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家電製品ミニレビュー
無印良品「ハイブリッド式加湿器 HBH-MJ500」

~単機能ながらしっかり使える加湿器
Reported by 本誌:正藤 慶一

ハイブリッド式加湿器 HBH-MJ500
 冬に活躍する家電製品といえばエアコンやヒーターなどの暖房器具がまず挙がるが、加湿器も忘れてはいけない。冬場の乾いた空気を潤すことで、喉や肌の荒れを防ぎ、また湿度が増えることによる体感温度のアップも期待できるのだ。

 最近では、空気清浄機能やファンヒーターが一体となったタイプや、デスク上で使うような小型タイプなど、そのバリエーションも豊富にある。しかし、前者は値段が比較的高く、後者はタンク容量が少なく適応面積も狭いという問題点がある。

 そこで今回は、加湿のみの単機能で、リビングで使うのに適度な加湿能力を持った、スタンダードな製品を購入してみよう。選択したのは、無印良品の加湿器「HBH-MJ500」だ。同社のネットショップで、13,899円にて購入した。


本体正面
側面
本体背面には、空気の吸気口がある

CDとサイズの比較
観葉植物とも比較してみた。本体には30cm定規を立てかけている

 まずはHBH-MJ500の基本的な仕様を紹介しよう。本体サイズは、390×175×435mm(幅×奥行き×高さ)で、例えるならミドルタワー型のPC本体といったところか。決して小さいとは言えないが、ホワイト一色の無印良品らしいシンプルなデザインなので、部屋の雰囲気を阻害するようなことはないだろう。

 本体上面には、正面右側には操作スイッチと加湿の噴出口が、左側には容量約4Lの水タンクがある。タンクは取っ手が本体から突出しており、とても取り出しやすい。加湿器はタンクを取り出して給水する機会が多いのでありがたい配慮だ。


正面向かって左側にタンクが収納されている ストッパーの類はなく、すぐに取り出せる
タンク容量は4L

 加湿方式には、水を含んだフィルターに温風を通す「ハイブリッド式(加熱気化式)」を採用する。タンクの水を沸騰させる「スチームファン式」とは違い、本体を倒しても熱湯がこぼれないという利点がある。加湿時に白い蒸気は発生せず、噴出口からは無色透明の風が出るが、この風は室温よりもやや冷たい。温風を通しているとはいえ、タンクの水が気化する際に、熱が空気中へと奪われてしまうことによる。「加湿器=白く暖かい霧を発するモノ」と考えている人は注意されたい。

 ところで、説明書によると、本製品の製造元は鳥取三洋電機とのことだった。OEM製品はどこが製造元であるか、購入するまでわからないので、購入をためらう人もいるだろうが、炊飯器や携帯電話など、三洋電機のホームアプライアンス事業を担う鳥取三洋電機なら安心だろう。

 さて、スペックである。加湿量は1時間当たり約500ml、連続運転時間は約8時間。連続加湿時間は約8時間とあった。適応床面積は、木造和室の場合は14平方m(8.5畳)、プレハブ洋室の場合は23平方m(14畳)なので、よほど広いリビングでなければ使用できるだろう。なお、数値はすべて、標準運転、室温20℃、湿度30%の場合のものだ。

 操作パネルでは、ヒーターを省いた「省電力」、運転音を抑えた「静音」モードへと切り替えられる。試しに「省電力」にすると、噴出される空気がやや冷たく感じられたが、それ以外は標準運転時と変わった様子は感じられなかった。今度は「静音」へ切り替えると、確かに標準よりもかなり運転音が抑えられている。本製品には2/4時間のオフタイマーも付いているので、就寝時には特に効果がありそうだ。しかし、その分噴出される風の勢いも弱く、加湿量はかなり少ないように感じられる。


OEM元は鳥取三洋電機
操作パネル。吹き出し口上にあるインジケーターは、湿度を30~70%まで10%区切りで示す 【動画】運転を「通常」→「省電力」→「静音」へと切り替えているところ(WMV形式, 1.2MB)

 ここで取扱説明書を見直し、モードの違いでどれだけ運転に調べてみた。すると、以下の表のように変わるのだという(50Hz時)。

標準運転 静音運転 省電力運転
消費電力 約380W 約365W 約43W
1時間当たりの電気代 約8.36円 約8.03円 約0.95円
1時間当たりの加湿量 約500ml 約440ml 約250ml
連続加湿時間 約8時間 約9.1時間 約16時間
運転音 約41dB 約35dB 約41dB


 標準時とそれほど効果に違いがないと思っていた「省電力」モードでは、加湿量は半分だが、消費電力は337Wと、9割近くも削減されている。さらに、加湿効果がかなり劣りそうだと感じた「静音」では、加湿量では60ml、消費電力では15Wの違いしかなかった。性能の低下はそれほど気にせずに、省電力、静音効果が得られると言えそうだ。

 パネルにはこのほかにも「加湿切り替え」ボタンがついており、湿度を50%にするよう断続運転する「自動50%」、同じように60%をキープする「自動60%」、湿度に関係なく運転する「連続」の3つに設定できる。無印が昨年販売したスチーム式の加湿器「R-ML1」では、湿度センサーが備わっておらず、結露を起こしてしまうこともあったが、本製品ならこのセンサーの働きで、その心配もなさそうだ。ちなみに、現在の室内の湿度を30~70%の間から10%単位で示すインジケーターも付いており、加湿の効果を知ることができる。

 気になったのは、メンテナンスが少々面倒な点だ。加湿フィルター・タンクは週1回以上、吸気口のエアフィルターは2週間に1回以上の手入れが必要になる。加湿器は長時間使用するものであり、ごみや汚れが付着すれば加湿性能の低下もつながるので、この程度の手入れはむしろ当然のことにも思えるが、なるべくなら避けて通りたいところだ。

 加湿フィルターの交換の目安は6カ月で、取扱説明書ではワンシーズン毎の交換を勧めている。エアフィルターは特に交換時期の目安は設定されていないが、水洗いをすると抗アレルギー・抗菌効果が減少するという。ともにオプション販売を行なっており、前者は1,680円、後者は262円で購入できる。ただし、水タンクは別売りされていないので替えが利かない。いくら面倒くさがりな人でも、タンクの手入れだけはするようにしよう。


加湿フィルターは本体背面の水受けタンクにセットされている オレンジ色の加湿フィルターが水を吸い上げたところに、温風を当てて加湿する

加湿フィルターの交換の目安は6カ月。1シーズン毎の交換が推奨される エアフィルターには、効アレルギー・抗菌加工が施されている

 確かな効果のあるパワーセーブモードと、過加湿を防ぐセンサー機能を備えている点では、加湿のみの単機能ながらも、充分な機能を持った製品といえるだろう。白いボディも美しく、置く場所を選ばない。冬の乾燥対策をまだ何も講じていないという人は、選択肢に入れてほしい一品である。





URL
  無印良品(株式会社良品計画)
  http://www.muji.net/
  製品情報
  http://www.muji.net/store/cmdty/detail/4945247303667
  空気清浄機/加湿器 関連記事リンク集
  http://kaden.watch.impress.co.jp/static/link/air.htm

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2007/12/03 00:04

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