今回は、キッチン用品メーカーのOXO(オクソー・インターナショナル)による「ポップコンテナ」を紹介する。
ポップコンテナは乾燥食品用の密閉容器で、パスタに使うための背の高いタイプや、調味料のような微細なものに使うようなミニサイズのものまで、全部で11種類のサイズがある。
ここまでなら、ごく普通の保存用プラスチックケースのようだが、大きく異なるのが、独特の開閉手法を採用しているところだ。一般的な保存用ケースは、フタに刻まれた溝に容器を入れて密閉するが、このポップコンテナは、フタについているスイッチを使って開閉するのだ。
実物に一度触れてみたいので、購入した。全部で11種類あるが、今回はその中から、パスタが入る高さの「スモールスクエア トール」(2,310円)、粉類が1kg入るという「レクタングル ミディアム」(2,415円)、立方体の「ビッグスクエア ショート」(2,625円)、調味料入れにちょうど良さそうな「レクタングル ミ二」(1,785円)の4製品を購入した。(内はメーカー希望小売価格。Amazon.co.jpでの購入価格も同じ)
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1ポップコンテナは全部で1種類あり、今回は写真4種類を選択した
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フタの上のスイッチで開閉する
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● 片手で簡単にフタの開閉が可能
到着した4製品とも、フタの中央部にボタンが備えられている。フタの下の容器部は透明だが、フタ部分は白色で厚く、灰色のゴムパッキンも付いている。
ではさっそく、この商品の肝となるフタの開閉を試してみよう。容器部とフタが接着された、購入時の状態でボタンを押すと、フタがポンと持ち上がり、容器から取り外された。それと同時に、ボタン自体も持ち上がってくるが、これはフタを持つためのツマミとして使用するものだという。閉める時はその逆で、容器の上にフタを置き、出ているボタンを押す。これで、容器にきっちりフタができた。
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ボタンを押す
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ボタンが跳ね上がるとともに、フタが開く
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跳ね上がったボタンはつまんで持てる。閉める際はこれらの手順を逆にするだけだ
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一般的なプラスチック容器で開ける時は、フタの端を掴んで手首をひねりながら引っ張るのだが、料理を作っている最中は、手間に感じてしまうことが多い。また、長い間使っていると、容器内外との圧力の差で、フタがとても固くなってしまうこともある。これらは特に、お年寄りなど握力が弱い人にとっては、相当なストレスだろう。
その一方、ポップコンテナのフタは、ボタンを押すだけでフタが開くので、とても簡単だ。右手、左手どちらでも開けられるし、しかも、握力の強さは関係ない。とても便利に感じた。
なおフタは、パッキン側とボタン側に、細かく分解することも可能だ。フタのボタンを押したまま、パッキン側のフタを回転すると、2つに分かれる。ボタン側のフタは、2カ所の窪みに手を入れて引くことで取り外せる。さらにパッキンは着脱が可能だ。何かのはずみで内部が汚れても、このように分割して洗浄すれば汚れは取れるはずだ。
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フタを分解することで内部の洗浄も可能
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容器(左)と、分解したフタ(右4点)
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● タイプは全11種類、組み合わせれば収納もすっきり
冒頭で述べたとおり、ポップコンテナの種類は全部で11タイプあり、用途に合わせてサイズや形状を選択できる。このうち面積には、スモールスクエア(11cm四方の正方形)、ビッグスクエア(16cm四方の正方形)、レクタングル(16×11cm)という3種類が、高さでは、ミニ(8cm)、ショート(16cm)、ミディアム(24cm)、トール(32cm)という4種類のパターンがある。例えば、「スモールスクエア ショート」なら、11×11×16cmの容器となる。
これを利用して、計画的に棚をキレイに整頓することができそうだ。例えば「レクタングル」の辺の長さは16×11cmなので、一辺がそれぞれ11/16cmのスモール/ビッグスクエアのいずれの辺にもピッタリと合わせることができる。また、高さはすべて8の倍数なので、「ミディアム」の横に「ミニ」と「ショート」を積み重ねれば、同じ高さになる。面積や高さがキーとなっているので、サイズが違っていても整頓できるのだ。
ところで、これだと3×4=12で、都合12種類になる……はずだが、「ビッグスクエア」の「ミニ」だけは用意されていない。ということで、12マイナス1で、全部で11種類というようになっている。
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写真左の「トール」の高さは32cm。中央列ように、8cmの「ミニ」と24cmの「ミディアム」を組み合わせれば、「トール」と高さを揃えることができる
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長さを16cmで揃えているところ
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ここで、今回購入した4種類について、それぞれのタイプに合った食材を入れてみた。
まずは、パスタやそばなどに保存できるというスモールスクエア トール(11×11×32cm[幅×奥行き×高さ])。実際にパスタを入れてみると、1kgほど入れてもまだ余裕がある。充分な容量があると言って良いだろう。
次はレクタングル ミディアム(16×11×24cm[同])。oxoのサイトによると、小麦粉や砂糖、塩などの粉類を約1kg入れることができるようだが、昆布を干物を折りたたんで入れたところ、ちょうど良い高さだった。大きなサイズのスナック菓子(200g入り)も、全部入れることができた。
ビッグスクエア ショートは、16cmの立方体のため容器の開口部が広く、クッキーや煎餅、米などを入れると便利そうだ。コーンフレークを1袋分、180g入れたところ、容器の半分ぐらいだった。にぼしは370g入れることができた。
レクタングル ミ二(16×11×8cm[同])は、最も容量が少ない「スモールスクエア ミニ」に次ぐコンパクトサイズ。1箱200gのバターを入れるとちょうどよい大きさだ。ゴマなら約260g、アーモンドは約200g、厚みがあるクッキーは12枚入れることができる。73枚あった香辛料のローリエの葉も、重ねて全部入れることができた。小さいので調味料や、少量を保存しておきたい香辛料などで使えそうだ。
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スモールスクエア トールにパスタ1kgを入れたところ
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我が家にあった容量500gのパスタ入れ(右)との比較
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1kgほど入れたがまだ余裕がある
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レクタングル ミディアム。小麦粉や塩など、粉類が1kg入るサイズとのこと。写真は昆布の干物を折りたたんで入れたところ
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200gのスナックも全部入った
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ビッグスクエア ショートにコーンフレークを1袋入れたところ。もう半分くらいは入りそうだ
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レクタングル ミ二は200gのバターにぴったりの大きさ
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カレーやシチューに入れる香辛料のローリエの葉は、家にあった73枚すべてが収納できた
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● 使いやすさとデザイン性を両立したグッズ
最後に、ポップコンテナを使用する上での注意事項を挙げたい。ポップコンテナはドライフード専用の容器なので、液体やウエットフーズを入れることはできない。冷蔵庫での使用は大丈夫だが、電子レンジでの加熱には対応していない。また食器洗い乾燥機での洗浄もNGだ。
また、11種類もあるので、いざ購入しようという場面になって、どの大きさを選ぶのかで悩むかもしれない。もしコンパクトに収納したいというなら、ポップコンテナは一般的なプラスチック容器よりも容量は大きめなので、サイズの小さいものを選ぶと良いだろう。ミニ以上のサイズなら、砂糖や小麦粉、昆布やかつおぶしの乾物、ビスケットやおかきなどのスナック類なら、だいたい1袋以上は入る。また、OXOのホームページに、サイズごとにだいたいの用途が記されているので、こちらを参照にすると良いだろう。
OXOの製品はシンプルに扱えることが特徴だが、このポップコンテナも例に漏れず、「押すだけ」で簡単にフタを開閉できた。しかも、整理整頓を念頭に置いたサイズ分けも、スペースが限られているキッチンではうれしい配慮だ。キッチンをきれいに保ちたい人に自信を持ってお勧めする。
■URL
oxo(オクソー・インターナショナル)
http://www.oxojapan.com/
製品情報
http://www.oxojapan.com/oxo/categories/products/84
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2007/12/19 00:01
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