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コナカ「シャワークリーンスーツ」

~自宅のシャワーで毎日洗えるビジネススーツ
Reported by 本誌:正藤 慶一

コナカ「シャワークリーンスーツ」
 スーツを着なくてすむ仕事に就いているが、さすがに新製品の発表会となると、Tシャツ一枚にGパンというわけには行かず、“正装”で望むことになる。しかし、この夏の時期にスーツ着用となると当然ながら暑く、汗と湿気でムレてしまい、汚れやニオイ、シワが気になってくる。いっそのこと自分で洗ってしまいたくなるが、もちろんスーツはクリーニングでなければ洗えないし、当然時間もお金もかかる。アイロンがけなどもってのほかだ。複数のスーツを着回せば被害は緩和されるだろうが、クリーニングに出さない限りはキレイにはならない。何とかしなければ……と思いながら、今日もヨレヨレ・ムレムレのスーツを纒い、熱気のこもるアスファルトへ足を踏み出すのである。

 そんなある日、テレビを見ていると、元プロテニスプレーヤーの松岡修造さんがスーツを着ながらテニスをプレーし、その後スーツのままシャワーを浴びる映像を見かけた。“また熱いことをやってるなぁ……”と呆れて見ていたが、これは彼のプロモーション映像ではなく、シャワーでスーツを洗い流してキレイにできる「シャワークリーンスーツ」というスーツのコマーシャル映像なのだった。

 調べてみるとこのスーツ、ジャケットとズボンにシャワーで水を掛けるだけで、発汗による汚れやニオイのほか、食べこぼしの汚れもを洗い流すという。さらにはアイロンを掛けずにシワ・型崩れも直せ、おまけにズボンの折り目も消えないというのだ。普通に考えれば、スーツが雨などで濡れてしまうと、ニオイや汚れ、型崩れに結びついてしまいそうなものだが……。メーカーは紳士服の量販店として全国に店舗を展開をするコナカ。そういえば近所の産業道路沿いにコナカがあったのを思い出し、直行した。

 シャワークリーンスーツのラインナップは5種類あり、このうち4つがメンズで、残りの1つがレディースとなる。メンズは「JOHN PEARSE BeAnew(ジョン・ピアース)」と「KANSAIMAN(山本寛斎)」の2つのブランドがあり、この中からJOHN PEARSEの、ストライプ入りのチャコールグレーのスーツを選択した。定価は61,950円だが、種々の割引もあって、結果的に47,040円で購入できた。


上着は裏地が簡略化された夏服仕様
ズポン
シャワークリーンスーツのパンフレット。ウールの品質を保障する「ウールマーク」の表示も見られる

 冒頭の写真が、今回購入したスーツだ。ご覧の通り、外見はいたって普通のスーツで、着心地もとくに問題はない。素材はウールが83%、ポリエステルが17%だが、別のタイプではウール100%のものもある。上着の裏地は背部分が省かれており――これは業界で“背抜き”というらしいが――夏向けの仕様となっている。

 ……このままではただのスーツで終わってしまうので、さっそくシャワークリーン機能を試すことにしよう。ちょうど今日はこのスーツを着て取材に赴いたため、上着、ズボンともに、生地にシワがよりまくっていた。ただ、さすがに買ったばかりなので汚れはほとんどついておらず、わざとコーヒーをスーツにこぼし、汚れ落ちを試すことにした。


一日中イベントの取材をしていたので、上着全体にシワがよっている ズボンにもシワが。特にヒザの裏側がひどい スーツは買ったばかりの新品のため、汚れていない。コーヒーをわざとこぼして汚れ落ちを確かめてみる

 使い方は、まず上着・ズボンとも裏返しにし、ハンガーに掛ける。そして浴室のシャワーを、全体に水が行き渡るようにたっぷりと浴びせる。なお、水温は40℃程度と指定されている。これが終わったら、表に返して同様にシャワーがけだ。

 しかし、自らの手でスーツに水を掛けるという行為は、当然ながらこれまで一度もしたことがないため、「こんなことしていいのか?」という罪悪感のようなものを感じる。もちろん、雨に降られてスーツが濡れてしまったことはあるのだが、「自ら濡らす」のと「雨に濡れる」のでは、意識に大きな差がある。

 この後、水滴がしたたり落ちなくなるまで1~2時間放置し、風通しの良い場所で陰干しをするという。私はこの1~2時間が面倒臭いため、水滴がしたたり落ちたままで、ベランダに干した。


洗う前に裏返しにする。裏地は腕の部分がブルー 40℃程度のシャワーをシャワーに掛ける。どこか罪悪感を感じてしまう…… 表に返してさらにシャワーを掛ける

ズボンにもシャワー。上着と同様に最初は裏返しにしてから掛ける ズブ濡れになった上着。これで本当に大丈夫なのか…… ズボンも水浸しだ。日陰かつ風通しの良いところで干す

シャワーで洗ってから6時間後の上着。洗う前の写真と比べても、明らかにシワが減っている
 翌朝、ベランダの上着とズボンを見ると、両方とも問題なく乾いている。シワがあったところを見てみると……おっ、見事に取れており、この箇所にシワがあったとは思えない。しかも、コーヒーの汚れやニオイも取れている。もちろん型崩れや、ズボンの折り目が消えるといったこともない。元の姿に再生しているような印象だ。シャワーを使うだけでここまでの効果が得られるとは、正直に言ってびっくりした。

 このシャワークリーン機構について、同社のパンフレットでは「特殊ポーラル構造ファブリック」「エコ・スーパー3D加工」という2つのテクノロジーをポイントとして挙げている。まず前者については、スーツを特殊糸とウール糸を複合した糸で縫い、仕上げで特殊糸だけを抜き、生地を中空化する手法のことで、これによりシャワー時の水抜けが良くなり、汚れを洗い流すことができるという。おまけに高い通気性と軽量性も備えているようだ。後者は、生地に毛髪や皮膚などに含まれるアミノ酸の一種「L-システイン」が加工されており、水が糸に浸透せずに型くずれがしにくい仕様となっている。


ズボンのシワも取れている
折り目もしっかりついている コーヒーで汚した部分もキレイになった。ニオイも取れている

 ちなみに、今回はコーヒーの汚れはすぐ落ちたが、汚れが落ちない場合は石けんを擦り込んで流すのも良いらしい。ただし、石けんを洗い流し忘れてしまうと白いシミになってしまうため、しっかりと洗い流す必要がある。浴槽に入れてすすぐというのも、シャワーと同じ効果が得られるとのことだ。

 作業はスーツにシャワーを掛けるだけのため、とにかく簡単。しかし、その後の干す作業はやや気になる点がある。スーツを流したあと、1~2時間は水滴が落ち続けるため、室内ではなかなか干しにくいのだ。パンフレットの説明通り通り、風呂場で水滴を切った後に室内に干せばよいかもしれないが、その1~2時間は風呂場が使えないし、風通しの悪い風呂場にそのまま放置し続けてしまう可能性もある。シャワー後すぐにベランダの陰干しスペースに設置するようにしているが、例えば出張先で洗う場合は、干し場所の選考に苦労してしまいそうだ。


シャワー後も汚れが気になる場合は、石けんを擦り込んで洗うことも可能 ただし、しっかり流さないとシミになるので注意

 最後に使用上の注意だが、洗濯機と脱水機の使用は禁じられている。乾燥機については明記されていなかったが、まあ止めておいたほうが無難だろう。手洗いもNGだ。また、油性のしぶとい汚れにはシャワーだけでは取れないこともあるとのこと。この場合はクリーニングが必要になる。ちなみに乾燥時間は、洗った後4時間ではやや生乾き感があるが、6時間後はしっかり乾くことが多いようだ。シャワーで流した後すぐ使えるというわけではない点には注意されたい。

 まとめると、やはりシャワーでクリーニングを使わずに手入れができるのは非常に便利だ。クリーニングは仕上がりに時間がかかるため、週一回程度しか使えないが、「シャワークリーンスーツ」ならデイリーでの手入れも可能だ。しかも、洗剤などを使うこともなく、水を掛けて干すだけという手軽さも見逃せない。さらにいえば、全国展開する「コナカ」で買えるという入手のしやすさも良い点だろう。ただし、この点以外はごく一般的なスーツなため、現状のままの手入れ方法に特に不満を抱いていない人には向かなそうだ。また、レディースも含めて5種類だけという選択肢は少なすぎる。以上のことをまとめると、「自分で簡単にスーツを手入れしたい」という人向けのスーツと言えるだろう。

 炎天下のアスファルトを長時間這いずり回り、大量に汗をかこうとも、翌日もきれいなスーツでビシッと決めるのがサラリーマンの理想の姿。もし「クリーニングは面倒だな」「そろそろスーツを新調しようかな」とお思いならば、選択肢の1つとして入れておいて間違いはない。





URL
  株式会社コナカ
  http://www.konaka.co.jp/
  シャワークリーンスーツ 製品情報
  http://www.konaka.co.jp/item/01/top_shower.html



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2008/06/16 00:02

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