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コロナ「どこでもクーラー CDM-147」
~除湿や衣類乾燥もできる冷風機
Reported by 平澤 寿康
コロナ 冷風・衣類乾燥除湿器「CDM-147」
温暖化の影響だろうか、猛暑が続いている。
筆者は暑さには強い方だと思っているが、ここまで暑いとさすがにエアコン無しではつらい。かといって、夜通しエアコンを付けっぱなしにするのもつらい。なぜなら、エアコンを付けっぱなしにして寝ると、必ずと言っていいほど寝冷えしてしまうのだ。そのため、エアコンは基本的に寝る前に切っているのだが、夜中に熱くて目が覚めてしまうことも多い。
これまでは、そういったときは扇風機を回してしのぐようにしていたのだが、扇風機ではどんよりとした空気が流れてくるだけで、あまり快適ではない。そこで、エアコンを付けることなく快適な冷風が届く冷風機を試してみることにした。選んだのは、コロナの冷風・衣類乾燥除湿器「どこでもクーラー CDM-147」。家電量販店で42,800円で購入した。
正面
右側面
背面
左側面
CDM-147はコンプレッサー方式の冷風機だ。水が蒸発するときの気化熱を利用して涼しい風を送り出す冷風扇と違い、エアコンと同じ原理で冷風を送り出す仕組みとなっている。そのため、利用時にタンクに水を入れたりする手間がかからないのはもちろん、水が蒸発することによって部屋の湿度が高くなることもなく、湿度は逆に低くなる。
実際に電源を入れてみると、本体前面の吹き出し口からはかなり涼しい風がはき出されてくる。吹き出し口付近に手をかざしてみると、冷房運転中のエアコンの吹き出し口に手をかざしたときのように、かなり冷たい風が確認できる。スペック上では、室温と比較して最大14℃の差。(60Hz、室温30℃、湿度40%RHの場合)とされており、冷却能力はかなりパワフルだ。
ただ、CDM-147に搭載されるコンプレッサーの能力は、エアコンに搭載されるものと比較すると当然弱く、部屋全体を涼しくするほどではない。
吹き出す風の強さは3段階に調節可能。また、吹き出し口にはルーバーが取り付けられ、正面に向かってスポット的に風を送り出すだけでなく、ルーバーを動かして扇風機の首振りのように広い範囲に涼しい風を送ることも可能だ。
操作パネル。冷風時には3段階、除湿時には2段階に風力を設定できる。ルーバーのスイング機能やタイマー機能も用意されている
正面のルーバー。最大で外気温比マイナス14℃の冷風が吹き出してくる。また最大80度ほどの角度でスイングする
ちなみに、風の強さを「強」に設定した場合、吹き出し口直前ではやや寒いと感じるほどで、エアコンに弱いという人にはちょっとキツイと感じるかもしれないが、風呂上がりなど一気に涼みたい場合には、このぐらいのほうがありがたい。逆に、風を弱くして吹き出し口から1mも離れれば、風は快適な涼しさとなって届くようになる。寝ているときにちょっと涼しい風が欲しいといったときなどは風力を弱くしルーバーを動かした状態で利用すればかなり快適だ。
またCDM-147には、冷風を送り出すだけでなく、除湿機能も用意されている。この除湿能力も非常にパワフルで、24時間で14L(室温27℃・相対湿度60%を持続する室内で24時間60Hzで運転した場合、50Hz時は12L)と、単機能の除湿器と比較してもトップクラスの除湿能力を誇っている。
梅雨時や雨の時に洗濯物を部屋干しするときなどにはかなり活躍するだろう。ちなみに、本体後部に用意されている乾燥した空気の吹き出し口は、風向きを横だけでなく上向きにしても利用できるようになっているため、洗濯物の直下に本体を置くことで、効率よく乾燥させられる。
除湿時に水を貯めるタンク。最大で24時間あたり14Lと、除湿能力も優れている
タンクは約5.8Lとかなり大容量だが、取っ手が用意されており、水捨て時も楽に持ち運び可能だ
本体側面左右の吸気口。ここから空気が吸い込まれる
吸気口のフィルターを取ると、中にコンデンサと思われる金属製のフィンが見える
さて、本体前面から吹き出す冷風は非常に心地よいのだが、CDM-147にはコンプレッサー方式特有の問題がある。
背面から比較的高温の風が吹き出るという点だ。CDM-147内には、冷媒を高圧に圧縮するコンプレッサーがあり高圧・高温の冷媒を外気を利用して冷却するコンデンサ、冷媒を一気に減圧して気化させ、その時の気化熱で周りの熱を奪って冷却を行なうエバポレーターが配置されている。エアコンを構成するパーツが全てCDM-147内に入っているわけだ。
エアコンでは高圧・高熱の冷媒の熱を放出するコンデンサは部屋の外に置く室外機に配置されるため、コンデンサの放熱が問題になることはない(都市部の外気温が高温になる要因の1つという問題はあるが)。
しかしCDM-147ではコンデンサも本体内にあるため、本体後部からコンデンサから熱を奪った空気が勢いよく排出されるのだ。前から冷気が出ているので、トータルでは相殺されると思うかもしれないが、実際にはエネルギーの損失などもありコンデンサからの放熱のほうが勝ってしまう。つまり、閉め切った部屋でCDM-147を利用し続けると、本体正面の風は冷たくとも、部屋の温度はどんどん上がっていくことになる。
背面の排気口。ここから高温かつ乾燥した排気が吹き出す
排気口のカバーを動かして上向きに排気を行なうことも可能。洗濯物を乾燥させる場合などはこの状態で利用すると効率的な乾燥が可能となる
排気を窓などから外に排出することで室内の温度上昇を抑えられる
そのためCDM-147には、コンデンサからの廃熱を効率よく室外または屋外に放出させるための廃熱ダクトや、窓に取り付けて寄り効率よく屋外に廃熱を放出させるダクトパネルが付属している。これにより、室内の気温上昇を抑え、より快適に利用できるようにしようというわけだ。
廃熱ダクトおよびダクトパネルを活用すれば、高温の廃熱が直接室内に放出されることはなくなる。とはいえ、廃熱ダクトは長さが1mほどしかないため、CDM-147本体を窓際付近から動かせなくなり活用範囲が一気に狭まる。
また、その場合には窓を開けなければならず、結局暑い外気が室内に入ってきてしまうことに。窓にダクトパネルを取り付ければその懸念はなくなるが、付属の標準ダクトパネルは高さが82cm~133cmとなっており、筆者宅のように高さが2mほどある窓ではオプションのテラス窓用ダクトパネルを用意しなければならない。
付属の廃熱ダクト。長さは約1mほどだ
廃熱ダクトを排気口に取り付ければ、廃熱の放出先を自由にコントロール可能。また押し入れやクローゼットの中を乾燥したい時などにも利用可能だ
ただ、そこまでやったとしても、CDM-147がエアコンの代わりになるわけではない。もともとCDM-147は「冷房機」ではなく「冷風機」だ。スポット的に冷たい風を作り出すというのがそもそもの役目であり、部屋全体を冷やすという使い方は想定されていないし、それまでの能力もない。
そういった意味では、後部から多少高温の廃熱が出るとしても、わざわざ廃熱ダクトを使って放出させる必要性は、少なくとも筆者にはそれほど高くないように感じる。そんなことを気にするぐらいなら、初めからエアコンを使えばいいだけのこと。CDM-147をエアコン代わりとして使うぐらいなら、金銭的にもエアコンを買った方がいい。
廃熱のことを気にしていては、常に窓際などで使わなくてはならなくなり、好きな場所で冷風を楽しむことができなくなってしまう。好きな場所に持って行き、涼しい風が欲しいときにポンとスイッチを入れて使う、それでこそCDM-147の本領が発揮されるのだ。
筆者は、CDM-147を脱衣場に置いて入浴後に冷風で涼んだり、ベッド横の手の届く場所の置き、夜中に暑さで目が覚めたときに涼むといった用途に使っているが、そういった場面であればかなり快適だ。風が通りにくいマンションの浴室を、乾燥するといった使い方も良いだろう。
気になる点があるとすれば、ちょっとうるさいということと、リモコンが欲しかったという点だ。特に、夜暑くて目が覚めたときなど、リモコンがあれば良かったのにと強く感じる。冷たい風で涼むという基本機能については十分満足できる。
脱衣所のようにエアコンが付けられない場所で風呂上がりに冷たい風が欲しい、エアコンは苦手だけどたまにはガツンとクールダウンしたい。そんなときにパッとスイッチを入れ、涼んだら短時間で消す。CDM-147は、そんな使い方をしていれば、十分幸せになれる製品と言っていいだろう。
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URL
株式会社コロナ
http://www.corona.co.jp/index.html
製品情報
http://www.corona.co.jp/products/air_top.html
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