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家電製品ミニレビュー エレクトロラックス「EIH1628」
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~シンプルで美しい卓上IH調理器
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Reported by
本誌:伊達 浩二
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エレクトロラックス「EIH1628」
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つい先日まで、エアコンを使っていたのに、もう朝夕などは肌寒さを感じる季節になった。こういう季節の夕食は、暖かい物に限るので、そういう調理に向いたIH調理器を試してみた。
今回使ったのは、エレクトロラックスの「EIH1628」という卓上IH調理器だ。
メーカー希望小売価格は26,250円で、Amazon.co.jpでは23,100円で販売されていた。
● シンプルで優れたデザイン
エレクトロラックスの製品は、優れたデザインが特徴だが、このIH調理器も例外ではない。
ボディは黒一色で統一され、1枚の板のようだ。鍋が置かれるトッププレートの部分は、高品質なガラス素材で著名な独SCHOTT製のセラミックガラスを採用している。平らな1枚ガラスなので、手入れがしやすく、熱や傷にも強い。
操作パネル部分もガラスプレートで覆われている。ボタン類は機械式のスイッチではなく、タッチセンサー付きのカラー液晶ディスプレイが採用されているという凝りようだ。鍋の吹きこぼれなどで痛む心配がなく、スイッチとしての寿命も長い。
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製品パッケージ
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搬包時は薄い透明なフィルムに包まれている
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AC100Vを使用する卓上IHクッキングヒーターとしては、かなり高額な製品だが、それだけの品質感はある。まったく別分野の製品だが、ボディカラーやタッチセンサーを使うことから「iPod touch」を思わせるものがある。
一応、諸元を書いておこう。本体のサイズは、310×350×39mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.9kg。消費電力は400W~1,200Wだ。
● すき焼きを作る
IH調理器の原理は、調理機内のコイルに通電し、鍋を直接加熱する。したがって、鍋の種類を選ぶことになる。簡単に言えば、ホーローやステンレス、鋳鉄などを使った鉄系の素材を使用した鍋が必要となる。
今回は、ティファールの「インジニオIHレッドベリー」というIH対応製品を使用した。使ったのは26cmのフライパンだが、そこそこ深さがあり、ヘリの部分が垂直に近く、取っ手もはずれるので、少人数の鍋物にピッタリなのだ。
鍋をヒーターの中央に置き、電源スイッチを押す。液晶ディスプレイがすべて表示されて美しい。
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操作パネル部分もガラスプレートで覆われている
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液晶はカラー表示で美しい。ボタンはすべてタッチパネル式で1枚のガラスで覆われている
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次に、「MEDIUM」スイッチを押す。EIH1628では、必ず中火から始まり、「HIGH」と「LOW」で火力を調整するのが基本だ。特に急ぐときは「QUICK」という急速加熱用のスイッチが用意されている。
加熱が始まると、コイルを冷却するためのファンが回り始める。このファンの音は、卓上IH調理器にはつきものだが、本機のファンは比較的静かな方だ。一定の音はしているが、鍋の煮える音が聞こえないというほどではない。
鍋が暖まったら、肉を入れ、続いて野菜や豆腐を入れたあとで、割り下を注ぐ。特に支障もなく、おいしいすき焼きができた。
別の機会にホットケーキを焼いてみた。ホットケーキをガスコンロで焼くと、火加減が難しいのだが、IH調理器は9段階と細かな火力調整ができるので、とても便利だ。裏表とも焦がすことなく、きれいに焼くことができた。
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ホットケーキを作る。ホットケーキの種を落としているところ
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ホットケーキは火加減が難しくガスコンロだと焦がしてしまうことがある
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ひっくり返してみると、均等に火が通ってきれいな焼き面だ
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裏表とも焦がすことなくきれいに焼くことができた
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● 温度指定とタイマー
今回は使わなかったが、EIH1628には、フライ料理や保温用に温度指定機能が用意されている。
使い方は簡単で、「DEEP FLY」ボタンを押すと、160度と表示される。これで油の温度が160℃に保たれる。さらに、「DEEP FLY」ボタンを押すと、180℃→200℃→160℃とトグル式に温度設定ができる。素材によって、温度を変えることが簡単にできる。レシピ等で温度が指定されている場合にも便利だろう。
同様に、「KEEP」ボタンを押すと保温機能が選べる。この場合温度は、60℃→75℃→90℃で選択できる。鍋物などを冷めないように保温するときに便利だろう。
もう1つタイマー機能がある。これは、9時間59分まで1分単位で動作時間を指定するものだ。揚げ物のように長時間動作させる場合の、電源の切り忘れ防止に有効だろう。同じく9時間までのタイマー予約機能も用意されているが、まだ使いこなせていないせいか、うまい使い道が見つかっていない。
● インテリアの雰囲気を壊さない卓上調理器具
「EIH1628」は、エレクトロラックスらしいシンプルなデザインと必要十分な機能を備えている。エレクトロラックスの製品に接していると、虚飾がなく質実剛健とすら言いたい、その思想を好ましく感じることが多い。今回採用されたタッチパネルなども一歩間違うとギミックになるところだが、使ってみると、実用性の裏付けがきちんと感じられる。
卓上で使う調理器具としては、イワタニのカセットガスコンロ「アモルフォ2N」と並ぶ、すぐれたデザインの製品だと思う。
汎用性の高さとコードレスの手軽さではカセットガスコンロが優れているが、部屋の空気を汚さないこと、温度管理の簡単さ、直火を使わないことではIH調理器の方が優れている。
いずれにしても、インテリアの雰囲気を壊さない卓上調理器具としては、最右翼の製品と言って良いだろう。
■URL
エレクトロラックス・ジャパン株式会社
http://www.electrolux.co.jp/
製品情報
http://www.electrolux.co.jp/household/products/eih1628/index.html
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2007/10/17 00:01
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