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やじうまミニレビュー 石丸合成樹脂「一積二調」
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~2皿一緒にチンできる重ね棚
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Reported by
今西 絢美
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石丸合成樹脂「一積二調」
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電子レンジで2皿を同時に温めるのを試したことがある人は多いだろう。小さな料理皿ならターンテーブルがきちんと回転するが、大きな料理皿だとレンジ内の壁に引っ掛かってしまい、ターンテーブルが回転しない。業務用レンジは回転しなくても熱が均一に伝わる仕組みが施されているが、家庭に普及しているレンジにはその仕組みがないものが多く、テーンテーブルの回転で熱ムラを防いでいる。大きなお皿や複数のものを同時に温めた時に“チンしたものの中央部が温まっていない”というのはそのせいだ。
でも同時に温められたほうが早く食卓に料理を並べられるのに……そんなときに使ってみたのが石丸合成樹脂株式会社の「一積二調」。Amazon.co.jpで580円だ。
● 電子レンジ内を2段に仕切る
サイズは直径23.5cm。プラスチックでできており、電子レンジ専用の製品だ。これをターンテーブルの上に置き、レンジ内を2段に仕切るという仕組み。「一積二調」の皿部分には何重にも線が入っており、これが滑り止めの役割を果たしてくれる。脚部分は折り畳み式になっており、収納時は場所を取らない。台所用品を選ぶにあたって省スペースというのはかなり高ポイントだろう。
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カラーは白のみ。もっと他の色もあれば台所が華やかになるのに残念
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カチッというまで脚部分を広げないと、不安定なので気をつけよう
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収納時にはお皿のようになる。これだけコンパクトだとレンジの近くにいつでも置いておけばいい
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● 本当に便利なのか
では実際に使ってみよう。まずはターンテーブルの上に「一積二調」の足を広げて置く。この際、「カチッ」と音がするところまで広げないと上に置く料理皿が不安定になるので、少し硬めではあるが思い切って広げよう。そして、ターンテーブルと「一積二調」の上に料理皿を置く。温める際には料理を「一積二調」の中央部に置くようにしよう。今回は中華丼と揚げ物を温めてみることにした。1品ずつ温める場合、常温のものなら2分もあれば十分なので、まずは2分間温めてみた。
温め終って丼ぶりを触ってみると、ほとんど温まっていない。しかし、揚げ物はほぼ温まっている。仕方がないので1分ずつ様子をみてみることにした。プラス1分で丼ぶりが温まりはしたが、今度は揚げ物が温めすぎてアツアツになってしまった。仕方がないので揚げ物だけ先にレンジから出し、もう1分中華丼を温めてみると、ほどよくアツアツになった。
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ターンテーブルに置いてみたところ。普通サイズの我が家のレンジでぴったりのサイズだ
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2段に料理皿を置いてみた。あまりボリュームのあるものは置けない
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● 料理ごとに温める時間にバラつきがある
使ってみてわかったのは、確かに一度で温めが終わるのは便利だが、料理によっては温め時間が違うということだ。1皿ずつ温める場合はそれぞれの料理に合わせて時間を設定できるが、2皿あると適切な温め時間はそれぞれ違う。例えばご飯は温めに時間がかかるが、野菜を使った料理などはあまり電子レンジにかけてしまうとシナっとしてしまう。
最初は“2皿同時に温められる”ということばかりに目がいってしまっていて、調理時間の差については考えていなかったのだ。
しかもよく考えると、時間の短縮になっているとも思えない。2皿同時に温めようとする分、1皿の場合よりも余計に時間がかかってしまうのだ。「これなら1皿ずつ温めたほうが効率的なのでは?」と思う。
だが、同じ料理の載ったお皿を2皿同時に温める時には便利。冷凍したホットケーキをチンするときなどは、2皿とも入れてしまってタイマーをセットして放っておけばいい。上下にあまり温度差はないので、温めにムラが生じることもない。そうしている間にほかの用事ができるので、一気にいろんな調理や台所掃除を済ませたい人にとっては、この空き時間が有効に使えるはずだ。
● 脚部分が取っ手に早変わり
もう1つ便利な使い方がある。それは本体を逆さにするというもの。「一体何のこと?」思った人もいるだろう。逆さにすれば「脚」の部分を「取っ手」として利用することができるのだ。例えばスープなどを温めたとき、普通なら鍋つかみやふきんで料理皿を取り出すが、「一積二調」があればそれらを使わずして簡単に取り出すことが可能だ。両手で取っ手を持てば平行なまま料理皿を取り出せるので、こぼしてしまう心配もない。もしこぼしてもプラスチック製なので、スポンジでサッと洗えばOK。汁モノだけでなく、グラタンやシチューなどの料理皿が高温になるまで温めるようなときに使うといいだろう。
脚部分には1つポイントがある。2段の仕切りにする際にも、フレームが直線ではなく緩やかなカーブになっているので、下段に大きな料理皿を置いても引っかからずにラクに取り出せる。もちろん、ターンテーブルいっぱいの大きさの料理皿を温める際には「一積二調」を載せるスペースがなくなってしまうので、そのときは1つずつ温めよう。
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取っ手付きのターンテーブルとして使う場合はひっくり返して置くだけでいい
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2段にして使うとき同様、料理は「一積二調」の中央に置く
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脚部分がカーブしているので下段の料理皿もスムーズに取り出せる
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● レンジのサイズに注意
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パッケージに書かれた注意書き。電子レンジ機能のみでしか使用できない
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使用するにあたって注意しなければいけないのがレンジのサイズ。パッケージの注意書きには「ターンテーブルの直径が24センチ以下の場合は使用できない」「ターンテーブルから庫内高さ18センチ以上のレンジに使用できる」とある。おそらく一般的なサイズの電子レンジなら使用できるだろうが、買ったもののレンジに入らないという事態が起こっては困るので、事前にレンジのサイズを確認しておこう。
また、載せられる重量は1kgまで。それ以上の料理皿を載せると変形・破損の恐れがあるのでしないように。その場合は重い料理皿を下に、軽めの料理皿を「一積二調」の上に載せればいいだろう。
2段で温められるものの、温め時間が同じものでないといけないというのは、正直使うシーンがかなり限られてしまう。が、家族の多い家庭の朝のお弁当作りなどでは役立つのではないだろうか。冷凍食品をお弁当に入れる場合など、2段あることで一度に全部のおかずを温めることが可能になる。
温めているうちにご飯を詰めたり、ほかのおかずを作れるので、忙しい朝の台所にあると便利かもしれない。大人数で食事をする機会が多い人にもいいだろう。
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2008/08/20 00:00
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