本体の下にある、首振り用の台座の存在が大きいだろう。

 まずは電源を入れてみようと、台座部のボタンをONにすると、強運転で1〜2秒間動いた後、すぐに弱運転になる。さすがに扇風機よりも「ブオー」という強力な風の音がするが、テレビの音や話し声が聞こえ辛くなるほどではない。感覚としては「こんなところか」といったところだ。もちろん、中、強運転にすれば、よりパワーが強くなる分、音も大きくなる。

運転を弱→中→強に切り替えているところ。風の勢いが強い分、扇風機よりも当然ながら運転音がする

 なお、台座部でもリモコンでも同じ操作ができる。電源/風速のほか、1/2/4時間のオフタイマー、上下/左右の首振りが可能だ。首振り運転に関しては以下の動画を参考にしていただきたいが、左右が約70度、上下が約100度ほど回転する。固定する場合は、任意の位置でもう一度ボタンを押すだけ。上下左右の同時旋回も可能だ。

羽根は3枚。ガード部中央にある「Y」と「Z」の文字は、メーカーの山善のことだろうか 本体でもリモコンでも同じ操作ができる

効果テキメン、リビングにエアコンの涼風が届く

エアコンの風がサーキュレーターを通り抜けるよう、本棚の上に設置した
 基本的な使い方を紹介したところで、本格的に使用してみよう。

 我が家の状況を改めて紹介すると、エアコンが設置されている寝室で空気が止まってしまい、隣のリビングまで届かない。そこで、寝室のエアコンの風が当たる場所にサーキュレーターを置き、リビングの方向に風を送ることで、リビングを冷やそうという魂胆だ。

 まずはサーキュレーターを動かす前に、サーキュレーターなしの状態でエアコンを30分間運転してみた。設定温度は27℃にしたが、リビングに置いた温湿度計の数値は、温度が31.9℃→31.9℃と、まったく変わっていない。湿度は57%→52%と落ちたが、体感温度としては、正直なところあまり変わった感覚はない。

 今度は、サーキュレーターを弱運転でスタートし、同じ設定温度でさらに30分間運転。すると、リビングの温度は31.9℃→30.4℃と、1.5℃も下がっている。しかも、湿度に至っては52%→42%と、10%のダウンとなった。さらに10分ほど経つと温度計は29℃と30℃を割り、リビングはヒンヤリとした空気に包まれ、見事に心地よくなった。サーキュレーターの効果、テキメンである。

リビングに置いた温湿度表示機能の付いた時計。室温は夜だと言うのに31.9℃と暑い まずはサーキュレーターを使わずに、30分間エアコンを運転。しかし、湿度は下がったものの、温度はまったく変わらず ここでサーキュレーターを「弱」で運転スタート。すると、温度は1.5℃下がり、部屋の空気がひんやりとしてきた。湿度は何と42%。逆に効き過ぎか?

 逆に効果が有りすぎて、湿度が下がりすぎたことと、逆に寝室の温度がヌルくなってきた点が気になった。そこで、上下の首振り運転を交えたところ、両方の部屋の空気がまんべんなく撹拌できたのだろう、どちらの部屋もちょうどよい温度・湿度に保つことができた。

 さらに、就寝時にはファンを天井に向けることで、エアコンの風が体に当たらないようにすることも可能だ。これならエアコンの寝冷えの危険性も低くなるだろう。オフタイマーも搭載しているので、エアコンのおやすみ機能との連動も可能だ。

 というわけで、このサーキュレーター1台で、我が家の空調問題は一気に解決してしまった。ウソのような話だが、私自身も正直びっくりしている。ちなみに、まだ使い始めたばかりでホコリは溜まってはいないが、前面カバーは取り外し可能で、ファンの掃除もできるとのことだ。

左右、上下の首振り運転が可能。操作は本体でもリモコンでも可能 首振り運転中に首振りボタンを押すと、その状態で運転が停止。手で角度を変えようとも、なかなか動かない。悪く言えば融通が利かないが、良く言えば頑丈だ

上下と左右を合わせた運転も可能。広い家なら効果は有りそうだが、我が家は狭いため、特に使っていない

空調に不満がある人に“とりあえず” の一台


もはやサーキュレーターなしでエアコンを付けることがなくなってしまった
 とはいっても、すべてに満足しているわけではない。まずはそのデザインだ。大きめの本体に金色のメタリックなカラーリングは、洋室にも和室にも合わせづらそうだ。室内に置いて使う製品である以上、もう少しインテリア性にこだわっても良かったのではないだろうか。

 また、ボタン操作ごとにいちいちピッピッと音が鳴るのも煩わしい。しかも結構音が大きい。複数人で住んでいる方は、もしかしたら一緒に寝ている家族を起こしてしまうかもしれない。

 さらに、風向調節はリモコンのみで、手ではストッパーが掛かっているためまったく操作できない。そのため、ちょっと微調節したいという時に、手作業ではなくいちいちボタンを押さなければならないのも不便に感じた。しかし、逆に言えばリモコン操作でもガッチリとファンを固定できているので、安定感はある。何かの弾みでファンがクルリと傾く、といったことはなさそうだ。

 ともかく、3段階の運転モードにオフタイマー、上下左右の首振り運転など、機能面では文句なし。サーキュレーター初心者の“とりあえず”の一台として購入しても何ら問題ないだろう。自宅のエアコンの空調効果に満足していない人は、本製品を購入して、風向きを変えてみてはいかがだろうか。


2009年8月6日 00:00

Copyright © 2016 Impress Corporation. All rights reserved.