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やじうまミニレビュー
貝印「OFFICE ROKA」

~タンブラー型の小型浄水器
Reported by 本誌:正藤 慶一

貝印 「OFIICE ROKA(オフィスロカ)」
 以前当コラムで、ブリタの浄水器「フィヨルド」を採りあげたことがあった。冷水ポットのような形の浄水器で、上部から水道水を注ぐと、内部のフィルターで濾過するというものだ。蛇口に付ける浄水機のように工事をする手間もなく、ポットに注ぐだけで飲用に適した水へと変えてくれるので便利だ。

 その一方で、濾過速度が速くないため、必要な時に水が足りなくなったり、ポットがそこそこ大きく、冷蔵庫に入らないこともある。

 より小型のポット型浄水器はないものか……と探していると、貝印の「OFIICE ROKA(オフィスロカ)」という製品にたどり着いた。オシャレなコーヒーショップに置いているようなタンブラー型で、この中に水道水を入れて浄水するというものだ。ボディが透明で、水を通すカートリッジが外から丸見えなのは、いかにも“浄水してます”といった感じだが、黄色を基調としたカラーリングと、浄水なだけに「ROKA(濾過)」というシンプルなネーミングは気に入った。さっそく購入してみることにする。Amazon.co.jpでの価格は2,100円だった。ちなみにカラーはほかにオレンジとブラックがあるようだ。

 本体サイズは、84×82×166mm(幅×奥行き×高さ)で、フィヨルドが255×99×273mm(同)なのと比べると、かなり小さい。もちろんその分容量は少なく、フィヨルドが1.6Lなのに対し、その1/5以下の300ml。小型で容量を少なくすることで、携帯性を向上させていることが分かる。ちなみに本体には、保冷と結露防止効果のある二重構造や、底部の滑り止め仕様、飲み口を開閉できるキャップが備えられている点は、タンブラーそのものだ。


パッケージ
本体底部には滑りにくい素材を使用している
飲み口のキャップ

本体一式。左から、浄水カートリッジ、インナーケース、本体、フタ 浄水カートリッジはインナーケースにセットする

 では、肝心の浄水の仕組みについて触れよう。フタを開けると、中には浄水カートリッジと、それにくっついて「インナーケース」という筒状のケースが備わっている。このインナーケースの中に水道水を入れ、カートリッジを通り、濾過水が作られるというわけだ。なお、カートリッジには濾材として、イオン交換樹脂、活性炭を使用しており、浄水能力は、遊離残留塩素、溶解性鉛、総トリハロメタンをそれぞれ80%除去できるというものだ。カートリッジは取り外しでき、1日1Lを使った場合、約2カ月が交換の目安となる。交換用カートリッジは3個入りのものが別売りとなっているが、購入時には2個同梱される。

 さっそく使ってみたいのだが、購入してすぐ使えるわけではない。カートリッジ内の成分が出てしまうのを防ぐために、ある程度の準備が必要になる。まず本体とフタを食器用洗剤で洗い、インナーケースとカートリッジは水洗いして、付着している活性炭を取り除く。次に、カートリッジを水に20分ほど浸し、カートリッジ内の空気を取り除く。さらに、2~3杯分濾過をして、準備完了だ。

 インナーケースに水道水を入れ、ろ過をスタートする。カートリッジを通った水が、なみなみとタンブラーに注がれてゆくが、何しろインナーケースの容量は100mlにも満たないため、タンブラーを満タンにするには、ちょくちょく水を継ぎ足していかなければならない。結局、タンブラー一杯に水が入ったのは3分程度かかった。もうちょっとインナーケースを広げてほしいところだが、それでは小型である利便性がなくなってしまうので、仕方がないところだろう。


開封時には、インナーケース内に活性炭が付着している場合がある 水道水をインナーケース内にそのまま入れる 【動画】水道水がカートリッジからしみ出てくるようす(WMV形式、約506KB)

 さて、お味はいかがなものか。生成された水を飲む前に、比較の意味を込めて、濾過する前の水道水を飲んでみることにしよう。コップに汲んで口に含んでみると、ちょっと苦いが、飲めないというほどではなかった。

 では、本製品でろ過した水道水を飲んでみると……これが全然違っていた。苦さはほとんどなくなり、むしろ甘さを感じてしまうほどだ。細かいことを言ってしまえば、ごくわずかにカルキの味がするものの、濾過以前とはまったく違う。市販のミネラルウォーターと大きな差は感じない。先ほど水道水を直に飲んだ際に「飲めないほどではなかった」とコメントしたが、濾過した水を飲んだあとでは、もう口にする気は失せた。それほどまでに違うのだ。

 味もさることながら、経済面でもかなり有利だ。例えば、1本115円売られている330mlのペットボトルのミネラルウォーターでは、1L当たりの値段は約348円となる。一方、本製品では、初期購入費の2,100円。これにカートリッジの容量となる60Lの水道料金13.68円(1L=0.228円で計算)を加えて、四捨五入して2,114円となり、1L当たり約35円。つまり、ミネラルウォーターよりも1/10も安価で済むということになる。しかも、購入時にはもう1つカートリッジが付いているというオマケ付きだ。


バッグにも問題なく入る
 本製品のパッケージには使用法として、バッグに入れたり、車のサイドトレイに置いたり、オフィスのデスクで使ったりという、タンブラーと同様の使い方が描かれている。実際に私もオフィスで使ってみると、これがなかなか良い。オフィスに大げさな浄水器を持ち込むことなく美味しい水が飲めるというのはなかなか嬉しい。水道水なのでもちろん冷たくはないが、お腹を下しやすい私には適温なのだ。

 持ち運びについては、タンブラー型だけあって、バッグにも問題なく入る。二重構造なので、ペットボトルのように結露が起こらないというのもうれしい。ただし、飲み口のキャップには片手で簡単に開いてしまうので、無理な角度で入れるとバッグ内が水浸しなんてことも起こるかも知れない。バッグに入れる際は、上向きにすることを忘れないようにしたい。

 容量は少ない分、使い勝手に優れた製品である。オフィスや出先で手軽においしい水を飲みたいという人に勧めたい一品だ。





URL
  貝印株式会社
  http://www.kai-group.com/

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2007/06/01 00:01

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