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家電製品ミニレビュー
ブラウン「コントゥアプロ BS8385」

~アルコールと水洗いのデュアル洗浄対応シェーバー
Reported by 平澤 寿康

ブラウン「コントゥアプロ BS 8385」
 ヒゲ剃りは、カミソリ派とシェーバー派に二分されるが、筆者は断然シェーバー派だ。カミソリだと、肌が弱いせいかカミソリ負けで血だらけになってしまうことも要因のひとつだが、それ以上にシェーバーを使う方が手軽ということが大きい。このあたりの好みは人それぞれだとは思うが、シェーバーを選択する人の多くが、手軽にヒゲが剃れることを理由としているのではないだろうか。

 筆者がこれまでに使っていたシェーバーは、ブラウンの「フレックス シンクロシステム」で、アルコールによるヘッドおよび刃の自動洗浄システムを採用した初の製品だった。こうした自動洗浄システムは、洗浄液の定期的な交換の必要があるために高コストという欠点があるが、常に清潔に使用できるのはもちろん、刃の掃除もほとんどしなくていいという長所もある。既に購入して9年近く経過しているが、刃を交換すれば今でも十分なそり味が確保できるため、これまで現役で使い続けていた。しかし、さすがに本体や自動洗浄機にかなりガタがきていたので、買い換えを決意した。

 選択したのは、同じくブラウンの「コントゥアプロ BS8385」だ。今回もブラウンの製品にしようと思っていたわけではないが、自動洗浄システムで利用する洗浄液がいくつか余っていたので、同じ洗浄システムを採用するブラウンの製品にしたというわけだ。ヨドバシカメラのネット通販で22,800円で購入した。


正面
右側面
背面

左は筆者がこれまで使っていたフレックス シンクロシステム。比較すると、BS 8385はグリップ部が細く、ヘッドが前に傾いていることがよくわかる
 BS8385を手にとって最初に感じたのは、グリップ部が細く握りやすいな、というものだった。これまで使っていたシンクロシステムでは、ヘッド部分から本体下部までほぼ同じ幅の、昔ながらの直方体に近いボディ形状だった。それに対しBS8385は、グリップ部が細くいわゆるT字カミソリに近い形状で、かなり握りやすくなった。また、ボタンもプッシュ式になっている。使い始めは、シンクロシステムのスライドスイッチに慣れていたこともあってやや戸惑ったが、慣れてしまえば、こちらの方がはるかに扱いやすい。

 ヘッド部がやや前方に傾斜して取り付けられている点も、シンクロシステムと大きく異なる部分だ。グリップ部が細くなっている点とあわせて最近のシェーバーではおなじみの形状だが、この傾斜のおかげで、本体を不自然な角度で持たずともヘッドが肌に垂直に当たってくれる。ヘッドは前後に首振りする構造になっているが、この振れ幅は側面のスライドスイッチで3段階に調節できる。さらに、際ぞり刃が本体背面側に取り付けられている点も、シンクロシステムと大きく異なる部分だ。ちなみに、シンクロシステムや現在発売中の上位モデルなどは、ヘッドが左右に震える構造になっている。


電源スイッチはプッシュ式。以前はスライド式だったので当初は戸惑うこともあったが、慣れると使いやすい 電源ボタンの下には充電レベルを示すLEDが用意されている。また、自動洗浄中は「clean」ランプが、また18カ月ほど使用すると刃の交換を知らせるランプが点灯する ヘッドは側面のスライドスイッチで3段階に首振りの幅を調節できる。首振りは前後のみで横への首振りや振動はできない

際ぞり刃は背面に用意されている 背面中央部のボタンを押し上げると際ぞり刃が上にせり出す。ボタン左右の端子は充電用の電源端子だ ACアダプタは、通常は付属のクリーン&リニューに取り付けて利用するが、本体に接続して利用することも可能だ

 肝心の刃を見てみると、前後に2つの網刃が配置され、その間に「パワーコム」という比較的長いヒゲを短く切り落とすトリマーが設けられている。いわゆる、3枚刃システムだ。網刃は「マルチパターン網刃 5×5」と呼ばれており、これは、5種類の形状の編み目を5方向に組み合わせ、編み目を全25パターンとすることで、どのような角度からもヒゲをそり落とすというものだ。実際に網刃を見てみると、かなり複雑な構造になっていることがわかる。実は、筆者がこれまで使っていたシンクロシステムでも、2年ほど前から換え刃がこのマルチパターン網刃に変更されていたが、そちらは4×5の20パターンだった。BS8385では、さらに進化しているということになる。


ヘッド部。上下に「マルチパターン網刃 5×5」、中央に長いヒゲを切り落とす「パワーコム」が配置された3枚刃構造となっている 「マルチパターン網刃 5×5」は、5種類の編み目が5方向に配置された複雑な構造になっている 付属の携帯ケース。旅行時などもコンパクトに持ち運べる

自動洗浄と水洗い

 次に、BS 8385の自動洗浄システムと充電について見ていくことにしよう。

 BS 8385には「クリーン&リニュー」と呼ばれる自動洗浄ユニットを採用している。これにアルコール洗浄液を入れ、ヘッドをユニットにセットすることで、ヘッドと内刃・外刃に付着したヒゲくずや皮脂などを自動で洗浄してくれるのだ。上位モデルでは、シェーバー本体をクリーン&リニューに置くだけで、洗浄から乾燥、充電までを全自動で行なってくれるが、BS 8385では充電のみが自動で、洗浄はユニット前面の洗浄ボタンを押すことでスタートする。また、温風による乾燥機能も用意されていないため、洗浄の後の乾燥には4時間ほどかかるとのこと。これまで利用していたシンクロシステムのクリーン&リニューには乾燥機能も用意されていたので、機能面は若干後退してしまった印象だ。ただし、シンクロシステムで採用されていた、ユニットからニョキッと延びる固定棒が省かれている。何かと邪魔だったあの棒を使わなくてもセットできるので、とりあえず使い勝手は向上したといえるだろう。


付属の自動洗浄システム「クリーン& リニュー」 右はフレックス シンクロシステム用のクリーン& リニュー。構造が大幅に変更され使いやすくなっている アルコール洗浄液はこのようなカートリッジに入っており、簡単に交換できる。ただし約1カ月ごとの交換が必要なので、メンテナンスコストがかかる

洗浄液カートリッジをクリーン& リニューの底部に取り付けて利用する 本体をセットすれば、自動的に充電が開始される 前面のボタンを押すと、自動洗浄が始まる

【動画】自動洗浄を行なっている様子(1サイクルのみ、実際には数サイクル繰り返される)(WMV形式,503KB)
 ちなみに、クリーン&リニュー自体が発する運転音は比較的静かだ。シンクロシステムでは、洗浄液を送り出すモーターの音や乾燥時のファンの音などもかなり大きく、夜遅くなどは使うのをためらうほどだった。本製品では、BS8385本体の運転音がするものの、トータルでもそこまではうるさくはない。夜などの静かな場面では引き続き使いにくいが、静音性という点では確かに向上している。

 クリーン&リニュー以外に、水洗いにも対応する。その場合には、刃を軽く水で濡らした上からハンドソープを垂らし、スイッチを入れて泡立たせ、その状態のまま流水をかけて泡を洗い流す。一般的な水洗い対応シェーバーと同じ手順だ。実際のところクリーン&リニューは、内部にヒゲくずがこびりついて残っていることも少なくない。私はシンクロシステムの時は、定期的にブラシで内部を掃除していたが、BS8385なら、これを水洗いでより手軽に行なえるようになったわけだ。また、旅行などでユニットが持っていけなくても、常にシェーバーを清潔にできるのも良い。

 ただし、水洗いの場合には、内刃と外刃の潤滑性が減少し、両者の摩耗が促進されるため、説明書には水洗い後には潤滑オイルを付けるように指示されている。アルコール洗浄液にも潤滑剤が含まれているので、水洗いの後にクリーン&リニューで洗浄するでも潤滑性を回復できそうだ。筆者は、このオイル塗布が面倒なので、水洗いはほとんど行なっていないが、長期間安定して利用するなら、水洗い後に潤滑オイルの塗布を忘れないようにしたい。ちなみにマニュアルには潤滑オイルが「別売り」となっているが、今回購入したパッケージには1個だけ付属していた。


シンクロシステムに比べると深剃り度合いは低い

 さて、実際の剃り味だが、使ってみた限りでは、マルチパターン網刃を採用する前のシンクロシステムと比較して、深剃り度合いがやや低くなっているように感じる。シンクロシステムは、各メーカーが深剃り度合いを競っていた頃の製品(街角でヒゲを剃ってもらうブラウンのCMを覚えている人も多いだろう)だが、最近は深剃りよりも肌に優しいことを優先しているようなのだ。その変化は、シンクロシステムを使っていて替え刃がマルチパターン網刃に変わった時点でも感じていたことなので、個人的にはBS8385を使った上での不満は特になかった。ただ、深剃りを特徴とする古めのシェーバーを現在も使っている人には、剃り味が鈍いように感じるかもしれない。

 それよりも、ヒゲを剃るのに時間がかかるようになったという点が気になる人が多いかもしれない。以前、シンクロシステムを古い網刃で使っていた頃に比べると、ヒゲを剃る時間が倍近くかかるようになった。シンクロシステムがマルチパターン網刃を付けるようになったときも、同じような感覚だった。

 深剃りを重視した網刃ならかなり素早くヒゲが剃れるが、逆に肌には厳しくなり、カミソリ負けが増える。実際、以前の網刃でシンクロシステムを使っていたときには、ヒゲを剃っている時にも痛いと感じることが多く、毎回必ず血が出ていた。しかし、網刃がマルチパターン網刃になってからは、ヒゲを剃る時間はかかるようになったものの、痛いと感じたり血が出ることはほとんどなくなった。BS 8385もそれと全く同じ状況というわけだ。

 筆者個人的にはBS 8385の剃り味はかなり気に入っている。素早く深剃りできるより、多少時間がかかっても痛くない方がいい。理想は、それでいて深剃りと素早い剃り味を実現することだが、現時点ではそれを両立するのは難しいのだろう。多少ヒゲ剃りに時間はかかるものの、しっかり剃れることは間違いないので、個人的には特に大きな問題はないと思っている。アルコール洗浄液を利用した自動洗浄と水洗い双方に対応し常に清潔に使える点もあわせて、個人的には買い換えて正解だったと思う。

 多少剃るのに時間がかかっても、肌に優しく清潔に使えるシェーバーを使いたい人におすすめだ。





URL
  ブラウン
  http://www.braun.co.jp/
  製品情報
  http://www.braun.co.jp/products/shaver/contourpro_1.html

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2007/10/04 00:05

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