趣味の節電道入門
第46回:いま何度? エアコン稼働! な「LED付USB扇風機」
by 小口 覺(2015/8/19 07:00)
この時期、節電家としては逆風が吹いている感じがする。「猛暑にもかかわらず電力の供給が足りている」とか、「エアコンつけて熱中症対策しましょう」とアナウンスされることが多いからだ。
間違ってはいないだろう。自分も熱中症は怖いので、温湿度計を買い増そうと思っていたところ、面白い製品を見つけた。熱中症対策と節電を兼ね備えた、温度計付きのUSBファンだ。
パソコンのUSBポートやモバイルバッテリーにつないで使うUSBファン自体は珍しくないが、この製品、羽根の部分にLEDが組み込まれている。ただ光るだけではない。回転に合わせてLEDの発光を制御することで、情報を表示させることができるのだ。
スイッチを入れると、現在の気温とともに、「HOT SUMMER」「BE COOL」などのメッセージが表示される。文字はとくに温度と関連しているわけではないが、ブルーの文字で涼しげな印象だ。
高速で回転する羽根の上でLEDを点滅させて文字にするのは、エンジニアにとって難しくないのかもしれないが、計算が苦手な人間にとっては感動的だ。子供の頃、機銃を機首に設置しているプロペラ戦闘機の弾がプロペラに当たらないのか不思議だった。プロペラの回転速度に合わせて、弾の出るタイミングを制御しているからなのだが、それを知ったとき、「計算ってすごいな」と思った。それと同じ感覚だ。
「LED付USB扇風機」の使い方としては、「30℃を超えているからエアコンを付けよう」でも「32℃までは我慢するぞ」でも自由。意外と便利なのはエアコンの稼働中だ。エアコンで設定した温度と実際の気温とでは差があるので、冷えすぎや冷えなさすぎの状態を実際の数字で確認ができる。エアコンの設定温度が28℃など高めだと、ときおり暑いと感じさせる時間が生じるが、USBファンを併用することで凌ぎやすくなるだろう。
そして実用性以上に目立ち度バツグンなので、モバイルバッテリーとともに屋外に持ち出したくなるアイテムでもある。回転する羽根に文字が表示されることに不思議がられたら、「これは回転に合わせてLEDの点滅を制御してるんだよ」と教えてあげよう。筆者の場合、「自分はそんな計算できないけどね」と付け加えるが。