もじゃもじゃオヤジのホビー研究所

第2回:ゼリー風呂や悟空になりきれるマスクなど、オヤジ目線でグッとくる最新おもちゃ

 もじゃもじゃオヤジこと、筆者、河上拓が今話題の最新ホビーを実際に遊んで、その結果とリアルな感想を報告するこの連載。今回は「東京おもちゃショー2015」で見つけた、おやじ目線でグッとくる、ちょっと普通じゃない最新ホビーをまとめて紹介します!

子供の頃思い描いたバカな夢が現実に! ゼリー風呂が楽しめる魔法の粉が登場!

 バケツいっぱいのスライムを頭からかぶりてー! ゼリーの風呂で泳ぎまくりてー! なんて夢を抱いていた小学生時代の自分に教えてあげたい! アホすぎる男子の夢が具現化したようなホビーがついに登場!

 浴槽の底に全体的に張る程度に入れたお湯に、粉を入れるとお湯がゼリーになる「Gelli baff(ジェリーバフ)」と、同じく1Lのお湯に粉を加えてスライムにすることができる「Slime PLAY(スライムプレイ)」。

「ジェリーバフ」でつぶつぶジュレのようなゼリー風呂を満喫! うまそうだけど、食べちゃダメだ!
「スライムプレイ」は1袋で1Lのスライムが作れる!

 ゼリー風呂で素潜りを楽しむもよし、巨大スライムを壁に投げつけて遊ぶもよし。思う存分、風呂場で大騒ぎしよう。

 でもゼリーやスライムを風呂場でこんなに大量生産しちゃって、風呂から上がるとき、どうすんだよっ! と、全裸で我に返って青ざめる姿を想像したみなさん、ご安心あれ!
ゼリー風呂は遊び終わったら2つめの粉を入れれば、あら不思議。サラサラの水に戻るのだ! スライムのほうも、水を流しながら排水溝へ流しちゃってOK。

 生物分解出来る素材を使用しているので環境にもやさしく、汚れが浴槽に沈着することもないので安心。バカっぽいのに意外とちゃんとしてる! そういったエコな部分もウケて、どちらも英国ではすでに大ヒット中だ。

 でもスライムはかなりすべるのでご注意を。スライムですべってけがをすると、説明するのがちょっと恥ずかしいぞ。それと、あたりまえだがとちらも食べられない。とくにゼリーはおいしそうに見えるので気をつけよう。スライムプレイが529円(税込)。ジェリーバフが1,037円(税込)。どちらも8月上旬発売予定だ。

オッス、オラ悟空! と堂々と名乗れる!? ハイクオリティマスク

コスチュームもそろえれば、本物にしか見えない!

 悟空になりたい! 悟空になりたい! 悟空になりたーい!

 春に映画が公開され、新作テレビアニメの放送開始など盛り上がりを見せる「ドラゴンボール」を観ていてそんな気持ちが再熱した中年男子に朗報! 悟空になりきれるハイクオリティマスクがルービーズ・ジャパンから登場したぞ。もうソックリという言葉のさらに上を行く、まるでアニメの世界から飛び出してきたような存在感!

 そのリアルさは、昼間なら悟空だ、悟空だと子供たちに囲まれること間違いなし! しかし深夜であれば、かぶって近所を徘徊してるだけで、ほぼ確実に通報されることも間違いなしだ! 場所と時間を各自よく考えて装着してほしい。フリーザとピッコロに関しては、さらに細心の注意が必要だ。

 自分で書いておいてなんだが、ちなみにタイトルのように名乗る場合、悟空は超サイア人バージョンなので一人称は「オラ」ではなく「オレ」が正解。そちらも要注意だ。
価格は悟空が5,590円(税別)。フリーザとピッコロが4,988円(税別)。

RC界のウサイン・ボルトことCCPが放つ、カメラ搭載ヘリがヤバイ!

ナノファルコンサイズのボディにカメラを搭載した超小型カメラヘリ。動画も撮影できてこのサイズ

 2013年に手のひらに収まる世界最小ラジコンヘリ・ナノファルコンが全長81mmでギネス認定され、さらに翌14年には全長59㎜の指先サイズのピコファルコンを発表して世界記録を自ら更新! その驚異の技術力を見せつけたRC界のウサイン・ボルトことシー・シー・ピー。

 もうこれ以上小さくすることは不可能じゃないか? というところまでいっちゃったピコファルコンの発売から半年。同社が次に目指すものははなんなのか。注目が集まる中、発表されたのは、ナノファルコンサイズのボディにカメラを搭載した超小型カメラヘリという、期待を裏切らないぶっ飛んだ代物。

 しかもヘリのボディは、折りたたみ変形させてコントローラー内部に収納可能。そのままカメラとして使えるデジカメモードにチェンジできるというから驚きだ。ヘリは小さいけれどコントローラーはそれなりのサイズがあり、液晶モニターもついていないため、デジカメ形態は一昔前のフィルムカメラに見えちゃうところも秘密道具っぽさが増して最高!

こんな感じでプロペラとボディを折りたたんで変形! うしろのコントローラーに収納できる
ちょっとわかりにくいが、左下がカメラ形態。デカい!
こちらが現在世界最小のラジコンヘリ・ピコファルコンだ!

 ちなみに撮影した動画や写真はマイクロSDに保存。USB接続でパソコンにつないで観ることができる。大人向けのハイソなおしゃれトイの方向に振らずに、あくまで子供目線で面白さを追求しているのも好印象。7月17日発売予定。価格は8,980円(税抜)。

もう自分で歌わなくていい! 例のあのゴールが口コミでヒット中!

 こちらは厳密には新作ではないのだが、ちょっと面白いのでついでに紹介。

 今年1月に発売されたピタゴラゴール1号は、口コミでヒットを記録した人気商品。あの「ピタゴラスイッチ」(NHK Eテレ)に登場するピタゴラ装置のゴール部分を1/1スケールで商品化したホビーだ。ボールが到着すると、ロゴの入った旗が立ち上がりおなじみのサウンドと共に「ピタゴラスイッチ♪」の歌声が鳴り響く。

 ただそれだけ……なのだが、これ、かなり待望されてたアイテムなんです! 実際に装置を作ったことがある人ならわかると思うが、アナログの装置にボールを転がしてゴールまで導くのは至難の業。成功させるには数十回と微調整を繰り返す作業が必要になる。

 装置のメカニズムを解説するDVDが発売されたり、Youtubeでさまざまな自作テクニックを紹介した動画が上げられているから、装置作り自体は身近なものになってきているのだが、ゴールの瞬間だけは例のメロディーを自分で口ずさむしかなかった。最後の最後に自分で歌うのってどうよ? 誰かなんとかして! というファンの熱い要望に、ついに公共放送が重~い腰を上げたのだ!

こんな感じでピタゴラ装置を作って、ゴールに配置しよう
裏面は透明になっており、ボールの動きと旗が立ち上がる仕組みを見ることができる

 番組を監修する佐藤雅彦教授による完全監修だけあって、裏面は透明になっており、球がロックを外し、ロゴ入りの旗がピコッと立つ仕組みを見ることができるのもスバラシイ。こういった商品が出る場合は、たとえばルートやパーツなどの関連商品がドカドカ出るのがホビー業界の常識だが、今のところ発売されてるのはゴールだけというところも潔い。というか、この形だからこそ許可が出たのだろう。よくぞOKしてくれた! よくぞ発売してくれた! とNHKとハピネットに称賛を送りたい。

 発売されてからも、NHKなので番組内で宣伝するのはNGだし、民放も他局の番組の商品なので扱いにくいため、テレビではまったく紹介されないという状況のなかネットの口コミで話題となり、予想外のヒットを記録。これこそファン待望の商品化といえるだろう。価格は1,980円(税別)。

 ちなみに……おっさん4人が集まってカルタとか、ある意味そっちもオカルトな「オカルトかるた」を紹介した1回目はこちら

河上 拓